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4 仮初の主従関係
4.2 アカデミー
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「ほら、もう沼を越えたぞ!上に出てきなよ!」
頭上から唆す魔女の声。
「うるせえ、着いたら起こせって」
「なんだよ、綺麗だからみて欲しいのに!」
俺は返事を返さず木馬の底に横になり目を閉じた。
このマヌケ面の木馬の下、俺の脇の下に空があるなどということを受け入れるつもりはない。空を飛ぶという事には複雑な要素が絡み合っているのだ。
「案外あんたも臆病なんだな!」
「なんとでも言え」
「アカデミーまで来るって約束してくれたじゃないか、なんで不機嫌なんだよー」
頭上から不満の声が降ってくる。
「だからこうして着いて来てんだろうが!機嫌よくなんて言ってねーからな!」
「うー、屁理屈だな!」
「常識外れに、んなこと言われたかねーや!」
「誰が常識外れだよ!」
憎まれ口、罵詈雑言の応酬。初めてのフライトは静かな空の旅とはならなかった。
しかしどんな旅にも終わりはやってくる。望もうが望まいが。
木馬の上から注意深く辺りを窺うと真っ直ぐに続く石畳の道路とそれに沿うように聳える白により近い灰色の塀、そうした道を挟んで整然かつきらびやかな街並みが目に入った。
文明の程度という言葉が存在する。
ここがどの程度かは判断がつかないが、その街並みは優美で清潔さがあり、造り手や住む人々にある種の誇りを持っている事は間違いなかった。
「着いたんだから、とっとと降りて欲しいんだ」
石畳からポコリナが俺を見上げて言った。
「わかってる」
短く返事をし、俺は木馬から飛び降りた。
それを確認した彼女は口の中で何事かを呟き、木馬に手を延ばす。その手が触れると同時だった、木馬は僅かに震えると最初からその大きさだったかのように彼女の掌に納まった。
「ここに停めておくと邪魔になるからな、便利だろう」
誇らしげなポコリナだったが称賛する気にはならない、むしろ罵りの言葉が沸き上がったが何とか堪える。
「玩具で大翔を飛べるなんて、震えが来るほど便利だな」
俺の言葉に不思議そうに首を傾げたポコリナだったが、残念な事に皮肉には気がつかなかったようで、笑みを浮かべて俺を誘い歩きだした。
それからしばらくは彼女のペースに合わせて歩きながら観察していた。
どうも軒を連ねる建物は店舗のようだったが、通りには人が少なく、流行っているように思えなかったが、それでも潰れる間際の陰惨とした雰囲気はなく、煌びやかささえあった。
これに関しては自分で考えてみたところ、たぶん時間帯的な問題なのではないかと推測できた。
答え合わせもしないまま、無言でポコリナについて歩く事十分、ようやく右手の塀が終わり、巨大な門とロータリーになっている広場が見えてきた。
大勢の人が行き来する広場はとても大きく、人々の熱気を吸収するのに十分だった。それこそポコリナのマヌケな木馬が着陸するのに、なんならそのまま置いておいても十分なくらいに。
「おい、ポコリナ」
「なんだよ」
「俺達は何だってわざわざ歩いたんだ?遠くに降りないで、この広場に降りりゃいいじゃねえか」
「それは…」
ばつが悪そうに口ごもる彼女を見ていると、着陸禁止というわけだはないようだ。
「お前は食った分を消費したいのかもしれないが、俺にはそんな必要はねえんだ」
それにポコリナは顔を朱に染め、歯噛みするという予想通りの反応を見せたが、不意にそれが予想外の表情に変わった。
眉をひそめ、困ったような、どこか哀愁の漂う顔は俺を狼狽させた。
「ちょっとお願いを聞いて欲しいんだ」
「嫌な予感しかしねえな」
「お願いだよ、これはあんたの為でもあるんだぞ」
「おためごかしかよ、ますます嫌な予感だな」
「皮肉ばっかり言わないで、たまには真面目に聞いて欲しいんだ!」
強い口調で訴える彼女は必死だった。
「なんだよ…」
「あんたが安全にいるため、あんたを召喚した奴や従属させようと企む奴から遠ざけるために必要なんだ」
「で?」
「あんたが従者らしくすれば目立たなく、より注目を集めないし、逆なら悪く目立つんだ」
「ん、で?」
「重要な事なんだぞ、従者関係に綻びがあったら付け入ってあんたを奪おうとしたり、少なくとも素性を調べようとしたり…」
「だから具体的にどうしてほしいんだよ!」
