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第22話:おっさん、救う者と出会う!
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青年との出会いを経て、少しずつ変わり始めた田中弘樹(45歳)。喧嘩だけではなく、他者と向き合うことの大切さを少しずつ理解し始めた彼は、新たな噂を耳にする。それは、「全てを救う者」がいるという伝説の地の話だった。
広い草原を歩きながら、エリオは興奮気味に話し続ける。
「おっさん、聞いてよ! この先にあるっていう“全てを救う者”は、どんな苦しみも悲しみも癒やす力を持ってるらしいんだ!」
「救う者ねぇ……そいつ、喧嘩強いのか?」
「おっさん、すぐそういう発想にするのやめてよ! そもそも“救う者”は戦う存在じゃないと思うけど……」
「戦わねぇ? そいつ、つまんねぇヤツじゃねぇだろうな」
弘樹は不満げに拳を握るが、エリオは呆れた顔を見せつつ続ける。
「でもさ、“救う者”ってすごい力を持ってるって話だから、何か学べることがあるんじゃないかな?」
「学ぶ、ねぇ……まぁ、行ってみりゃわかるだろ」
二人が辿り着いたのは、静かで美しい湖が広がる場所だった。その中心には、一人の白いローブを纏った人物が立っている。性別も年齢もわからない、まるで透明感のある不思議な雰囲気をまとった存在。
「……あなた方がここまで来たのですね」
その声は穏やかで優しいが、どこか全てを見透かすようでもあった。エリオが声を上げる。
「あなたが“全てを救う者”ですか?」
「そう呼ばれることもあります。ただ、私はただ“聞く者”であり、“癒す者”でしかありません」
弘樹は一歩前に進み、拳を握りしめて彼(または彼女)を見据えた。
「おい、救うだとか癒すだとか言うけどよ、本当にそんな力があるのか?」
救う者は微笑みを浮かべながら答えた。
「力は、あなた方の中にあります。私はそれを導くだけです」
「導くだけ? じゃあ、実際にどれだけのことができるか、俺の拳で試させてもらうぜ」
救う者は、弘樹の言葉に少しだけ首を傾げた。
「あなたが求めるのは、力の証明ではないはずです。あなた自身が何を求めているか……それをまず知るべきです」
その言葉とともに、湖面が揺れ、弘樹とエリオは奇妙な空間に引き込まれた。そこには、これまで弘樹が戦ってきた敵たち――魔王、神々、そして虚無や無限――が立ち並んでいる。
「なんだ、またこいつらかよ。全員倒したはずだろ?」
だが、彼らは口々に問いかけてくる。
「なぜ戦うのか?」 「その拳で何を守ろうとしている?」 「その力を、何に使おうとしている?」
その問いに、弘樹は迷いを見せた。これまで「強い相手と戦う」ことだけを考えていた彼にとって、この問いは重くのしかかる。
エリオがそっと口を開いた。
「おっさん、答えなんて見つからなくてもいいんだと思う。でも、おっさんの拳って、ただ強いだけじゃなくて、誰かを助けてるよね。ほら、あの鍛冶屋の青年とかさ」
「俺が助けた……?」
「そうだよ。おっさんは、喧嘩するだけじゃなくて、誰かのために拳を振るうことができる。それが本当のおっさんなんだよ」
その言葉に、弘樹はしばらく黙り込んだ後、ゆっくりと拳を握る。
幻影が消え、二人は再び湖のほとりに戻った。救う者は静かに微笑みながら言った。
「あなたは、すでに答えを持っています。それは“拳”そのものではなく、それを振るう“理由”です」
「理由……か」
弘樹は空を見上げ、何かを考えているようだった。
「おっさん、次はどうするの?」
エリオの問いに、弘樹は笑みを浮かべて答えた。
「まだわかんねぇ。でも……次に拳を振るう時は、誰かのために振るってもいいかもな」
次回予告
「おっさん、この先に“世界を壊そうとしている存在”がいるって聞いたよ!」「壊そうとしてる? だったら、俺の拳で止めてやるしかねぇな!」
広い草原を歩きながら、エリオは興奮気味に話し続ける。
「おっさん、聞いてよ! この先にあるっていう“全てを救う者”は、どんな苦しみも悲しみも癒やす力を持ってるらしいんだ!」
「救う者ねぇ……そいつ、喧嘩強いのか?」
「おっさん、すぐそういう発想にするのやめてよ! そもそも“救う者”は戦う存在じゃないと思うけど……」
「戦わねぇ? そいつ、つまんねぇヤツじゃねぇだろうな」
弘樹は不満げに拳を握るが、エリオは呆れた顔を見せつつ続ける。
「でもさ、“救う者”ってすごい力を持ってるって話だから、何か学べることがあるんじゃないかな?」
「学ぶ、ねぇ……まぁ、行ってみりゃわかるだろ」
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弘樹は一歩前に進み、拳を握りしめて彼(または彼女)を見据えた。
「おい、救うだとか癒すだとか言うけどよ、本当にそんな力があるのか?」
救う者は微笑みを浮かべながら答えた。
「力は、あなた方の中にあります。私はそれを導くだけです」
「導くだけ? じゃあ、実際にどれだけのことができるか、俺の拳で試させてもらうぜ」
救う者は、弘樹の言葉に少しだけ首を傾げた。
「あなたが求めるのは、力の証明ではないはずです。あなた自身が何を求めているか……それをまず知るべきです」
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「なんだ、またこいつらかよ。全員倒したはずだろ?」
だが、彼らは口々に問いかけてくる。
「なぜ戦うのか?」 「その拳で何を守ろうとしている?」 「その力を、何に使おうとしている?」
その問いに、弘樹は迷いを見せた。これまで「強い相手と戦う」ことだけを考えていた彼にとって、この問いは重くのしかかる。
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「おっさん、答えなんて見つからなくてもいいんだと思う。でも、おっさんの拳って、ただ強いだけじゃなくて、誰かを助けてるよね。ほら、あの鍛冶屋の青年とかさ」
「俺が助けた……?」
「そうだよ。おっさんは、喧嘩するだけじゃなくて、誰かのために拳を振るうことができる。それが本当のおっさんなんだよ」
その言葉に、弘樹はしばらく黙り込んだ後、ゆっくりと拳を握る。
幻影が消え、二人は再び湖のほとりに戻った。救う者は静かに微笑みながら言った。
「あなたは、すでに答えを持っています。それは“拳”そのものではなく、それを振るう“理由”です」
「理由……か」
弘樹は空を見上げ、何かを考えているようだった。
「おっさん、次はどうするの?」
エリオの問いに、弘樹は笑みを浮かべて答えた。
「まだわかんねぇ。でも……次に拳を振るう時は、誰かのために振るってもいいかもな」
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「おっさん、この先に“世界を壊そうとしている存在”がいるって聞いたよ!」「壊そうとしてる? だったら、俺の拳で止めてやるしかねぇな!」
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