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11. 雨の夜
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閃光と共に地面が揺れるほどの轟音が響き、雨水に激しく打たれている窓は小刻みに震える。
──雷……?
凄まじい音に驚いてしばらく佇んでいると、段々音が聞こえなくなって部屋の中がしんと静まり返った。
うっ、みなの視線が痛い。私の発言を待っているようだけれど、そんなもの用意してないよ……。
口論を止めようと勢いよく立ち上がったはいいが、返って注目の的になって居心地が悪い。おずおずして結局なにも言えないまま再び静かに座ると、社長は自然な素振りでニロに囁いた。
「ニロ様、落ち着いてください。……知っての通りこの会談は王国の今後と大きく関わっています、慎重に言葉を選びましょう」
社長の言葉を聞いてニロはゆっくりと拳を握り、無言で頷いた。
反対側にいるジョセフも付き人に耳打ちされて、落ち着きを取り戻したようだ。
そうして張り詰めた空気が少し緩み、なんとか事なきを得た。いたたまれない雰囲気の中、社長の素晴らしい外交力のお陰でどうにか食事会も終盤に近づく。
「ジョセフ殿下、今日は挨拶だけで失礼するとしよう」
「ああ。忙しい中わざわざありがとうございます、ニロ王子」
立ち上がった二人はテーブル越しに軽く言葉を交わす。
「見送りは不要だ。長旅で疲れたであろう、このままゆっくりするといい」
「そうですか。ではそうさせていただきます」
少し固い表情で二人は互いに礼儀正しく辞儀をした。
「殿下を一人にするのはよくなかろう。見送りはフェーリ一人で十分だ」
言いながらニロはセルンに目をやった。
馬車を用意しろという合図だろう。
そんなニロに首肯すると、セルンは静かに部屋を出た。
間を開けずにニロも廊下のほうへと足を運んだので、慌ててその後を追う。あれ、そういえばキウスは……?
護衛としていつもニロと共に行動するのに、今日はどこにもいない。
キウスの所在が気になりニロに聞きたいところだが、いつもとちがうその雰囲気に気圧されて、とりあえず我慢した。
前を歩くその背中を目で追いながら、ニロが振り向いてくれるのを待った。
いつも歩幅を合わせてくれるのになぜ今日はそうしてくれないのだろう……。
長い廊下を通り屋敷の玄関が見えてきたのに、ニロは一向に振り向いてくれず、どんどん広がってゆくニロとの距離に不安が募る。
もしかして、嫌われたのかな……?
焦りを覚えつつ玄関を出ると、ザーザーと降る雨の音が聞こえた。
豪雨で周囲は真っ暗で何も見えず、屋根の下でニロと共にじっと馬車を待つ。
冷たい風に吹かれながらニロが目を見てくれるのを待ったが、彼はずっと屋根から滴る雨水を見つめていた。会話を諦めて少し憂鬱な気分に襲われていると、突然。
「……フェーリ」
そっぽを向いたままニロは私の名を呼んだ。依然とこっちを向いてくれないので、重たい唇を開こうとした時。
「さっきは、すまなかった……」
ばつが悪そうな様子でニロが目をそらした。
さっき? 食事会のことかな……?
