玉手箱開く

津嶋朋靖(つしまともやす)

文字サイズ
小 中 大 特大
1 / 1

玉手箱開く

 オーストラリアのウーメラ砂漠。

 そこに、金属製のカプセルが舞い降りてきた。

 宇宙を旅してきた探査機はやぶさ2が持ってきたカプセルだ。

「おお! ここにあったぞ」

 カプセルは回収され、飛行機で日本に運ばれ、神奈川県相模原市にある研究所に持ち込まれる。

「何が入っているのかな?」
「中から煙が出てきてお爺さんになったりして」

 世界中の人たちが、カプセルが開封されるのを待ち望んでいた。

 だが、開封の瞬間を待ち望んでいる者はカプセルの中にもいた。

異星人A「くくくく、馬鹿な地球人め。我々が中にいるとも知らずに」
異星人B「外へ出たら早速侵略開始じゃ」
異星人C「一応降伏勧告はしておけよ。人道主義者がうるさいからな」

 なんという事か!
 
 カプセルの中に、邪悪な異星人が潜んでいるではないか。

 え? 異星人というだけで、邪悪と決めつけるのはおかしい? 異星人差別だと?

 まあ、そうなのだが、とにかく彼らは邪悪なのだよ。

 この邪悪な異星人は、遥か昔にミラクルマンとの戦いに敗れて宇宙船で逃げ出していたのだが、旅を続けるうちに宇宙船が故障して小惑星リュウグウに不時着していたのだ。

 そのまま冷凍睡眠コールドスリープで生きながらえてきたのだが、はやぶさの撃ちこんだインパクタの衝撃で目覚めてしまったのだ。

 そして地球の宇宙船がサンプル回収作業をしているのを見て、これ幸いとばかりに乗り込んだのである。

 そして、いよいよカプセルが開く時が来た。

 嬉々として異星人はカプセルから出てくる。

異星人C「地球人よ。我々は宇宙人である。降伏と服従を要求……え?」
異星人A「地球人て……巨人だったのか?」
 
 なお、この邪悪な異星人の平均身長は一ミリである。

 それでも果敢に地球人に攻撃をかけるが……

研究者A「ん? なんか今、当たったかな?」
研究者B「おい。このチリなんか動かなかったか?」
研究者C「気のせいだろう。まさかこの中にリュウグウ星人がいたとでも」

異星人B「おい、どうする? 攻撃が全然効いていないぞ? ていうか攻撃されている事に気が付いてもいない」
異星人C「降伏勧告も聞こえていないみたいだ」

 異星人は邪悪だった。

 しかし、弱かった。


 了
感想 1

この作品の感想を投稿する

1,000文字以内

ログインすると感想の投稿ができます。

ログイン  新規ユーザ登録

みんなの感想(1件)

はくら(仮名)
2025.09.23 はくら(仮名)

現実の宇宙人もこんな感じで、地球人に認識されてないだけだったりするかもしれませんね。

2025.09.27 津嶋朋靖(つしまともやす)

そうですね。我々が気がついていないだけで、すぐそばにいるかもしれません。感想ありがとうございます。

津嶋朋靖(つしまともやす)
ミュート中です
解除

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~ 表紙

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。
恋愛 完結 ショートショート
文字数 9,943
身体交換 表紙

身体交換

大富豪の老人の男性と若い女性が身体を交換する話
SF 完結 短編
文字数 4,905
未来への転送 表紙

未来への転送

未来に転送された男女の体が入れ替わる話
SF 完結 ショートショート
文字数 7,902
純粋無慈悲な妖精姫 表紙

純粋無慈悲な妖精姫

「こんな茶番、いつまで続けるつもりなのかしら」 “ルーンベルクの妖精姫”と呼ばれるルーンベルク公爵家長女・フェリアは、その特殊な髪色を理由に両親から育児放棄されていた過去を持つ。 悪意と嘲笑、浅慮な思惑を向けられながらも、フェリアはいつだって穏やかに笑う。 「何故、自分に悪意を持つ相手に慈悲を向けなければならないのですか?」 妖精に愛され妖精を愛す 純粋ゆえに無慈悲な少女の、人生の序章。
ファンタジー 完結 短編
文字数 7,557
三匹の○○○ 表紙

三匹の○○○

【注意】特殊な小説を書いています。下品注意なので、タグをご確認のうえ、閲覧をよろしくお願いいたします。・・・ とある家を襲おうとしている狼の、下品な話。
大衆娯楽 完結 ショートショート R15
文字数 4,544
服を脱いで妹に食べられにいく兄 表紙

服を脱いで妹に食べられにいく兄

貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。
恋愛 完結 ショートショート R15
文字数 1,100
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜 表紙

触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜

異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。 上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。 「私も……私も交配したい」 太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
恋愛 完結 ショートショート R18
文字数 4,389
【完結済】冤罪で辺境に幽閉された第4王子 表紙

【完結済】冤罪で辺境に幽閉された第4王子

主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ファンタジー 完結 ショートショート
文字数 5,638