【完結】異世界召喚されたのはこの俺で間違いない?

苔原りゐ

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ユリスの回復と訓練への参加

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数日間の療養を経て、ユリスはようやく完全に回復した。頬に血の気が戻り、その瞳には再び光が宿っている。

「ユリス、本当にもう大丈夫か?」俺は彼女の顔を見つめて尋ねた。

「はい、おかげさまで。皆さんが助けてくださったおかげです……本当にありがとうございます。」ユリスは小さく頭を下げ、感謝の意を示した。

「感謝なんていらないさ。大事なのはこれからだ。」俺は薄く笑いながら語りかける。

神父が静かに近づき、「君が完全に回復したことを確認できて何よりだ。」と言い、槍をユリスに差し出した。「これを持ってみなさい。この『黎明の槍』が君を選んだ理由を理解できるだろう。」

ユリスは慎重に槍を手に取った。その瞬間、槍が青い光を放ち、彼女の手にしっくりと馴染む。槍から放たれる柔らかな光が、彼女自身を包み込むように輝いた。

「……不思議な感覚です。この槍が私を励ましているみたい。」ユリスは目を輝かせながら槍を見つめた。

「それは君の決意と優しさに応えている証拠だ。」神父が優しく微笑みながら言った。「だが、神器を扱うには訓練が必要だ。これからの戦いに備え、聖堂騎士団の訓練に参加してみるといい。」

俺たちは聖堂騎士団の訓練に参加することとなった。その訓練は厳しく、剣や槍の扱いだけでなく、魔法や戦術も含まれていた。

「これが基本の型だ。しっかり覚えろ!」騎士団の教官が厳しい声で指示を飛ばす。

ユリスは槍を構え、教官の動きを真剣に真似ていた。次第に槍さばきが滑らかになり、彼女の動きには力強さとしなやかさが加わっていく。

「ユリス、すごいじゃない!」エリザが感心した声を上げる。

「ありがとうございます。でも、まだまだです……。」ユリスは照れたように微笑みながらも、集中を切らさずに練習を続けた。

リリも弓の扱いを訓練中だった。彼女は初めて触れる神器に戸惑いながらも、次第に的に矢を正確に当てられるようになっていく。

「やった!当たったよ!」リリが歓声を上げると、エリザが笑顔で頷いた。「その調子よ!」

一方、俺は『暁の断罪』の力を試す為、戦闘訓練に集中していた。その刃は影のエネルギーを切り裂く力を持ち、俺が一振りするたびに周囲の空気が振動するのを感じた。

今日の訓練が終わり、全員が疲れた表情で休憩している中、ユリスがそっと槍を立てながら口を開いた。

「……皆さんのおかげで、ここまで来られました。これからは私も、もっと強くなって皆さんを助けられるように頑張ります。」

「無理するなよ、ユリス。お前がそこにいるだけで、俺たちは十分力をもらってる。」俺は彼女にそう言い、笑顔を向けた。

「そうだよ、ユリス!これからは一緒に戦おう!」リリが槍を持つ彼女の手を両手で暖かく包む。

エリザも微笑みながら、「そうね。これから先、何が待ち受けていようと、私たちならきっと乗り越えられるわ。」と声をかけた。

こうして、神器を手にした俺たちは、影の王との決戦に向けて一歩一歩準備を進めていくのだった。
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