無感情な兎が恋をしたようです

sora

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失くしたモノ

3話 出会いは・・・

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お母さんはしばらく、病院に入院スるらしい。

そっか。

私は、病院の近くにある川へ行った。

そこには・・・

1人の男の子がいた。

芝生に腰をかけている。

彼はなぜか、人をひきつけてしまう力があるんじゃないかと思うくらい、

「綺麗」だった。

しばらく、彼を眺めていると

あ、同じ学校の人だ。

制服。同じ。

なんだろ。

とにかく綺麗。

彼女は綺麗という感情も思い出した。

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「ん?だれ?君は。」

「・・・。あなたは?」

「ぼく?ぼくは、渡邉一彦だよ。」

「私は・・・兎田萌。」

「兎さんだね。ふふ。」

「そんなに可愛くないよ。」

彼と話していると、凍っていた心がだんだん、溶かされていくようだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あなたは何故ここにいたの?」

「一彦って呼んで?」

「か、一彦?」

「うん。ありがとう。ぼくね、嫌なことがあるとさ、ここに来たくなっちゃうんだよね。兎田さんは?」

「私は・・・。なんとなく。」

「そっか。また、なんかあったらここにおいでよ。待ってるからさ。」

「うん。ありがとう。またくるね。ばいばい。」

「うん。またね。」

別れた後も、心はなんだかぽかぽかしてた。
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