2 / 5
だいいっしょう
いつもと違う選択を
しおりを挟む
「やあこんにちは、いちか君。君にとっては、とても報われない人生だっただろう。
何をしても殴られ蹴られ、何もしなくても殴られ蹴られ、大変だったねぇ…。でも僕はそんな君をずっと見ていたんだよ、愛おしくてたまらないくらいにね。ずっと楽しんで見てたんだ、いくら自分に害を成す相手だとしても、それでも泣きもせずただ淡々と受け入れてそれをかわす術を身につけていく君がとても魅力的だったんだよ。最後の最後で狂ってしまったけれどね。
君はあそこでもがけば生きれるはずだったんだ、なのに、なのに!!!君は死を選んだ…くっくっくっ…全く、僕の予想をぽんぽんと陸上選手の飛ぶハードルのように飛んでいくね…。
だからこそ君が魅力的なんだよ、何度助けようと思ったか、何度こっちに呼ぼうと思ったか!それは僕の権限が剥奪されてしまうからあと40年くらい待たなきゃなと思って、君が死ぬのを待っていたんだけどこうも狂わせて死んでくるとは、、。
本当に面白い。素晴らしいよいちか君!」
…………は?なんかうるさいな。
おれは、母に首を締められて殺されてた筈なんだけど。まだ生きてんのかこれ、なんだ、死に損なったのか、はぁー、、あいつ謝ってたな、ならなんでこんなことしてんだよ…
無意識に締められていた首に手が伸びる。あんな華奢な女にこんな力どこにあったんだと思ったが結局俺自身もそこまで栄養を取っていた自覚もなく細々とした、傷だらけの腕を見てため息をつく。
「あれー?無視??」
めちゃくちゃに首がヒリヒリするし、なんか幻聴も聞こえるし、やっぱり俺死んでんじゃねぇのか。でもちゃんと息もしてる。
服は部屋着のままだし、俺は今どういう状況に陥ってんだ。見渡してもどこを見ても白、白、白。
ほんとに壁があるのかって言うくらい眩しい部屋に俺はいる。どこだここ。まぁでもどうでもいいか。
「どうでも良くないよ、いちか君。」
「お前は誰なんだ、さっきからうるさいんだよめんどくせぇ。」
「やぁっと興味を持ってくれたね、いちか君。」
「だから誰なんだよ…」
簡潔に答えを示さないこいつに無性に腹が立つ。回りくどいのは嫌いなんだよ、めんどくさいし。
俺がここまで態度が悪いのにあいつは飄々としている。しかもあいつ、眩しすぎてあいつ自身がなにも見えない。なんかもうただの逆光で目が痛い。
「あぁ、ごめんごめん、調節するよ」
調節出来んのかい…出来るのなら早くしてくれ
全然眩しくなくなった、否、頭だけがまだ光り輝いているあいつは俺にこう名乗った。
「僕は神、ここは僕の部屋、いちか君ファンクラブ【いちか君を見守り隊】最初で最後の会員No.1!」
「…は?」
「君の魅力に取り憑かれた僕の仲間は数千にも及ぶけど、やっぱり僕が1番なんだよね!だって君を一番最初に見つけたのは僕だからね!」
訳が分からないことを言う自称神(笑)は、ノンストップで言葉を発する。
「ちょっと待って、誰がハゲだって、、??ぼくはまだふっさふさだよ!!!」
「って言われても頭だけが光ってたらそれはもうハゲだろうがよ。」
「違うもん!違くないけど違うもん!」
とうとう、違うもんーーー!とか言いながら床でじたばたし始めた。おもちゃを買って貰えない子供のように。
どこどこめっちゃうるさい。
俺は静かに常備していた耳栓を付けて、目を閉じてめんどくさいなぁ、と寝ようとする。そしたらこんな夢から覚めて俺はどこかを漂っていくんだ。それが、その自由が欲しかったんだ。
こんな時にあいつらの声を聞かないように耳栓を持っていたことが役に立った。高性能の耳栓を買っておいて良かった、と心底思う。
そして眠りにつこうとした時に、唐突に声をかけられた。
「君が、君のままでいられるように。好きなように動けるように。僕が君に祝福を。それをどう使うのか君の頭脳と運次第だ。目が覚めたら君は自由だよ。楽しんでおいで。」
そう神の声が聞こえて頭を撫でられる。暖かい。こんな風にされて寝るのはいつぶりだろうか。されたことがなかったかもしれない。
そうして俺は深い眠りの中におちていった。
「自分に害を成すものが報われることを願う心から優しい君へ。君が報われるように僕が祈ろう。どれだけ厳しい選択を迫ってしまったとしても、君は、君は……。いちか君。こんなことをさせてすまない…この言葉が届くことない君に伝える。君にたくさんの幸あれ。たくさんの選択をして、たくさんの自由を掴んでくれよ。城井一華。」
何をしても殴られ蹴られ、何もしなくても殴られ蹴られ、大変だったねぇ…。でも僕はそんな君をずっと見ていたんだよ、愛おしくてたまらないくらいにね。ずっと楽しんで見てたんだ、いくら自分に害を成す相手だとしても、それでも泣きもせずただ淡々と受け入れてそれをかわす術を身につけていく君がとても魅力的だったんだよ。最後の最後で狂ってしまったけれどね。
君はあそこでもがけば生きれるはずだったんだ、なのに、なのに!!!君は死を選んだ…くっくっくっ…全く、僕の予想をぽんぽんと陸上選手の飛ぶハードルのように飛んでいくね…。
だからこそ君が魅力的なんだよ、何度助けようと思ったか、何度こっちに呼ぼうと思ったか!それは僕の権限が剥奪されてしまうからあと40年くらい待たなきゃなと思って、君が死ぬのを待っていたんだけどこうも狂わせて死んでくるとは、、。
本当に面白い。素晴らしいよいちか君!」
…………は?なんかうるさいな。
おれは、母に首を締められて殺されてた筈なんだけど。まだ生きてんのかこれ、なんだ、死に損なったのか、はぁー、、あいつ謝ってたな、ならなんでこんなことしてんだよ…
無意識に締められていた首に手が伸びる。あんな華奢な女にこんな力どこにあったんだと思ったが結局俺自身もそこまで栄養を取っていた自覚もなく細々とした、傷だらけの腕を見てため息をつく。
「あれー?無視??」
めちゃくちゃに首がヒリヒリするし、なんか幻聴も聞こえるし、やっぱり俺死んでんじゃねぇのか。でもちゃんと息もしてる。
服は部屋着のままだし、俺は今どういう状況に陥ってんだ。見渡してもどこを見ても白、白、白。
ほんとに壁があるのかって言うくらい眩しい部屋に俺はいる。どこだここ。まぁでもどうでもいいか。
「どうでも良くないよ、いちか君。」
「お前は誰なんだ、さっきからうるさいんだよめんどくせぇ。」
「やぁっと興味を持ってくれたね、いちか君。」
「だから誰なんだよ…」
簡潔に答えを示さないこいつに無性に腹が立つ。回りくどいのは嫌いなんだよ、めんどくさいし。
俺がここまで態度が悪いのにあいつは飄々としている。しかもあいつ、眩しすぎてあいつ自身がなにも見えない。なんかもうただの逆光で目が痛い。
「あぁ、ごめんごめん、調節するよ」
調節出来んのかい…出来るのなら早くしてくれ
全然眩しくなくなった、否、頭だけがまだ光り輝いているあいつは俺にこう名乗った。
「僕は神、ここは僕の部屋、いちか君ファンクラブ【いちか君を見守り隊】最初で最後の会員No.1!」
「…は?」
「君の魅力に取り憑かれた僕の仲間は数千にも及ぶけど、やっぱり僕が1番なんだよね!だって君を一番最初に見つけたのは僕だからね!」
訳が分からないことを言う自称神(笑)は、ノンストップで言葉を発する。
「ちょっと待って、誰がハゲだって、、??ぼくはまだふっさふさだよ!!!」
「って言われても頭だけが光ってたらそれはもうハゲだろうがよ。」
「違うもん!違くないけど違うもん!」
とうとう、違うもんーーー!とか言いながら床でじたばたし始めた。おもちゃを買って貰えない子供のように。
どこどこめっちゃうるさい。
俺は静かに常備していた耳栓を付けて、目を閉じてめんどくさいなぁ、と寝ようとする。そしたらこんな夢から覚めて俺はどこかを漂っていくんだ。それが、その自由が欲しかったんだ。
こんな時にあいつらの声を聞かないように耳栓を持っていたことが役に立った。高性能の耳栓を買っておいて良かった、と心底思う。
そして眠りにつこうとした時に、唐突に声をかけられた。
「君が、君のままでいられるように。好きなように動けるように。僕が君に祝福を。それをどう使うのか君の頭脳と運次第だ。目が覚めたら君は自由だよ。楽しんでおいで。」
そう神の声が聞こえて頭を撫でられる。暖かい。こんな風にされて寝るのはいつぶりだろうか。されたことがなかったかもしれない。
そうして俺は深い眠りの中におちていった。
「自分に害を成すものが報われることを願う心から優しい君へ。君が報われるように僕が祈ろう。どれだけ厳しい選択を迫ってしまったとしても、君は、君は……。いちか君。こんなことをさせてすまない…この言葉が届くことない君に伝える。君にたくさんの幸あれ。たくさんの選択をして、たくさんの自由を掴んでくれよ。城井一華。」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる