151 / 220
ラスペラスとの決戦編
第145話 禁忌の力②
しおりを挟む
俺は檻越しに鎖に繋がれた不倶戴天の敵――弟をにらみつける。
ここの牢獄は全て、この弟を逃がさないためだけに造られた。
この化け物をフォルン領に放ってしまえば、すぐに経済崩壊して領地が滅んでしまう。
「あ、弟さんを閉じ込めてたんだ……処刑するって言ってなかったっけ?」
カーマが檻の中の弟を見ながら首をかしげる。
彼女の言うことはもっともである。
俺ってあまり物捨てられない性質というか、もったいない精神が働いてしまったというか。
「処刑しようとしたんだけど、下手に殺して呪われたら嫌だったから……」
「そうなんだ。まあ弟さんを処刑するのは、あなたには似合わなっ……」
カーマが途中で言葉をとめる。
それと同時に膝を床につけて、頭を抱えてうめきだした。
「どうした!?」
「やだっ! 来ないでっ!? 来ないでよっ!?」
頭を抱えながら必死に叫ぶカーマ。明らかに異常をきたしている。
しかも彼女の周囲に炎が発生し始めた。このままだと最悪、火事になりかねん!
くっ……こうなれば仕方がない! 俺は【異世界ショップ】からソフトクリームを購入。
そして彼女の顔にソフトクリームを叩きつけた。
髪についたらベタベタしてご愛敬だ、許せ!
「つめたっ!? ……あれ?」
「大丈夫?」
「う、うん……何とか……ところで顔がなんか気持ち悪いんだけど……なにこれ? なんか白い冷たいものが……」
「クリームだ。たぶん美容にいいと思う」
俺は彼女にタオルを渡しつつ、そっぽを向いて誤魔化すことにした。
嘘は言ってない。間違いなくクリームだ、美容用じゃなくて食用ってだけで。
アイスを顔にぶちまけたなんて言ったら俺が燃やされかねん。
カーマが柔らかいクリームを拭き終えたのを見てから。
「それで何があったんだ」
「ちょっと酒瓶が追いかけてくる幻覚を見て……」
「センダイなら泣いて喜びそうだな」
どうやらカーマは正気を取り戻したようだ。氷の冷たさの刺激で目覚めたのであろう。
しかし何で急に精神に異常をきたしたんだ……。
「カーマ、何をしたんだ? 明らかおかしかったぞ」
「じ、実は弟さんの心を読もうとして」
「何やってるんだ!? 脳内ドラッグをキメるのと同じだぞそれ!?」
精神が汚染しきった人間の心を見るな!
クズを覗く時、クズもまたこちらを覗いているどころか手を伸ばして引き寄せてくるのだ!
とはいえ叱るよりも先に心配すべきだ。
「大丈夫そうか?」
「だ、大丈夫……死の恐怖を感じてすぐに読むのやめたから……」
「そ、そうか……」
頭を片手で押さえながら立ち上がるカーマ。
どうやら心を読むのをすぐにやめたようだ。三秒ルール的な感じでセーフだ。
カーマの問題は解決したので、俺は再び弟にメンチを切ると。
「我が弟よ、貴様に取引がある。この取引を呑めば貴様を永久国外追放にしてやる」
「なるほど。国外で好き勝手してよいということか。なら呑むよ、こんな牢獄は飽き飽きだ」
「牢獄とは失敬な。お前専用に造ったお似合いの豪邸だぞ」
弟はムカつく仕草でうなずいた。いや仕草というか、存在自体がムカつくから息してもムカつくのだが。
「それで僕に何を望む? 自慢じゃないが、仕事とかしたくないから何の役にも立たない自信があるよ。僕は役立たずの無駄飯ぐらい志望だ」
「自分からそんな志望する人初めて見た……」
「世界は広い」
「カーマ、ラーク。あまりこいつと喋るな、クズがうつる」
俺は【異世界ショップ】からファ〇リーズを購入し、周囲に散布しながら告げる。
この弟とは必要以上の接触をするべきではない。
空気感染でも音感染でもクズがうつりかねないからな……。
ここの牢獄のルールでも、看守が弟と接触するのを禁じていた。
弟のエサはラジコンで運ばせるくらいの徹底ぶりだったからな。
俺は弟を死ぬほどにらみつけた後に。
「安心しろ。貴様を働かせるくらいなら、カーマとラークに料理させたほうがいくらかマシだ」
「どういう意味!?」
言った通りの意味である。
カーマは調理室を爆発させる程度で済むが、弟に仕事させたらフォルン領が汚染されて滅びかねん。
俺が今から結ぶのは勤務契約ではなく、悪魔との契約である。
「じゃあ僕に何を求める?」
「お前、ラスペラス国で好きに遊べ。軍資金も用意してやるから」
