これは腐れ縁だと主張したい

E.L.L

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「はぇっ?!」

「間抜けな声ですね」

俺は君の上司―もういいや

「あの、どう言った関係で…?」

「まずはあの子の母親としてせいを受けました
それからあなたの海賊の右腕、あの子の友達、あなたの母親、そして今に至ります」

「あ、随分と長く…」

「そうですよ!!
いい加減にしてもらっていいですか?!
不甲斐ない!!
今回の生でも、死に急ぐみたいに無茶ばかりして!!」

「ゴメンナサイ」

返す言葉もない

「それもこれも、ついうっかり…」

俺たちと生まれ変わるの、そんな嫌?
いや、それよりも

「あいつはそのこと…」

「私の願いも約束もきっと知らないと思いますよ
生まれ変わりなのは…察しているかもしれませんけど
あの子はきっと責任感を感じてしまうでしょうから言いません
でも私はあの子の願いは知っています」

「あいつの…願い…?」

「約束は達成されないと生まれ変わっても出会い続け、願いは成就しないと記憶が残るんです
だから私もあの子も、あの男にも記憶が残っていたんですよ」

「でも、俺は…」

「あなたは毎回願いを叶えているからよ」

「あ、それは良かったです」

秘書が拳を握りしめる
あかん
これはあかんやつだ
殴られる

「ごめんごめんごめんごめん!!
え、俺の願いって…?」

「知りませんよ」

殴られなくてホッとしたが、そんなピシャリと言わなくても…

「あの、ヒントとか…」

秘書は思い切りため息をつく
俺はこんなに情けないキャラだっただろうか
エリートの面子も何もあったものでは無い

「あなたは前回の生は辛うじて記憶が残っているのでしょう?」

「あ、はい…
あいつが、俺を庇って…」

「その後?」

「あいつを見失って…」

「見つけられなかったんですか?」

「はい」

「情けないですね」

「仰る通りで…」

「その時どう思ったんですか?」

大勢の敵の兵の中に消えていくあいつの後ろ姿
手に残った仮面
話した回数は少ないけれど、強烈に印象が残っている
掴みどころのない態度、どこか儚い横顔

「あいつに…もう一度会いたいって…
守ってあげたいって…」

それが俺の願い
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