混乱していたから内容はちゃんと把握できなかった。けれど、あれは確かに私を庇う言動だった。
危うい口論になってしまったが、それはジョセフを不快にさせてしまった私に非がある。ニロが謝ることなど何もない。
「ニロは、悪くない」
その横顔を見つめながらそう言うと、やっと私のほうを向いたニロは気まずそうに「ちがう」と首をふった。
「食事会のことではなく、余はその……、さっきの、……せ、せっぷんのことで、謝っているのだ……」
言いながらニロの顔がじわじわと赤く染まっていく。つられてキスのことを思い出した瞬間、かっと顔が火照った。
「……その口づけは、その。意図したものではないのだ……」
絞り出すような辿々しい言葉だった。
やはりあれはただの事故だったのか……。
勝手に期待してしまった自分がいけないのだけれど、改めてはっきりそう言われるとそれはそれで悲しい。
一度目を伏せてから、ニロは苦い顔で私の顔へ目をやった。
「今日のお前は一風変わって美しい。その顔を間近で見ようと思っただけなのだが、その、……瞼を閉じるお前の顔が、あまりにも愛おしくて、……自分を抑えられなくなり、……んんっ。気づいたら、く、唇が……」
ニロがとても辛そうだ……。
それもそうか。私はキウスの婚約者だ。間違えてでも他人の婚約者にキスするのは倫理違反。ニロは真面目だから、苦しむよね。
頭では理解しているけれど、ニロの悲痛な面持ちをみていると、なんだかやるせない気持ちになった。
ただの間違いだから、長々と引きずってもかえって気まずいだけだ。いっその事二人とも潔く忘れた方が……。
密かに悩みながら平然を装い、申し訳なさそうな顔をする彼に、(気にしないで) と瞳で返した。私の返事が伝わったのか、ニロの目に薄っすらと切ない色が浮んだようにみえた。
「本当にすまない。……だが、このままなかったことにはできない」
急に決意を固めた素振りでニロは姿勢を正して私と向き合う。
その凛々しい姿に胸が熱くなり、途端に鼓動が速まった。
そうして、ゆっくりと大きく息を吸ったニロは、「フェーリ」としっかりした口調で私の名を呼んだ。
いつもと違うその呼びかけに胸がドクンと跳ね上がる。
「この際はっきり言わせてもらおう」
ニロは拳を握り締めた。暗闇の中、真っ直ぐに見つめてくるその美しい銀色の瞳は一瞬輝いて見えた。
「昔から、余は……」
途切れて聞こえるニロの声は地面を叩く雨音に混じった。軽く唇を噛み、ふう、とニロが深い息をこぼす。
「……フェーリ。余はお前が愛おしい。仕方ないほどに……」
(私が、愛おしい……?)
乱雑に跳ね回る心臓の音がニロに伝わらないことを祈りながら、熱っぽい銀色の瞳を見つめた。その顔は紅葉のように染まっている。
「ふむ。……異性としてお前を愛おしく思う。……昔から、ずっとだ」
迷いのないその視線は、濡れた月のような輝きをまとっていた。
異性として愛おしく思うって、それは愛してるってこと? でも8年前は指切りでずっと仲間だとニロが言ってたから、だから、あんなに必死に……。
思いがけない告白に頭がついていかず混乱していると、ニロの冷静沈着な声が耳にふれた。
「キウスとの婚約を解消させて、必ずお前を余のものにする」
言いながら私の頬に手をかけて、親指で唇の線をたどった。ふわっ、とお腹の奥がくすぐったい。
「それまではこの唇を誰にも触れさせるな」
草木を打つ雨の音よりも、心臓の鼓動が大きく響き渡った。頭が真っ白になって茫然としていると、
「ニロ様っ‼︎ 馬車の準備が整えました!」
怒号のごとき背後からセルンの声がとどろいた。
傘を片手に駆け寄ってくると、私を背に庇うようにセルンが間に入ってきた。
「……セルン。いきなり叫ばなくてもよかろう?」
不愉快そうな声だった。
「さあ、行きましょう!」
心なしかセルンの笑顔が怖い。全身から黒いモヤのようなものを纏っているわ。
ちらりとセルンの広い背中からニロを覗きみると、そこには怒ったような表情があった。けれど、私がみえると、にわかにニロが口元をゆるみ、桃色の唇は甘い笑みの形を作る。
「また明日、フェーリ」
上気した顔でそう囁くと、セルンに傘をさしてもらいながら、ニロは土砂降りの中へと歩き出す。
大粒の雨に遮られて、2人の姿はあっという間に見えなくなった。
そっと騒ぎ立てる胸に手を重ねると、ドクドクと早鐘のような振動が伝わってきた。
ニロと仲間以上の関係を期待してもいい、ってこと……?