弟はニヤリと口角をあげて笑みを浮かべる。
そう、これはまさに悪魔との契約。この弟に好き放題やらせて、ラスペラス国にクズを蔓延させる。
そしてかの国に大打撃を与えるのだ。
我ながら禁忌の力を使っている自覚はあるが、ラスペラス国に勝つならばだ。
「しかし僕に目をつけるとは、兄者もお目が低い」
「お前は味方に回すと恐ろしいが、敵に回すと頼もしいからな」
「色々間違ってる……」
カーマのツッコミはスルー。
この弟、マジで味方陣営にいたらどんな敵よりも恐ろしい存在だ。
すぐに味方の兵士をダメ男にして、酒などを蔓延させたりヤバイ奴だ。
だが敵側に送り込めれば凄まじく頼もしい。送り込んだ後どうなるかの保証はできないが。
別にラスペラス国を占領するつもりはないので、送り込んだ領地にクズが蔓延しようと構わない。
大丈夫だよ、クズ大国のレスタンブルクだって強く生きてるんだ。ごくつぶしが大量発生しても養っていけるさ。
ラスペラスよ、フォルン領が誇りたくもない最低兵器の前に屈するがいい。
「よし、これでラスペラスに大損害を与えられるな。……だが少しだけ気になる点がある」
「なに? どうしたの?」
「不倶戴天の敵が味方になる熱い展開なのに、こみあげてくるものが吐き気しかない」
おかしくない? 物語の超王道じゃん!
強敵との和解と共闘! めちゃくちゃ燃える展開じゃん!
なのにそういった気持ちが欠片もわいてこない。虚しさと吐き気だけが心を占めるのだが。
「クズの極みみたいな人だし……」
カーマの言うことが最も過ぎてぐうの音も出ない。
どう考えようが熱い気持ちなど湧いてこないので、諦めて弟を開放することにした。
「カーマ、その檻を開けてくれ」
「いいけど……この檻、カギらしきものが見つからないんだけど」
「そりゃそうだ。だってカギなんてないんだから」
この檻は俺の考えた最強のセキュリティである。
それは! 最初からカギをつけなければ! 開かれる心配などないのである!
ピッキング対策は超万全だ! 開けれるもんなら開けてみやがれっ!
「ボクたちも開けられないよね、それ……」
「今まで盲点だった」
「気づこうよ!?」
「だって逃がすつもりなかったし……」
結局、カーマが炎の剣みたいなもので檻の一部を溶かした。
そして俺達は牢の中に入って弟のそばに寄る。
「兄者、後はこの鎖を外してくれ」
弟が足を動かすと、じゃらりと鎖が金属音を鳴らす。
「カーマ、その鎖を何とかしてくれ」
カーマは鎖をしばらく観察した後、本来あるべき物がないことに気づいたのか。
「…………カギは?」
「盲点だった」
「少しは後先考えて作ろうよ!」
カーマは再び、炎の剣を出して鎖に斬りかかった。
だが先ほどの檻とは違って、鎖は炎にあぶられ続けるが全く溶ける気配がない。
「なんで!? 鉄でも溶かすのに!?」
「セサル謹製の合金鎖だ。予算を度外視して弟を逃がさないことに全てをかけたんだ。鉄とは硬度が違う」
「……それどうやって弟さんを開放するの?」
「……知らん」
カーマがジト目で見てくる。いや弟を逃がすつもりがなかったから……。
……視線に耐えられないので、カーマに謝ることにした。
「すまん。後悔はしている。だが反省はしていない」
「最悪じゃないかなそれ!?」
「仕方ないだろ! 逃がしたら領地滅ぶんだから!」
結局のところ。ラークが物凄く冷やした後に、カーマが超高温で熱して鎖を壊すことができた。
ここの牢獄は全て、この弟を逃がさないためだけに造られた。
この化け物をフォルン領に放ってしまえば、すぐに経済崩壊して領地が滅んでしまう。
「あ、弟さんを閉じ込めてたんだ……処刑するって言ってなかったっけ?」
カーマが檻の中の弟を見ながら首をかしげる。
彼女の言うことはもっともである。
俺ってあまり物捨てられない性質というか、もったいない精神が働いてしまったというか。
「処刑しようとしたんだけど、下手に殺して呪われたら嫌だったから……」
「そうなんだ。まあ弟さんを処刑するのは、あなたには似合わなっ……」
カーマが途中で言葉をとめる。
それと同時に膝を床につけて、頭を抱えてうめきだした。
「どうした!?」
「やだっ! 来ないでっ!? 来ないでよっ!?」
頭を抱えながら必死に叫ぶカーマ。明らかに異常をきたしている。
しかも彼女の周囲に炎が発生し始めた。このままだと最悪、火事になりかねん!