「あ、ああ、そうだな」ポコリナは少し考えてからつづけた。「人前であからさまにあたしの事を馬鹿にしたり逆らったりしないで欲しいんだ。正常な従者関係には無いことだから…、信頼だったり、尊敬だったり、その、愛だったり、そういうものに裏打ちされる関係だからさ」
「かしこまりました、ご主人様!これでいいか?」
俺の言葉に一瞬嬉しそうな顔をしたポコリナだったがすぐにかぶりをふった。
「いやご主人なんと言わなくてもいいんだ、ポコリナて呼びつけだっていいから、少なくとも嫌ったりしたりしなきゃいいんだぞ」
「別にお前の事は嫌った覚えはないけどな」
「んえっ?」
「魔女全般がきらいなだけでな」
「ううー、だからそういうのが駄目なんだぞ!」
「はいはい、わかりましたよポコリナさん」
俺はかぶりをふって門の方に向かって歩き出した。
「本当にわかっているのか!」
むきになって俺の前に走り出ると彼女は胸をはって、俺を伴った体で歩く。
主らしくしているのだろうか、俺の身の安全に直結するならやりたいようにやらせようとは思った。
ポコリナの二歩が俺の一歩の早さのままで門をくぐると、沢山の建物が建ち並んでいるのが目に入った。
それらにはどこか見覚えがあった。もちろん建物自体は白亜の石造りで日常にはお目にかかることのない代物だったが、なんというか、その配置、規則性から想像させる機能、そういったものに既知感があった。たったひとつ、空高くそびえるタワーを除いては。
「なんだここは学校か?」
思わず呟いた俺の言葉にポコリナは立ち止まり振り返った。
「そうだなー、教育機関としての機能もあるぞ。メインがどっちかと言われれば首をかしげるけど、アカデミーは研究も重要な機能だから」
どこに行くかなんて聞いてはいなかったが、アカデミー、学校かつ研究機関だったようだ。
こんなところに俺を伴わなきゃならない用なんていったいなんだろうか、まさか勉強をさせるつもりでもないだろうけど。いや、あの沼地から抜け出せるならそれもいいかもしれない。
「ほら行くぞ」
歩き出したポコリナに意識を持っていかれ、俺は考えを手放した、直にわかることだ、知りたくなくても。
それから建物と人混みの間を通り、眼前にそびえるタワーに向かって進んだ。
行き交う人々は学生なのだろうか、その雰囲気は大学というよりも高校に近いと感じた。そうでない事も多いのだが、似たような服装をしている奴が目立つ。色や質感こそ違えどフォルムや醸し出す空気が同じになる服装、これが魔術師どもの制服なのではないかなと思った。
しかし、と前を行く我が主ポコリナを見やった。
この女の格好はこの中でも群を抜いて酷いものだ。もともと小汚ないとは思ったが、比較があればより酷く見える。
同じような、いかにも魔女という風貌ではあるが、なんと表現するべきか、手入れの行き届いていない、三百年同じ服を着ている魔女のババアというか。とにかくハットも黒の長袖ワンピースも末端は解れ、穴があき、酷い有り様だ。救いは臭いがないということだろう。
どうしてポコリナが人前にこれで出てこられるのかわからない。
力もあり、偉い方の魔女だと聞いたが、すれ違う人々の目には尊敬の念は感じられなかった。
道は譲られる、だがそれは避けて通られるからだ。
それはそうだ、こんな奴がまえから来たら誰でもそうする。
一緒に歩いているのが恥ずかしくなる一方で、何故か悲しみも覚えた。
それでも彼女は気にした様子はない、むしろどこか楽しげにすら見える。
そのままの距離感で俺達はタワーの入り口にたどり着いた。
上を見上げれば天辺がどこかすらわからない、あらためてその巨大さに圧倒されると共に高さに対して太さ、基部の強さに不安を覚えた。
「何でそんな遠くにいるんだよ、はいるぞー」
「あ、はいー」
俺の気の抜けた返事にもポコリナは上機嫌で、手招きして俺を誘った。
門を潜ると広いホールだった、目の前には胡散臭いおっさんの像があり、左右奥には吹き抜け二階通路部分への階段。あとは正面に一つ、左右に二つの大きな扉があった。
「まだ時間もあるし、レイアとも待ち合わせるしラウンジに行くぞ!」ポコリナは振り返り満面の笑みでつづけた。「あたしがご馳走してやるんだぞ!」
「ラウンジ?」
俺の問いに彼女は笑顔を崩さずに言った。
「色々食べられる待ち合わせ所みたいなところだ!」
「イモリの黒焼きとか蛙の目玉とか?」
「そんな物食べるもんか!甘いお菓子とかお茶だぞ!」
笑顔一変、心底嫌そうにポコリナはかぶりをふった。
甘い物か、奢ってくれるなら断る事は無いが、魔女相手の文字通り甘い話に乗っていいのか。
「そんな顔しなくたって裏はないぞ!ほらほら早く付いてくるんだ!」
「あ、はーい」
