黒猫文二のうわごと 日常の思い浮かんだことから趣味の漫画・アニメ・映画・ゲームとかの話をダラダラと語るエッセイ

黒猫文二

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ダークヒーロー漫画の傑作「職業・殺し屋。」

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「職業・殺し屋。」(2000年~2010年)


 最初に「職業・殺し屋。」というタイトルがでっかく書かれている単行本1巻の表紙(新装版では変わっている)を観た時はなんとなく「殺し屋1」みたいな内容の漫画かな? と思った記憶がある。
 実際に読んでみたら、確かに主人公は殺しで興奮する変態だし一般漫画としては激しいエログロ描写のある漫画ではあったものの、内容はああいう異色作というより王道エンタメ寄りのダークヒーロー物だった。

 殺人依頼を受けるアングラサイト「職業・殺し屋。」では、依頼者からの依頼料を基準に殺し屋たちが競りを行い最低金額を提示した者が依頼を引き受ける。
 時代劇の必殺シリーズ10作目「新・必殺仕置人」に登場する「寅の会」の現代版である。

 ストーリーも、基本は女性を陵辱したりもする凶悪犯罪者とかが最後は殺し屋に容赦なくぶっ殺されるという必殺シリーズのノリ。
 ただし、エログロ表現は一般作品としては強め。
 グロと言っても生々しい痛みや苦しみを描くというよりはどちらかというとスプラッター映画みたいな感じかな?
 エロも18禁漫画のようなストレートに扇情的なの。
 と、言っても実際の18禁漫画のように長々と描かれてるわけではなく、あくまでも物語のワンシーンなんだけど。
 それでも、初めて読んだ時の自分はエログロ表現のある一般作品には慣れていたけど直球エロの18禁作品にはまだあんまり触れていなかったころだったので「職業・殺し屋。」の18禁漫画寄りなエロ表現にはカルチャーショックを受けたな~。
 男性器を模した器具を付けた女が女の子を責めるのとかはこの作品で初めて観たんだっけな。

 一番メインとなる殺し屋は、普段は心優しいサラリーマン「志賀了」だが殺しの時は髪が銀髪になり蜘蛛のタトゥーが顔などに出現する「蜘蛛」。
 専用武器の蜘蛛の糸(伸縮自在の刃)でターゲットをスパッと抹殺する。

 準主役として、普段はOLだが登場当初は鎌でターゲットの男を殺して死姦していた(そっちの相性の良い蜘蛛とするようになってからはやらなくなる)「蟷螂」。

 他に殺人武術の継承者の四条などの、このへんのキャラの強さが超人的なのもあってかだんだんと従来の殺し屋ドラマから離れた超人バトル展開になっていったりもする。

 蜘蛛たちのような超人系とは別にリアル寄りの殺し屋として、恥ずかしがり屋で顔を見せない殺し屋Mr.AAや、巻き込まれるような形で職業・殺し屋になった不眠症のサラリーマン中村や、アーチェリー使いの数学者などがいる。
 蜘蛛たちが派手なバトルやスケールの大きい戦いをするようになってからもこの人らが従来の? 殺し屋ドラマをしたり、両者が混じり合ったりもするのでお話の方向性が偏らないようになっている。

 必殺シリーズのようなお話からバトル物や伝奇アクションまで何でもありな娯楽作だった。


「新 職業・殺し屋。斬 ZAN」(2011年~2014年)


 続編というか、前作では語られていなかった蜘蛛の過去や謎が明らかになったり、「職業・殺し屋。」の最後の戦いが描かれる「完結編」。
 ダークヒーロー物は原点の必殺シリーズからして、依頼を受けて悪人退治をしている間は楽しいけど主要キャラが死んだりチーム解散したりな終盤は寂しい。
 個人的には、最後の戦いの相手たちにあまり魅力を感じなかったのもあってか、前作ほどは楽しめなかった。
 フェンシングや猫や漫画家とかの本筋とは別の短編回は面白かったけど。

 とは言えなんだかんだ言っても、最初に読んだ時からは想像もつかなかったほど長年楽しませてくれた素晴らしいシリーズでした。
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