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謎多し王女
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ファビウスはフランシスを客間に案内すると
『ありがとう、ファビウス?だったかしら。これからよろしくね』
フランシスはファビウスに手を差し出した。
…?
ファビウスは生まれてこの方令嬢に手を差し出す事はあっても差し出された事は無い。
固まるファビウスにフランシスは笑顔で
『ごめんなさいね。マリラン王国では信頼の証として握手をするのよ?』
『握手ですか?』
ファビウスは恐る恐るフランシスの手に手を添えるとフランシスはその手を握りぎゅっと力を込めた。
『これが握手よ。私は他国の文化を知らないから色々迷惑も掛けると思うけれど、よろしくお願いしますね』
にっこりと笑うフランシスはまだ幼くあどけない。
ファビウスは天真爛漫のその笑顔に、真顔で答えた。
『こちらにいらっしゃる間、何かお困りになられる事がございましたら何なりとお申し付け下さい。』
それだけ言うと足早に部屋を後にした。
『ファビウス、姫はその後どうだ?』
ファビウスは表情一つ変えずに
『どうとは?』
『その、富裕国の姫だ。この地での暮らしなど、そもそも無理であろう?ったくいつまでもつことか…厄介事を増やしてくれるよ…』
『ですが、あぁ見えてマリラン王国の姫ですからね?無下には出来ません。』
…。
『にしても、何故マリラン王国なのだ?兄上の差し金か?』
ファビウスは間髪入れず
『それはあり得ません。マリラン王国は南帝国にありますが属国にはなっておりませんから。エマニュエル様の力は及びません。
寧ろ殿下が姫を娶れば今後架け橋ともなり得ますよ?』
『火種にもなり得るがな。』
カイザルは天を仰ぐようにして瞳を閉じた。
『ありがとう、ファビウス?だったかしら。これからよろしくね』
フランシスはファビウスに手を差し出した。
…?
ファビウスは生まれてこの方令嬢に手を差し出す事はあっても差し出された事は無い。
固まるファビウスにフランシスは笑顔で
『ごめんなさいね。マリラン王国では信頼の証として握手をするのよ?』
『握手ですか?』
ファビウスは恐る恐るフランシスの手に手を添えるとフランシスはその手を握りぎゅっと力を込めた。
『これが握手よ。私は他国の文化を知らないから色々迷惑も掛けると思うけれど、よろしくお願いしますね』
にっこりと笑うフランシスはまだ幼くあどけない。
ファビウスは天真爛漫のその笑顔に、真顔で答えた。
『こちらにいらっしゃる間、何かお困りになられる事がございましたら何なりとお申し付け下さい。』
それだけ言うと足早に部屋を後にした。
『ファビウス、姫はその後どうだ?』
ファビウスは表情一つ変えずに
『どうとは?』
『その、富裕国の姫だ。この地での暮らしなど、そもそも無理であろう?ったくいつまでもつことか…厄介事を増やしてくれるよ…』
『ですが、あぁ見えてマリラン王国の姫ですからね?無下には出来ません。』
…。
『にしても、何故マリラン王国なのだ?兄上の差し金か?』
ファビウスは間髪入れず
『それはあり得ません。マリラン王国は南帝国にありますが属国にはなっておりませんから。エマニュエル様の力は及びません。
寧ろ殿下が姫を娶れば今後架け橋ともなり得ますよ?』
『火種にもなり得るがな。』
カイザルは天を仰ぐようにして瞳を閉じた。
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