12 / 897
第二章
ここはマジに地球じゃなかった 2
しおりを挟む
「データがありません」
「データ?」
「メインコンピューターのメモリなら、攻撃者に関するデータがあった可能性がありますが、この人型筐体の記憶容量は、メインコンピューターの十万分の一しかありませんので、必要最低限のデータしか移せなかったのです」
「そうか。それでは聞くけど、ここはいったいどこなんだ?」
「塩湖。名称未定」
「塩湖なのは、見ればわかる。この惑星は、地球からどっちの方向へ、どれだけ離れているんだ?」
「データがありません」
「じゃあ聞くが、僕が誰なのかわかるか?」
「ご主人様の名前は北村海斗さん」
また、ご主人様かよ。別に悪い気はしないけど……
「199X年東京生まれ。K工科大学工学部卒。N社に就職後一年で退職。データを取った年は20XX年」
ん? 途中まで履歴は正確だが、最後の『データを取った云々』てなんだ?
「あの……その最後のデータを取ったというのは?」
「まだ、聞いてなかったのですね」
「何を?」
「宇宙船の中で目覚める前に、何があったか覚えていますか?」
「ええっと……怪しげなモニターに応募して、怪しげな機械の中に入れられて……その中で眠り込んでしまって……そうだ!! まだ五十万もらっていないぞ」
「いいえ。すでに受け取っています」
「はあ? なにを言ってるんだ」
「謝礼なら、受け取っているはずです。ご主人様のオリジナルが」
オリジナル? 僕のオリジナルって? どういう事だ。
「つまり、ご主人様はそのスキャナーで取られた北村海斗さんのデータを元に、プリンターで作られたコピー人間なのです」
「なんだって?」
「ちなみに、データを取られて二百年が経過しています」
ちょ……二百年……て……
ええっと、問題を整理してみよう。
僕は今日、都内のあるビルにモニターに行った。
そこで僕はデータを取られた。
そのデータは、しかるべきプリンターがあれば人間一人再生できるほど詳細なもの。もちろん、そんなプリンターは存在しない。
20XX年の時点では……
しかし、データはその後も保存され続けて、やがて生きている人間を出力できるプリンターが開発された。そして二百年後の今、僕はプリンターで出力された。
ただし、僕の記憶はデータを取られた時点で固定されていたので、機械の中でうたた寝しているうちに宇宙船の中に運ばれたと思っていた。
「データ?」
「メインコンピューターのメモリなら、攻撃者に関するデータがあった可能性がありますが、この人型筐体の記憶容量は、メインコンピューターの十万分の一しかありませんので、必要最低限のデータしか移せなかったのです」
「そうか。それでは聞くけど、ここはいったいどこなんだ?」
「塩湖。名称未定」
「塩湖なのは、見ればわかる。この惑星は、地球からどっちの方向へ、どれだけ離れているんだ?」
「データがありません」
「じゃあ聞くが、僕が誰なのかわかるか?」
「ご主人様の名前は北村海斗さん」
また、ご主人様かよ。別に悪い気はしないけど……
「199X年東京生まれ。K工科大学工学部卒。N社に就職後一年で退職。データを取った年は20XX年」
ん? 途中まで履歴は正確だが、最後の『データを取った云々』てなんだ?
「あの……その最後のデータを取ったというのは?」
「まだ、聞いてなかったのですね」
「何を?」
「宇宙船の中で目覚める前に、何があったか覚えていますか?」
「ええっと……怪しげなモニターに応募して、怪しげな機械の中に入れられて……その中で眠り込んでしまって……そうだ!! まだ五十万もらっていないぞ」
「いいえ。すでに受け取っています」
「はあ? なにを言ってるんだ」
「謝礼なら、受け取っているはずです。ご主人様のオリジナルが」
オリジナル? 僕のオリジナルって? どういう事だ。
「つまり、ご主人様はそのスキャナーで取られた北村海斗さんのデータを元に、プリンターで作られたコピー人間なのです」
「なんだって?」
「ちなみに、データを取られて二百年が経過しています」
ちょ……二百年……て……
ええっと、問題を整理してみよう。
僕は今日、都内のあるビルにモニターに行った。
そこで僕はデータを取られた。
そのデータは、しかるべきプリンターがあれば人間一人再生できるほど詳細なもの。もちろん、そんなプリンターは存在しない。
20XX年の時点では……
しかし、データはその後も保存され続けて、やがて生きている人間を出力できるプリンターが開発された。そして二百年後の今、僕はプリンターで出力された。
ただし、僕の記憶はデータを取られた時点で固定されていたので、機械の中でうたた寝しているうちに宇宙船の中に運ばれたと思っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる