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夏休みが終わり、僕は寮に戻った。荷物を置いた途端、理光は僕の手を引いて、校外のそれほど遠くない住宅地へ連れて行った。
不動産仲介の兄さんが来て、僕たちの部屋探しに付き合ってくれる。
いくつか見た後、最終的に選んだのはロフトタイプのアパート。
大きな窓があり、開放感にあふれていた。
その日の夜、清掃のお姉さんが掃除を終え、ソファもきれいにしてくれた。
翌日、理光は我慢できずに僕を連れて入居した。
ショッピングモールで大量に買い出しをするとき、僕もレジの小さなお姉さんも理光の勢いに驚く。
衛生用品を箱ごと次々と手に取る彼の姿に、小さなお姉さんは僕に向かって「自力で何とかしてね」という目線を送ってくる。
僕は顔を赤くし、三メートルほど離れて立とうとしたが、理光に笑いながら呼ばれた。
「彼氏、こっち来て手伝って!」
手伝いながら、理光は僕に尋ねる。
「いちご味は好き? 桃味は……」
周囲の視線が一斉にこちらに向く。
ますます赤くなり、頭を下げ、ついには耐えきれなくなる。
思いっきり理光の腰に手をかけてつねると、彼は痛みに顔をしかめつつも、おとなしくなる。
アパートに戻り、荷物を整理してようやく落ち着く。
僕は大きな窓の前に立ち、振り返って理光に言った。
「僕たちの家だね。」
彼は後ろから抱きしめ、片手を窓枠に置き、低くかすれた声で耳元に囁く。
「窓を見たとき、俺が何を考えたかわかる?」
首を横に振る僕。
「ここで君を抱きたいと思った。」
夜はまだ深くなく、カーテンがゆっくりと下りる。
漆黒の部屋には、二人の荒い息だけが残っていた。
食卓に置きっぱなしのスマホが光る。
画面には理光のSNSのページが映っていた。
咲き誇る蓮の花の中央には、歪んだハートが描かれている。
その下には――
「私たち、付き合い始めました!
世界に知らせなきゃ。」
不動産仲介の兄さんが来て、僕たちの部屋探しに付き合ってくれる。
いくつか見た後、最終的に選んだのはロフトタイプのアパート。
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「彼氏、こっち来て手伝って!」
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食卓に置きっぱなしのスマホが光る。
画面には理光のSNSのページが映っていた。
咲き誇る蓮の花の中央には、歪んだハートが描かれている。
その下には――
「私たち、付き合い始めました!
世界に知らせなきゃ。」
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