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「わ……私は嘘なんて」
「細木さん、我々が種を何に使うか聞いてしまったのでしょ」
「ええ聞きました。あんな恐ろしいこと……」
「ああ、そうか。細木さんは別に、嘘はついていませんね。ただ認識が違うだけですね」
「認識? どういうことだ?」
「頭山さん。それは後で細木さんに直接聞いてください。とにかく、種の使用目的は世間一般の常識では、けっして恐ろしいものではありません」
「いったい種を手に入れて、どうするつもりなんだ?」
「分かりませんか? 頭山さん、その桜が生えてから、一つだけいいことがあったでしょ?」
「いいこと?」
頭山は自分の腹に視線を向けた。
「そうか。ダイエットに成功したな」
確かに悪いことばかりではない。と、正は思った。
「そうです。この種を増やすことに成功したら『桜ダイエット』として売り出そうというのです」
「いや、売れないと思うぞ」
「なぜです?」
「実際に木を頭に生やした身で言わせてもらうが、これはかなりつらいぞ」
「何言ってるんです。ダイエットにつらいことは付き物でしょ」
「まあ、そうだが……」
「待ってください、三島さん。仮に頭山の木から種が取れたとして、それだけでは商品化するには数が足りません。これ以上どうやって増やすつもりです? また、誰かに寄生させるのですか?」
「細木さん。そこは……あまり深く考えない方がいいですよ」
死刑囚を使うようである。
「細木さん、我々が種を何に使うか聞いてしまったのでしょ」
「ええ聞きました。あんな恐ろしいこと……」
「ああ、そうか。細木さんは別に、嘘はついていませんね。ただ認識が違うだけですね」
「認識? どういうことだ?」
「頭山さん。それは後で細木さんに直接聞いてください。とにかく、種の使用目的は世間一般の常識では、けっして恐ろしいものではありません」
「いったい種を手に入れて、どうするつもりなんだ?」
「分かりませんか? 頭山さん、その桜が生えてから、一つだけいいことがあったでしょ?」
「いいこと?」
頭山は自分の腹に視線を向けた。
「そうか。ダイエットに成功したな」
確かに悪いことばかりではない。と、正は思った。
「そうです。この種を増やすことに成功したら『桜ダイエット』として売り出そうというのです」
「いや、売れないと思うぞ」
「なぜです?」
「実際に木を頭に生やした身で言わせてもらうが、これはかなりつらいぞ」
「何言ってるんです。ダイエットにつらいことは付き物でしょ」
「まあ、そうだが……」
「待ってください、三島さん。仮に頭山の木から種が取れたとして、それだけでは商品化するには数が足りません。これ以上どうやって増やすつもりです? また、誰かに寄生させるのですか?」
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