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弐章 狂ッタ“キノコ”森
いち 爆炎の竜人。
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耳鳴りが止まない。
聞こえないはずの雨音が止まない。
…………サクラは死んだ。
……そうね。
私が決めた道を行けばいい。
………私が初めてしまったからには
……………最後まで殺らなきゃ。
…………………中途半端になってしまう。
……殺人鬼になるなら。
…………最期まで人を殺さなければ。
…………………私が……次の私が最後になる。
……その時は記憶を消そう。
…………そうしよう。
桜が綺麗だね。
「……いまは、さようなら。」
そう言うと、ナイフを手に持つ。
魚を捌くための出刃包丁。
刃渡りは13センチ。
血にまみれ、脂が固まり、錆び付いたナイフ。
手入れしよう。
せめて、楽に殺せるように。
海には、一瞬赤いメガネが浮かぶのが見える。
泡はもう消えた。
ごめんね。
苦しかったよね。
私のために……死んでしまうなんて。
でも今はもういいの。
殺そう。
*******
『……!!サクラさん……!!!』
怒りで震え、思わず拳を机に振り下ろす。
どうにもならないと知っていながら、送ってしまった。
私が悪い。
生命確認用に持たせた遠隔のGPS。
それが切れた。
……あの化け物、自分の親友すら殺すのかと。
ソラは、顔を歪ませた。
そして、思いつく。
目には目を…歯には歯を.。
化け物には化け物を。
そう、ソラは思いつく。
あいつを呼ぼう。
燃え盛る山、肌を焼くような熱。
そこに住む、化け物。
爆炎の竜人。
そいつの名前は……。
_____カリスだ。
聞こえないはずの雨音が止まない。
…………サクラは死んだ。
……そうね。
私が決めた道を行けばいい。
………私が初めてしまったからには
……………最後まで殺らなきゃ。
…………………中途半端になってしまう。
……殺人鬼になるなら。
…………最期まで人を殺さなければ。
…………………私が……次の私が最後になる。
……その時は記憶を消そう。
…………そうしよう。
桜が綺麗だね。
「……いまは、さようなら。」
そう言うと、ナイフを手に持つ。
魚を捌くための出刃包丁。
刃渡りは13センチ。
血にまみれ、脂が固まり、錆び付いたナイフ。
手入れしよう。
せめて、楽に殺せるように。
海には、一瞬赤いメガネが浮かぶのが見える。
泡はもう消えた。
ごめんね。
苦しかったよね。
私のために……死んでしまうなんて。
でも今はもういいの。
殺そう。
*******
『……!!サクラさん……!!!』
怒りで震え、思わず拳を机に振り下ろす。
どうにもならないと知っていながら、送ってしまった。
私が悪い。
生命確認用に持たせた遠隔のGPS。
それが切れた。
……あの化け物、自分の親友すら殺すのかと。
ソラは、顔を歪ませた。
そして、思いつく。
目には目を…歯には歯を.。
化け物には化け物を。
そう、ソラは思いつく。
あいつを呼ぼう。
燃え盛る山、肌を焼くような熱。
そこに住む、化け物。
爆炎の竜人。
そいつの名前は……。
_____カリスだ。
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