手を引いて半ば強引に連れていこうとするポコリナに俺は反抗せずについて行くことにした。
約束や俺の身の安全もあるのだから。
頭上から唆す魔女の声。
「うるせえ、着いたら起こせって」
「なんだよ、綺麗だからみて欲しいのに!」
俺は返事を返さず木馬の底に横になり目を閉じた。
このマヌケ面の木馬の下、俺の脇の下に空があるなどということを受け入れるつもりはない。空を飛ぶという事には複雑な要素が絡み合っているのだ。
「案外あんたも臆病なんだな!」
「なんとでも言え」
「アカデミーまで来るって約束してくれたじゃないか、なんで不機嫌なんだよー」
頭上から不満の声が降ってくる。
「だからこうして着いて来てんだろうが!機嫌よくなんて言ってねーからな!」
「うー、屁理屈だな!」
「常識外れに、んなこと言われたかねーや!」
「誰が常識外れだよ!」
憎まれ口、罵詈雑言の応酬。初めてのフライトは静かな空の旅とはならなかった。
しかしどんな旅にも終わりはやってくる。望もうが望まいが。
木馬の上から注意深く辺りを窺うと真っ直ぐに続く石畳の道路とそれに沿うように聳える白により近い灰色の塀、そうした道を挟んで整然かつきらびやかな街並みが目に入った。
文明の程度という言葉が存在する。
ここがどの程度かは判断がつかないが、その街並みは優美で清潔さがあり、造り手や住む人々にある種の誇りを持っている事は間違いなかった。
「着いたんだから、とっとと降りて欲しいんだ」
石畳からポコリナが俺を見上げて言った。
「わかってる」
短く返事をし、俺は木馬から飛び降りた。
それを確認した彼女は口の中で何事かを呟き、木馬に手を延ばす。その手が触れると同時だった、木馬は僅かに震えると最初からその大きさだったかのように彼女の掌に納まった。
「ここに停めておくと邪魔になるからな、便利だろう」
誇らしげなポコリナだったが称賛する気にはならない、むしろ罵りの言葉が沸き上がったが何とか堪える。
「玩具で大翔を飛べるなんて、震えが来るほど便利だな」
俺の言葉に不思議そうに首を傾げたポコリナだったが、残念な事に皮肉には気がつかなかったようで、笑みを浮かべて俺を誘い歩きだした。
それからしばらくは彼女のペースに合わせて歩きながら観察していた。
どうも軒を連ねる建物は店舗のようだったが、通りには人が少なく、流行っているように思えなかったが、それでも潰れる間際の陰惨とした雰囲気はなく、煌びやかささえあった。
これに関しては自分で考えてみたところ、たぶん時間帯的な問題なのではないかと推測できた。
答え合わせもしないまま、無言でポコリナについて歩く事十分、ようやく右手の塀が終わり、巨大な門とロータリーになっている広場が見えてきた。
大勢の人が行き来する広場はとても大きく、人々の熱気を吸収するのに十分だった。それこそポコリナのマヌケな木馬が着陸するのに、なんならそのまま置いておいても十分なくらいに。
「おい、ポコリナ」
「なんだよ」
「俺達は何だってわざわざ歩いたんだ?遠くに降りないで、この広場に降りりゃいいじゃねえか」
「それは…」
ばつが悪そうに口ごもる彼女を見ていると、着陸禁止というわけだはないようだ。
「お前は食った分を消費したいのかもしれないが、俺にはそんな必要はねえんだ」
それにポコリナは顔を朱に染め、歯噛みするという予想通りの反応を見せたが、不意にそれが予想外の表情に変わった。
眉をひそめ、困ったような、どこか哀愁の漂う顔は俺を狼狽させた。
「ちょっとお願いを聞いて欲しいんだ」
「嫌な予感しかしねえな」
「お願いだよ、これはあんたの為でもあるんだぞ」
「おためごかしかよ、ますます嫌な予感だな」
「皮肉ばっかり言わないで、たまには真面目に聞いて欲しいんだ!」
強い口調で訴える彼女は必死だった。
「なんだよ…」
「あんたが安全にいるため、あんたを召喚した奴や従属させようと企む奴から遠ざけるために必要なんだ」
「で?」
「あんたが従者らしくすれば目立たなく、より注目を集めないし、逆なら悪く目立つんだ」
「ん、で?」
「重要な事なんだぞ、従者関係に綻びがあったら付け入ってあんたを奪おうとしたり、少なくとも素性を調べようとしたり…」
「だから具体的にどうしてほしいんだよ!」
「あ、ああ、そうだな」ポコリナは少し考えてからつづけた。「人前であからさまにあたしの事を馬鹿にしたり逆らったりしないで欲しいんだ。正常な従者関係には無いことだから…、信頼だったり、尊敬だったり、その、愛だったり、そういうものに裏打ちされる関係だからさ」
「かしこまりました、ご主人様!これでいいか?」