くっ……こうなれば仕方がない! 俺は【異世界ショップ】からソフトクリームを購入。
そして彼女の顔にソフトクリームを叩きつけた。
髪についたらベタベタしてご愛敬だ、許せ!
「つめたっ!? ……あれ?」
「大丈夫?」
「う、うん……何とか……ところで顔がなんか気持ち悪いんだけど……なにこれ? なんか白い冷たいものが……」
「クリームだ。たぶん美容にいいと思う」
俺は彼女にタオルを渡しつつ、そっぽを向いて誤魔化すことにした。
嘘は言ってない。間違いなくクリームだ、美容用じゃなくて食用ってだけで。
アイスを顔にぶちまけたなんて言ったら俺が燃やされかねん。
カーマが柔らかいクリームを拭き終えたのを見てから。
「それで何があったんだ」
「ちょっと酒瓶が追いかけてくる幻覚を見て……」
「センダイなら泣いて喜びそうだな」
どうやらカーマは正気を取り戻したようだ。氷の冷たさの刺激で目覚めたのであろう。
しかし何で急に精神に異常をきたしたんだ……。
「カーマ、何をしたんだ? 明らかおかしかったぞ」
「じ、実は弟さんの心を読もうとして」
「何やってるんだ!? 脳内ドラッグをキメるのと同じだぞそれ!?」
精神が汚染しきった人間の心を見るな!
クズを覗く時、クズもまたこちらを覗いているどころか手を伸ばして引き寄せてくるのだ!
とはいえ叱るよりも先に心配すべきだ。
「大丈夫そうか?」
「だ、大丈夫……死の恐怖を感じてすぐに読むのやめたから……」
「そ、そうか……」
頭を片手で押さえながら立ち上がるカーマ。
どうやら心を読むのをすぐにやめたようだ。三秒ルール的な感じでセーフだ。
カーマの問題は解決したので、俺は再び弟にメンチを切ると。
「我が弟よ、貴様に取引がある。この取引を呑めば貴様を永久国外追放にしてやる」
「なるほど。国外で好き勝手してよいということか。なら呑むよ、こんな牢獄は飽き飽きだ」
「牢獄とは失敬な。お前専用に造ったお似合いの豪邸だぞ」
弟はムカつく仕草でうなずいた。いや仕草というか、存在自体がムカつくから息してもムカつくのだが。
「それで僕に何を望む? 自慢じゃないが、仕事とかしたくないから何の役にも立たない自信があるよ。僕は役立たずの無駄飯ぐらい志望だ」
「自分からそんな志望する人初めて見た……」
「世界は広い」
「カーマ、ラーク。あまりこいつと喋るな、クズがうつる」
俺は【異世界ショップ】からファ〇リーズを購入し、周囲に散布しながら告げる。
この弟とは必要以上の接触をするべきではない。
空気感染でも音感染でもクズがうつりかねないからな……。
ここの牢獄のルールでも、看守が弟と接触するのを禁じていた。
弟のエサはラジコンで運ばせるくらいの徹底ぶりだったからな。
俺は弟を死ぬほどにらみつけた後に。
「安心しろ。貴様を働かせるくらいなら、カーマとラークに料理させたほうがいくらかマシだ」
「どういう意味!?」
言った通りの意味である。
カーマは調理室を爆発させる程度で済むが、弟に仕事させたらフォルン領が汚染されて滅びかねん。
俺が今から結ぶのは勤務契約ではなく、悪魔との契約である。
「じゃあ僕に何を求める?」
「お前、ラスペラス国で好きに遊べ。軍資金も用意してやるから」
弟はニヤリと口角をあげて笑みを浮かべる。
そう、これはまさに悪魔との契約。この弟に好き放題やらせて、ラスペラス国にクズを蔓延させる。
そしてかの国に大打撃を与えるのだ。
