私も異世界に転生してみたい ~令嬢やめて冒険者になります~

こひな

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81、それって……

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「え…………?」


自分の姿が映った鏡に手を伸ばす。
なるほど……これじゃ確認もされるはずだ。
納得してもう一度見る。


(これ……ソラの色だ……)


白い髪に空色の瞳。
顔の造りは相変わらずモブ感丸出しで前と変わらずだけど……白い髪って……。
白髪を連想してしまう自分を見て、ちょっと不満をこぼすと、胸の辺りがほんわり暖かくなって、ふわっと……目の前に光の玉となって、ソラが現れた。


『ジュリ、僕と一緒。イロ……僕の。ダメ?』


光の玉のようなモノは、よく見れば小さな男の子の姿をしていて、髪と瞳の色が今の自分と同じ色だった。


(ううん。ソラ……お揃い嬉しい♪)


コテンと顔を傾げる仕草が可愛すぎて、OKしてしまったけれど…………これって目立つよね?
そう思ってロイス様を見ると、私の肩辺りに浮かぶソラルファを見てポカンとクチを開けていた。


「ロイス様?大丈夫ですか?」


思わずロイスの目の前で手を振ってみたりしてしまった.
一応何度か声をかけてはみていたのだけど……何をそんなに驚いてるんだろう?


「ロイス様?何をそんなに驚いているのですか?」


疑問は早めに解決!ということで、ストレートに聞いたら何も言わず、ソラのことを目で追っていた。


(あれ?精霊ってこの世界では普通にいる?いや……ロイス様の反応を見る限りでは……)

(ねぇ、そら?やっぱり、ソラの姿が見えるのって……不味いの?)


きっとロイス様には見えていて、唖然茫然ってやつなんだろうと予想しながら聞いたら、意外な答えが返ってきた。


『普通の人は僕たちのことは見えないよ。今の僕の姿が見えるのは、ジュリと…ジュリに危害を与えない人で、ジュリが信頼している人だよ』


笑いながらきゃっきゃきゃっきゃとロイス様の周りをくるくると回るソラ。
おいおい…それは不味いんじゃないの?と無邪気な精霊ソラをみて思った。





●〇●〇●



「……というわけで、ロイス様には見えるようになったみたいです」


頭を抱えるようにして座ったロイスに、今のソラのことを話す。
そして、自分の髪と目のことについても。
あまり多くを語らず眠ってしまったソラの代わりに、ロイス様が色々と推測を話してくれた。


「ジュリの髪と目は……恐らく精霊殿の加護を受けた……もしくは……巫女のような存在になったのかもしれない。精霊殿の色を分け与えた形になっているのだと思う。起きたら聞いてみた方がいいと思う。ジュリの話だと、恐らく巫女の方が近いかと思うが……」


あの白い空間でのソラの言葉を思い出す。
そうか……あの『受け入れて』というのはそういう意味だったのかと納得。
それと……ソラと同じこの色は、隠せるなら隠した方がいいと言われた。
そして、王城でのことや、ドリスデン伯爵令嬢の精霊のことも……。


「王太子殿下がジュリの魔狼を精霊ではないかと疑っていた。もし、精霊殿の属性が国や神殿に伝わった場合……良くて婚姻で王家に取り込まれるか、最悪神殿行きだ。けど………ジュリ……今こんなことを言うのは卑怯なのかもしれない。けどジュリがいない間、散々散々考えたんだ。出会ってまだ時間も経っていないし、ジュリから見ればおっさんだと思うんだが……ジュリさえよければ、俺にジュリのこの先の人生を守らせてほしいんだ」














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