えんのしたのサンタクロース

2.

　まどの外は、いいおてんき。にわで いちばん せのたかい もみの木の下には、きのうのうちに よういしておいた そりがあります。

　おや？　あんなに きれいだったかな。

　サンタさんが くびをかしげると、プレゼントをのせる にだいの むこうから、タヌキさんが かおを出しました。そりを みがいてくれているのです。

　ネジやクギが ゆるんでいないかを、フクロウさんが くちばしで しらべてくれています。

　サンタさんの すわる いすには、ヒツジさんから おくられてきた、ふかふかの クッションが おいてありました。

「サンタさん、みてみて！」

　へやに 入ってきたのは、ふたごの トナカイくんです。いつもより けなみがつやつやで、赤いはなが ピカピカひかっていました。

「ハリネズミくんがね、ていねいに ブラッシングしてくれたんだ」
「はな と ひづめは、オコジョさんたちが みがいてくれたんだよ！」

「くびのすずも、あたらしいのかい？」

　サンタさんが たずねると、トナカイくんたちは にっこり。

「うん！　ハクチョウさんが とどけてくれたんだ」
「おなかいっぱい たべたし、いつでも しゅっぱつ できるからね」

　トナカイくんが うれしそうに からだをゆらすと、きんいろのすずが シャンシャンと、きれいなおとを たてました。