我ながら禁忌の力を使っている自覚はあるが、ラスペラス国に勝つならばだ。
「しかし僕に目をつけるとは、兄者もお目が低い」
「お前は味方に回すと恐ろしいが、敵に回すと頼もしいからな」
「色々間違ってる……」
カーマのツッコミはスルー。
この弟、マジで味方陣営にいたらどんな敵よりも恐ろしい存在だ。
すぐに味方の兵士をダメ男にして、酒などを蔓延させたりヤバイ奴だ。
だが敵側に送り込めれば凄まじく頼もしい。送り込んだ後どうなるかの保証はできないが。
別にラスペラス国を占領するつもりはないので、送り込んだ領地にクズが蔓延しようと構わない。
大丈夫だよ、クズ大国のレスタンブルクだって強く生きてるんだ。ごくつぶしが大量発生しても養っていけるさ。
ラスペラスよ、フォルン領が誇りたくもない最低兵器の前に屈するがいい。
「よし、これでラスペラスに大損害を与えられるな。……だが少しだけ気になる点がある」
「なに? どうしたの?」
「不倶戴天の敵が味方になる熱い展開なのに、こみあげてくるものが吐き気しかない」
おかしくない? 物語の超王道じゃん!
強敵との和解と共闘! めちゃくちゃ燃える展開じゃん!
なのにそういった気持ちが欠片もわいてこない。虚しさと吐き気だけが心を占めるのだが。
「クズの極みみたいな人だし……」
カーマの言うことが最も過ぎてぐうの音も出ない。
どう考えようが熱い気持ちなど湧いてこないので、諦めて弟を開放することにした。
「カーマ、その檻を開けてくれ」
「いいけど……この檻、カギらしきものが見つからないんだけど」
「そりゃそうだ。だってカギなんてないんだから」
この檻は俺の考えた最強のセキュリティである。
それは! 最初からカギをつけなければ! 開かれる心配などないのである!
ピッキング対策は超万全だ! 開けれるもんなら開けてみやがれっ!
「ボクたちも開けられないよね、それ……」
「今まで盲点だった」
「気づこうよ!?」
「だって逃がすつもりなかったし……」
結局、カーマが炎の剣みたいなもので檻の一部を溶かした。
そして俺達は牢の中に入って弟のそばに寄る。
「兄者、後はこの鎖を外してくれ」
弟が足を動かすと、じゃらりと鎖が金属音を鳴らす。
「カーマ、その鎖を何とかしてくれ」
カーマは鎖をしばらく観察した後、本来あるべき物がないことに気づいたのか。
「…………カギは?」
「盲点だった」
「少しは後先考えて作ろうよ!」
カーマは再び、炎の剣を出して鎖に斬りかかった。
だが先ほどの檻とは違って、鎖は炎にあぶられ続けるが全く溶ける気配がない。
「なんで!? 鉄でも溶かすのに!?」
「セサル謹製の合金鎖だ。予算を度外視して弟を逃がさないことに全てをかけたんだ。鉄とは硬度が違う」
「……それどうやって弟さんを開放するの?」
「……知らん」
カーマがジト目で見てくる。いや弟を逃がすつもりがなかったから……。
……視線に耐えられないので、カーマに謝ることにした。
「すまん。後悔はしている。だが反省はしていない」
「最悪じゃないかなそれ!?」
「仕方ないだろ! 逃がしたら領地滅ぶんだから!」
結局のところ。ラークが物凄く冷やした後に、カーマが超高温で熱して鎖を壊すことができた。
1
あなたにおすすめの小説
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる