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83 告白
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フレデリクはローサを膝の上に乗せたまま横向きにした。
「ローサさん」
ローサが顔をあげるとフレデリクと視線が合った。
ローサは恥ずかしくなり顔を背けようとするが、フレデリクに顎を押さえられて逃げられなくなった。
「ローサさん……好きだ」
ローサは驚いた顔を一瞬したが、すぐに真顔になった。
「知っています」
今度はフレデリクが驚いた顔をした。
「そうか。私の態度はわかりやすかったか」
「ええ。初めて会った日にも言っていたではありませんか」
急に訳が分からなくなったフレデリク。
「どう言う事だ? 誰の話をしている」
低い声を出したフレデリクにローサが怯えた。
「すまない。怖がらせるつもりなかったんだ。別の男の話をしているのかもと思ったらつい……」
「フレデリク殿下の話です。初めて会った日に言っていました。こんな事になってしまったが、私が好きなのは今でも君だけなんだ。でしたっけ?」
フレデリクはようやく気付いた。
「ローサさん。この間言っただろう? 私はローサフェミリアと愉快な恋人達の輪に入る気はないって」
「でも、フレデリク殿下は今でもローサちゃんの事が好きなんですよね」
「違う。私が好きなのはローサさんだ」
「けれど……私の見た目はローサちゃんだから……」
悲しそうな顔をしたローサをフレデリクは抱きしめた。
「確かに……ローサフェミリアの事をしばらくは想っていた。けれど、私が今好きなのはローサさんだ」
ローサはフレデリクの肩を押して離れようとする。
すかさずフレデリクは、ローサの腰に回してあった腕に力を入れて逃さないようにした。
「信じられない? でも今の私が好きなのはローサさんなんだ。少し抜けてる所も家族思いの所も、私に笑い掛けてくれる所も全て好きだ」
「……私も……フレデリク殿下の事が好きです」
フレデリクはローサきつく抱きしめ、幸せを噛み締めた。
「ローサさん、好きだ!」
「はい。私もです」
フレデリクはローサを離すと、目を見てもう一度言う。
「ローサさんが好きなんだ!」
「ええ。先程知りました」
「ああ。ローサさん、私はローサさんが好きだ」
「はい。存じ上げております」
「ローサさん……私はローサさ」
「もう、分かりました」
ローサが途中で遮っても嬉しそうな顔のフレデリク。
ローサはフレデリクの顔を見て、くすくすと笑った。
「ローサさん……キスしていい?」
「……はい」
少し恥ずかしそうに返事をしたローサ。
それから二人は長い口づけをかわした。
屋敷から出た二人は手を繋いで歩く。
ローサを寮まで送ったフレデリクは考え事をしていた。
次に進むにはどうしらいいのだろうかと。
両親を先に説得する。それともオルブライト公爵に先に……いや、まずはローサさんに結婚を申し込もう。
フレデリクはローサを逃さずに、確実に手に入れる方法を考えていた。
「ローサさん」
ローサが顔をあげるとフレデリクと視線が合った。
ローサは恥ずかしくなり顔を背けようとするが、フレデリクに顎を押さえられて逃げられなくなった。
「ローサさん……好きだ」
ローサは驚いた顔を一瞬したが、すぐに真顔になった。
「知っています」
今度はフレデリクが驚いた顔をした。
「そうか。私の態度はわかりやすかったか」
「ええ。初めて会った日にも言っていたではありませんか」
急に訳が分からなくなったフレデリク。
「どう言う事だ? 誰の話をしている」
低い声を出したフレデリクにローサが怯えた。
「すまない。怖がらせるつもりなかったんだ。別の男の話をしているのかもと思ったらつい……」
「フレデリク殿下の話です。初めて会った日に言っていました。こんな事になってしまったが、私が好きなのは今でも君だけなんだ。でしたっけ?」
フレデリクはようやく気付いた。
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「でも、フレデリク殿下は今でもローサちゃんの事が好きなんですよね」
「違う。私が好きなのはローサさんだ」
「けれど……私の見た目はローサちゃんだから……」
悲しそうな顔をしたローサをフレデリクは抱きしめた。
「確かに……ローサフェミリアの事をしばらくは想っていた。けれど、私が今好きなのはローサさんだ」
ローサはフレデリクの肩を押して離れようとする。
すかさずフレデリクは、ローサの腰に回してあった腕に力を入れて逃さないようにした。
「信じられない? でも今の私が好きなのはローサさんなんだ。少し抜けてる所も家族思いの所も、私に笑い掛けてくれる所も全て好きだ」
「……私も……フレデリク殿下の事が好きです」
フレデリクはローサきつく抱きしめ、幸せを噛み締めた。
「ローサさん、好きだ!」
「はい。私もです」
フレデリクはローサを離すと、目を見てもう一度言う。
「ローサさんが好きなんだ!」
「ええ。先程知りました」
「ああ。ローサさん、私はローサさんが好きだ」
「はい。存じ上げております」
「ローサさん……私はローサさ」
「もう、分かりました」
ローサが途中で遮っても嬉しそうな顔のフレデリク。
ローサはフレデリクの顔を見て、くすくすと笑った。
「ローサさん……キスしていい?」
「……はい」
少し恥ずかしそうに返事をしたローサ。
それから二人は長い口づけをかわした。
屋敷から出た二人は手を繋いで歩く。
ローサを寮まで送ったフレデリクは考え事をしていた。
次に進むにはどうしらいいのだろうかと。
両親を先に説得する。それともオルブライト公爵に先に……いや、まずはローサさんに結婚を申し込もう。
フレデリクはローサを逃さずに、確実に手に入れる方法を考えていた。
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