うぅ、どうしよう。恥ずかしいよ…っ
『必ずお前を余のものにする』
頭の中でニロの言葉が繰り返して響き、更に胸が高鳴った。
そうして気持ちが昂って居ても立っても居られなくなり、セルンを待たずに一人で屋敷の中へと戻ったのだ。
──雷……?
凄まじい音に驚いてしばらく佇んでいると、段々音が聞こえなくなって部屋の中がしんと静まり返った。
うっ、みなの視線が痛い。私の発言を待っているようだけれど、そんなもの用意してないよ……。
口論を止めようと勢いよく立ち上がったはいいが、返って注目の的になって居心地が悪い。おずおずして結局なにも言えないまま再び静かに座ると、社長は自然な素振りでニロに囁いた。
「ニロ様、落ち着いてください。……知っての通りこの会談は王国の今後と大きく関わっています、慎重に言葉を選びましょう」
社長の言葉を聞いてニロはゆっくりと拳を握り、無言で頷いた。
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「ジョセフ殿下、今日は挨拶だけで失礼するとしよう」
「ああ。忙しい中わざわざありがとうございます、ニロ王子」
立ち上がった二人はテーブル越しに軽く言葉を交わす。
「見送りは不要だ。長旅で疲れたであろう、このままゆっくりするといい」
「そうですか。ではそうさせていただきます」
少し固い表情で二人は互いに礼儀正しく辞儀をした。
「殿下を一人にするのはよくなかろう。見送りはフェーリ一人で十分だ」
言いながらニロはセルンに目をやった。
馬車を用意しろという合図だろう。
そんなニロに首肯すると、セルンは静かに部屋を出た。
間を開けずにニロも廊下のほうへと足を運んだので、慌ててその後を追う。あれ、そういえばキウスは……?
護衛としていつもニロと共に行動するのに、今日はどこにもいない。
キウスの所在が気になりニロに聞きたいところだが、いつもとちがうその雰囲気に気圧されて、とりあえず我慢した。
前を歩くその背中を目で追いながら、ニロが振り向いてくれるのを待った。
いつも歩幅を合わせてくれるのになぜ今日はそうしてくれないのだろう……。
長い廊下を通り屋敷の玄関が見えてきたのに、ニロは一向に振り向いてくれず、どんどん広がってゆくニロとの距離に不安が募る。
もしかして、嫌われたのかな……?
焦りを覚えつつ玄関を出ると、ザーザーと降る雨の音が聞こえた。
豪雨で周囲は真っ暗で何も見えず、屋根の下でニロと共にじっと馬車を待つ。
冷たい風に吹かれながらニロが目を見てくれるのを待ったが、彼はずっと屋根から滴る雨水を見つめていた。会話を諦めて少し憂鬱な気分に襲われていると、突然。
「……フェーリ」
そっぽを向いたままニロは私の名を呼んだ。依然とこっちを向いてくれないので、重たい唇を開こうとした時。
「さっきは、すまなかった……」
ばつが悪そうな様子でニロが目をそらした。
さっき? 食事会のことかな……?