俺の言葉に一瞬嬉しそうな顔をしたポコリナだったがすぐにかぶりをふった。
「いやご主人なんと言わなくてもいいんだ、ポコリナて呼びつけだっていいから、少なくとも嫌ったりしたりしなきゃいいんだぞ」
「別にお前の事は嫌った覚えはないけどな」
「んえっ?」
「魔女全般がきらいなだけでな」
「ううー、だからそういうのが駄目なんだぞ!」
「はいはい、わかりましたよポコリナさん」
俺はかぶりをふって門の方に向かって歩き出した。
「本当にわかっているのか!」
むきになって俺の前に走り出ると彼女は胸をはって、俺を伴った体で歩く。
主らしくしているのだろうか、俺の身の安全に直結するならやりたいようにやらせようとは思った。
ポコリナの二歩が俺の一歩の早さのままで門をくぐると、沢山の建物が建ち並んでいるのが目に入った。
それらにはどこか見覚えがあった。もちろん建物自体は白亜の石造りで日常にはお目にかかることのない代物だったが、なんというか、その配置、規則性から想像させる機能、そういったものに既知感があった。たったひとつ、空高くそびえるタワーを除いては。
「なんだここは学校か?」
思わず呟いた俺の言葉にポコリナは立ち止まり振り返った。
「そうだなー、教育機関としての機能もあるぞ。メインがどっちかと言われれば首をかしげるけど、アカデミーは研究も重要な機能だから」
どこに行くかなんて聞いてはいなかったが、アカデミー、学校かつ研究機関だったようだ。
こんなところに俺を伴わなきゃならない用なんていったいなんだろうか、まさか勉強をさせるつもりでもないだろうけど。いや、あの沼地から抜け出せるならそれもいいかもしれない。
「ほら行くぞ」
歩き出したポコリナに意識を持っていかれ、俺は考えを手放した、直にわかることだ、知りたくなくても。
それから建物と人混みの間を通り、眼前にそびえるタワーに向かって進んだ。
行き交う人々は学生なのだろうか、その雰囲気は大学というよりも高校に近いと感じた。そうでない事も多いのだが、似たような服装をしている奴が目立つ。色や質感こそ違えどフォルムや醸し出す空気が同じになる服装、これが魔術師どもの制服なのではないかなと思った。
しかし、と前を行く我が主ポコリナを見やった。
この女の格好はこの中でも群を抜いて酷いものだ。もともと小汚ないとは思ったが、比較があればより酷く見える。
同じような、いかにも魔女という風貌ではあるが、なんと表現するべきか、手入れの行き届いていない、三百年同じ服を着ている魔女のババアというか。とにかくハットも黒の長袖ワンピースも末端は解れ、穴があき、酷い有り様だ。救いは臭いがないということだろう。
どうしてポコリナが人前にこれで出てこられるのかわからない。
力もあり、偉い方の魔女だと聞いたが、すれ違う人々の目には尊敬の念は感じられなかった。
道は譲られる、だがそれは避けて通られるからだ。
それはそうだ、こんな奴がまえから来たら誰でもそうする。
一緒に歩いているのが恥ずかしくなる一方で、何故か悲しみも覚えた。
それでも彼女は気にした様子はない、むしろどこか楽しげにすら見える。
そのままの距離感で俺達はタワーの入り口にたどり着いた。
上を見上げれば天辺がどこかすらわからない、あらためてその巨大さに圧倒されると共に高さに対して太さ、基部の強さに不安を覚えた。
「何でそんな遠くにいるんだよ、はいるぞー」
「あ、はいー」
俺の気の抜けた返事にもポコリナは上機嫌で、手招きして俺を誘った。
門を潜ると広いホールだった、目の前には胡散臭いおっさんの像があり、左右奥には吹き抜け二階通路部分への階段。あとは正面に一つ、左右に二つの大きな扉があった。
「まだ時間もあるし、レイアとも待ち合わせるしラウンジに行くぞ!」ポコリナは振り返り満面の笑みでつづけた。「あたしがご馳走してやるんだぞ!」
「ラウンジ?」
俺の問いに彼女は笑顔を崩さずに言った。
「色々食べられる待ち合わせ所みたいなところだ!」
「イモリの黒焼きとか蛙の目玉とか?」
「そんな物食べるもんか!甘いお菓子とかお茶だぞ!」
笑顔一変、心底嫌そうにポコリナはかぶりをふった。
甘い物か、奢ってくれるなら断る事は無いが、魔女相手の文字通り甘い話に乗っていいのか。
「そんな顔しなくたって裏はないぞ!ほらほら早く付いてくるんだ!」
「あ、はーい」
手を引いて半ば強引に連れていこうとするポコリナに俺は反抗せずについて行くことにした。
約束や俺の身の安全もあるのだから。
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