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人の単独ライブですぐに救急車呼ぶな
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去年、僕が“ふらっと馬橋”という公共施設を借りて、単独ライブをした時のことです。
真夏の暑い中、どの駅からも絶妙に遠いというロケーションで、お昼から実施される単独ライブ。
ファンの方々から、内容よりも会場選びに対する批判が噴出した、あの悪夢の単独ライブの時のお話です。
確かにその日も、あまりにも暑く、単独ライブが始まる直前のお客さんから「暑い、暑い」ととても苦しそうな声ばかりが聞こえます。
「はぁ、はぁ、暑い。次で、ネタ何本目だろう」などと、打たれて記憶が飛んだボクサーみたいなことを言っているお客さんもいました。
まだ始まってもいないのに。
お前ら、もっと楽しみにしろ!
そこで、事件が起きました。
あまりにも汗びっしょりでやってきたお客さんに、もう一人のお客さん(二人はお友達らしい)が、見かねて汗拭きシートをあげたらしいのです。
そしたら、そのお客さんは「ありがとう」と言いながら汗拭きシートでいきなり目を拭いて、「目が痛い」を連呼しはじめたのです。
あまりにも“目が痛い”をその女性が連呼するので、汗拭きシートを渡した女性は「大丈夫ですか?救急車を呼びましょう」と救急車を呼ぼうとしたそうです。
目が痛い、を連呼していた女性も「うぅ、、あと1分我慢して、まだ目が染みてたら、よろしくお願いします」と答えたとのことです。
汗拭きシートを渡したアホも、目を拭いたアホも女性です。
いや、人の単独ライブで、わりとすぐに救急車を呼ぼうとすな!!!!!!
結局、時間経過とともに、すぐに平気になったようで、救急車を呼ばれずに済みました。
なんで、汗拭きシートで目を拭くねん!まず!!そんなもん染みるに決まってるるやろ!!!
何が「大丈夫ですか?救急車呼びましょう」やねん!!!
人の単独ライブで、あっさりと救急車を呼ぶな!!!!
何が“あと1分、目が染みてたらよろしくお願いします”だ!!!
人の単独ライブで!!!
わりと!!
あっさりと!!!!!
救急車を呼ぶな!!!!!!!!
救急車は必要なら呼んでもいい!!
でも!
ポケットティッシュをもらうぐらいの気楽さで、救急車を呼ぶな!!!
オレの単独ライブを!!もっと楽しみにしろ!!!!!
「この目が溶けてなくなろうとも、この単独ライブを観ます!!」と言え!!!!!!!
あまりに腹立たしいので、僕は汗拭きシートを渡した女と、汗拭きシートで目を拭いた女に、地獄以上の苦しみを与えることにしました。
単独ライブが終わってから一週間後のことです。
「二人とも、目を覚ましたようだな」
口にガムテープを貼られ、後ろ手を縛られ、椅子にくくりつけられた状態で、すぐに救急車を呼ぼうとした二人が恐怖で顔を引き攣らせています。
Tシャツにラフなジーンズの二人は、“汗拭きシート界のPUFFY”といった様相です。
仮に、汗拭きシートを渡したアホをユミ、目を拭いたアホをアミと呼ぶことにしましょう。
ユミもアミも「んぐっ!ふぐぎ」などと声にならない声を出しています。
僕は、二人に自分の思いの丈をぶつけました。
「今からお前たち二人に、童話を読んであげよう!!!
あとで、読書感想文を書かせるから、集中して聞けよ!!!!」
そう言うと、僕はユミの目を汗拭きシートでゴシゴシと拭きました。
ユミはのけぞり、痛がりました。
アミもそれを横目で見て、目を見開き、足をバタバタさせています。
僕がこの時に読んだお話は次のようなものです。
むかしむかし、あるところで結婚式が行われました。
その日の主役の二人はもちろんのこと、みんな幸せそうです。
二人のなりそめのVTRや、ケーキ入刀、新郎の親友、新婦の親友たちのスピーチが終わりました。
泣いてる人たちもたくさんいます。
さらに、花嫁の父親による娘にあてた手紙が、みんなの号泣を誘います。
その時です。
一人の来賓の女が汗拭きシートで目を拭いて、「目が痛いから救急車を呼んで」と言い出したのです。
人の結婚式で、わりとすぐに救急車を呼ぶな!!と新郎新婦は思いましたが、体のことなので、「絶対呼ぶな」とは言えません。
周りの全員が「絶対呼ばなあかん感じか?」みたいな目で、見ています。
そんな中、救急車は呼ばれてしまいました。
救急車が来るころには、目が染みるのがすっかり治っていた女は、ちょっと食事を食べたりしながら救急車を待っていました。
ブライダルのスタッフが「救急車がおもてにつきました」と言いにくると、ほっぺいっぱいに、お肉を頬張りながら、女は言いました。
「あ、こういうのって、中まで来てくれない感じですか?」
そう言ったあと、自分の足でスタスタと歩きながら、女は救急車に乗って去っていきました。
せっかくの結婚式は、そこから白けてしまい、夫婦生活は二週間でピリオドを打ちましたとさ。
おしまい。
語り終わると、僕はユミとアミの顔を見比べた。
それから五日間の“レッスン”が続き、結果としてPUFFYの二人に書かせた反省文がこちらです。
ユミ「近頃、汗拭きシートがいい感じ~、悪いわね。ありがとね。これからも~、よろしくね~」
アミ「カニ、食べ行こう。張り切って行こう~」
ダメだこりゃ。
僕は、拷問や復讐からは何も生まれないことを勉強しました。
⚠️ちなみに、汗拭きシートを渡した女性、汗拭きシートで目を拭いた女性は、実在の僕のファンです。
ひどい創作小説ですが、優しいお二人に、ちゃんと許可を得て、ボロカスに書いております笑。
おしまい。
真夏の暑い中、どの駅からも絶妙に遠いというロケーションで、お昼から実施される単独ライブ。
ファンの方々から、内容よりも会場選びに対する批判が噴出した、あの悪夢の単独ライブの時のお話です。
確かにその日も、あまりにも暑く、単独ライブが始まる直前のお客さんから「暑い、暑い」ととても苦しそうな声ばかりが聞こえます。
「はぁ、はぁ、暑い。次で、ネタ何本目だろう」などと、打たれて記憶が飛んだボクサーみたいなことを言っているお客さんもいました。
まだ始まってもいないのに。
お前ら、もっと楽しみにしろ!
そこで、事件が起きました。
あまりにも汗びっしょりでやってきたお客さんに、もう一人のお客さん(二人はお友達らしい)が、見かねて汗拭きシートをあげたらしいのです。
そしたら、そのお客さんは「ありがとう」と言いながら汗拭きシートでいきなり目を拭いて、「目が痛い」を連呼しはじめたのです。
あまりにも“目が痛い”をその女性が連呼するので、汗拭きシートを渡した女性は「大丈夫ですか?救急車を呼びましょう」と救急車を呼ぼうとしたそうです。
目が痛い、を連呼していた女性も「うぅ、、あと1分我慢して、まだ目が染みてたら、よろしくお願いします」と答えたとのことです。
汗拭きシートを渡したアホも、目を拭いたアホも女性です。
いや、人の単独ライブで、わりとすぐに救急車を呼ぼうとすな!!!!!!
結局、時間経過とともに、すぐに平気になったようで、救急車を呼ばれずに済みました。
なんで、汗拭きシートで目を拭くねん!まず!!そんなもん染みるに決まってるるやろ!!!
何が「大丈夫ですか?救急車呼びましょう」やねん!!!
人の単独ライブで、あっさりと救急車を呼ぶな!!!!
何が“あと1分、目が染みてたらよろしくお願いします”だ!!!
人の単独ライブで!!!
わりと!!
あっさりと!!!!!
救急車を呼ぶな!!!!!!!!
救急車は必要なら呼んでもいい!!
でも!
ポケットティッシュをもらうぐらいの気楽さで、救急車を呼ぶな!!!
オレの単独ライブを!!もっと楽しみにしろ!!!!!
「この目が溶けてなくなろうとも、この単独ライブを観ます!!」と言え!!!!!!!
あまりに腹立たしいので、僕は汗拭きシートを渡した女と、汗拭きシートで目を拭いた女に、地獄以上の苦しみを与えることにしました。
単独ライブが終わってから一週間後のことです。
「二人とも、目を覚ましたようだな」
口にガムテープを貼られ、後ろ手を縛られ、椅子にくくりつけられた状態で、すぐに救急車を呼ぼうとした二人が恐怖で顔を引き攣らせています。
Tシャツにラフなジーンズの二人は、“汗拭きシート界のPUFFY”といった様相です。
仮に、汗拭きシートを渡したアホをユミ、目を拭いたアホをアミと呼ぶことにしましょう。
ユミもアミも「んぐっ!ふぐぎ」などと声にならない声を出しています。
僕は、二人に自分の思いの丈をぶつけました。
「今からお前たち二人に、童話を読んであげよう!!!
あとで、読書感想文を書かせるから、集中して聞けよ!!!!」
そう言うと、僕はユミの目を汗拭きシートでゴシゴシと拭きました。
ユミはのけぞり、痛がりました。
アミもそれを横目で見て、目を見開き、足をバタバタさせています。
僕がこの時に読んだお話は次のようなものです。
むかしむかし、あるところで結婚式が行われました。
その日の主役の二人はもちろんのこと、みんな幸せそうです。
二人のなりそめのVTRや、ケーキ入刀、新郎の親友、新婦の親友たちのスピーチが終わりました。
泣いてる人たちもたくさんいます。
さらに、花嫁の父親による娘にあてた手紙が、みんなの号泣を誘います。
その時です。
一人の来賓の女が汗拭きシートで目を拭いて、「目が痛いから救急車を呼んで」と言い出したのです。
人の結婚式で、わりとすぐに救急車を呼ぶな!!と新郎新婦は思いましたが、体のことなので、「絶対呼ぶな」とは言えません。
周りの全員が「絶対呼ばなあかん感じか?」みたいな目で、見ています。
そんな中、救急車は呼ばれてしまいました。
救急車が来るころには、目が染みるのがすっかり治っていた女は、ちょっと食事を食べたりしながら救急車を待っていました。
ブライダルのスタッフが「救急車がおもてにつきました」と言いにくると、ほっぺいっぱいに、お肉を頬張りながら、女は言いました。
「あ、こういうのって、中まで来てくれない感じですか?」
そう言ったあと、自分の足でスタスタと歩きながら、女は救急車に乗って去っていきました。
せっかくの結婚式は、そこから白けてしまい、夫婦生活は二週間でピリオドを打ちましたとさ。
おしまい。
語り終わると、僕はユミとアミの顔を見比べた。
それから五日間の“レッスン”が続き、結果としてPUFFYの二人に書かせた反省文がこちらです。
ユミ「近頃、汗拭きシートがいい感じ~、悪いわね。ありがとね。これからも~、よろしくね~」
アミ「カニ、食べ行こう。張り切って行こう~」
ダメだこりゃ。
僕は、拷問や復讐からは何も生まれないことを勉強しました。
⚠️ちなみに、汗拭きシートを渡した女性、汗拭きシートで目を拭いた女性は、実在の僕のファンです。
ひどい創作小説ですが、優しいお二人に、ちゃんと許可を得て、ボロカスに書いております笑。
おしまい。
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