混乱していたから内容はちゃんと把握できなかった。けれど、あれは確かに私を庇う言動だった。
危うい口論になってしまったが、それはジョセフを不快にさせてしまった私に非がある。ニロが謝ることなど何もない。
「ニロは、悪くない」
その横顔を見つめながらそう言うと、やっと私のほうを向いたニロは気まずそうに「ちがう」と首をふった。
「食事会のことではなく、余はその……、さっきの、……せ、せっぷんのことで、謝っているのだ……」
言いながらニロの顔がじわじわと赤く染まっていく。つられてキスのことを思い出した瞬間、かっと顔が火照った。
「……その口づけは、その。意図したものではないのだ……」
絞り出すような辿々しい言葉だった。
やはりあれはただの事故だったのか……。
勝手に期待してしまった自分がいけないのだけれど、改めてはっきりそう言われるとそれはそれで悲しい。
一度目を伏せてから、ニロは苦い顔で私の顔へ目をやった。
「今日のお前は一風変わって美しい。その顔を間近で見ようと思っただけなのだが、その、……瞼を閉じるお前の顔が、あまりにも愛おしくて、……自分を抑えられなくなり、……んんっ。気づいたら、く、唇が……」
ニロがとても辛そうだ……。
それもそうか。私はキウスの婚約者だ。間違えてでも他人の婚約者にキスするのは倫理違反。ニロは真面目だから、苦しむよね。
頭では理解しているけれど、ニロの悲痛な面持ちをみていると、なんだかやるせない気持ちになった。
ただの間違いだから、長々と引きずってもかえって気まずいだけだ。いっその事二人とも潔く忘れた方が……。
密かに悩みながら平然を装い、申し訳なさそうな顔をする彼に、(気にしないで) と瞳で返した。私の返事が伝わったのか、ニロの目に薄っすらと切ない色が浮んだようにみえた。
「本当にすまない。……だが、このままなかったことにはできない」
急に決意を固めた素振りでニロは姿勢を正して私と向き合う。
その凛々しい姿に胸が熱くなり、途端に鼓動が速まった。
そうして、ゆっくりと大きく息を吸ったニロは、「フェーリ」としっかりした口調で私の名を呼んだ。
いつもと違うその呼びかけに胸がドクンと跳ね上がる。
「この際はっきり言わせてもらおう」
ニロは拳を握り締めた。暗闇の中、真っ直ぐに見つめてくるその美しい銀色の瞳は一瞬輝いて見えた。
「昔から、余は……」
途切れて聞こえるニロの声は地面を叩く雨音に混じった。軽く唇を噛み、ふう、とニロが深い息をこぼす。
「……フェーリ。余はお前が愛おしい。仕方ないほどに……」
(私が、愛おしい……?)
乱雑に跳ね回る心臓の音がニロに伝わらないことを祈りながら、熱っぽい銀色の瞳を見つめた。その顔は紅葉のように染まっている。
「ふむ。……異性としてお前を愛おしく思う。……昔から、ずっとだ」
迷いのないその視線は、濡れた月のような輝きをまとっていた。
異性として愛おしく思うって、それは愛してるってこと? でも8年前は指切りでずっと仲間だとニロが言ってたから、だから、あんなに必死に……。
思いがけない告白に頭がついていかず混乱していると、ニロの冷静沈着な声が耳にふれた。
「キウスとの婚約を解消させて、必ずお前を余のものにする」
言いながら私の頬に手をかけて、親指で唇の線をたどった。ふわっ、とお腹の奥がくすぐったい。
「それまではこの唇を誰にも触れさせるな」
草木を打つ雨の音よりも、心臓の鼓動が大きく響き渡った。頭が真っ白になって茫然としていると、
「ニロ様っ‼︎ 馬車の準備が整えました!」
怒号のごとき背後からセルンの声がとどろいた。
傘を片手に駆け寄ってくると、私を背に庇うようにセルンが間に入ってきた。
「……セルン。いきなり叫ばなくてもよかろう?」
不愉快そうな声だった。
「さあ、行きましょう!」
心なしかセルンの笑顔が怖い。全身から黒いモヤのようなものを纏っているわ。
ちらりとセルンの広い背中からニロを覗きみると、そこには怒ったような表情があった。けれど、私がみえると、にわかにニロが口元をゆるみ、桃色の唇は甘い笑みの形を作る。
「また明日、フェーリ」
上気した顔でそう囁くと、セルンに傘をさしてもらいながら、ニロは土砂降りの中へと歩き出す。
大粒の雨に遮られて、2人の姿はあっという間に見えなくなった。
そっと騒ぎ立てる胸に手を重ねると、ドクドクと早鐘のような振動が伝わってきた。
ニロと仲間以上の関係を期待してもいい、ってこと……?
うぅ、どうしよう。恥ずかしいよ…っ
『必ずお前を余のものにする』
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