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威厳
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キャサリンが目を覚ますとそこは、そこそこの屋敷であった。置かれている家具や調度品からして、この黒幕は貴族だろう。
キャサリンは背すじを伸ばし椅子に掛けた。
目を閉じると木々が揺れる音がする。遠くで鳥のさえずりもある。瞳を閉じれば意識が研ぎ澄まされる。
‥森?山の中かしら。
キャサリンは令嬢ではない。助けを乞うことはしてはならない。どんな時も威厳を持っていなければならない。それが王女として祖国の威厳を保つ最も大切な事。
瞳を閉じて己に言い聞かせると静かに扉が開いた。入ってきた男は恐らく貴族。それも上位であろう。こちらに歩みを進める立ち居振る舞いがそれを物語っていた。
『あら、歓迎ありがとう。』
キャサリンが微笑むと男は感心したように
『ほお、流石は妃殿下。』
‥妃殿下と言った。誰?どこかで見た事があるような無いような。
少しの沈黙の後、それを破るかのように乱雑に扉が開く。大きなツバの帽子を被っている女。キャサリンは小さく笑う。
『今更そのような。お顔を上げて、エリーヌ様。』
キャサリンは煩い鼓動をかき消すように言うと女は笑いながら帽子を取った。
『流石は妃殿下よくお分かりで』
薄ら笑いを浮かべこちらを見るエリーヌに
『私あまり恨みを買う方ではないの。だからすぐに分かるわ』
‥。
『で?どうするの?これからここでカードゲームでもしようって訳じゃないわよね?』
『何よ!余裕ぶっちゃって!』
2人がやり取りしているうちにへやには5人の男が集まってきた。
‥なるほどね。
キャサリンは確信した。1人では分からなかったが5人とならばアレだ。以前孤児院を調査した時に炙り出された者だ。
『余裕ぶってなんてないわ。余裕だもの。ねえ?バレル侯爵?』
真ん中に立つ男が顔色を変えた。キャサリンはバレル侯爵を知らない。だが嫌疑が掛かっていたのが確かバレル侯爵とか言ってたのを少し知っていただけ。
‥5人も居てくれて助かったわ。
『私はこれでもヘリンズ王国の王女。もちろん今はムヌク王国王太子妃ね。でもね産まれながらの王
女だから死ぬのは怖くはないの。ただ無駄死にはしてはいけない。これが王族として義務なのね。分かる?この意味が。』
出された問に答えられない貴族たち。
『あらあら揃いも揃って。私がこうして居られるのは無駄死には無いって事を知っているからよ?』
キャサリンは首から下げた王族の石を取り出した。
赤く輝くその石に皆、目を見開く。
『この石の力知らないの?ムヌク王国の貴族らは。』
残念そうに語るキャサリンに一人の男が口を開く。
『何なんだ?その石の力って。』
キャサリンは微笑むと
『もうすぐここに私の迎えが来るわ。この石を頼りにね。その時貴方たちはどうする?ここから逃げる?それともまずは私を殺る?』
‥。
『まあ、どちらにせよ大変よ?逃げるにしても命は助かるかもしれないけれど、ムヌク王国には二度と帰って来られないわね。私を殺るとしても犯人は既にわかってるから先程と一緒ね。どちらも逃げるしか無いわよ?』
面白い程わかりやすく真っ青になる。
『あ!もう一つあるわ。』
その言葉に6人は一斉にキャサリンを見る。
『ここでお茶をしながらカードゲームをするのよ。皆仲間ってことでね?幸い私はまだ貴方たちの目的を聞いていないもの。どう?』
鼻歌を歌うキャサリンと顔を合わせて目を泳がせる6人。こういう時に1番肝が据わっているのは空気が読めない奴。
『私、お茶会するわ!カードゲームも!』
声を上げたのはもちろんエリーヌであった。
抜け駆けとばかりに焦る男たちにキャサリンは
『一緒に楽しみましょう?』
ここは天使の様に首を傾げると男たちはすぐさま席に付いた。
キャサリンは内心焦っていた。
そんな時に静かに扉が開かれる。一斉に扉に視線が集まると現れたのはリッカルドであった。
『妃殿下、お待たせ致しました。』
リッカルドが最上級の礼を取ると、6人も立ち上がる。
『あら?もうバレてしまったの?では帰りますわ!』
キャサリンはリッカルドを連れて部屋を出ようとしたがリッカルドは
『お疲れの所申し訳ございませんが殿下が皆様も王宮に上がるようにとの事でございます。』
バレル侯爵は平静を装い頷いた。
キャサリンは背すじを伸ばし椅子に掛けた。
目を閉じると木々が揺れる音がする。遠くで鳥のさえずりもある。瞳を閉じれば意識が研ぎ澄まされる。
‥森?山の中かしら。
キャサリンは令嬢ではない。助けを乞うことはしてはならない。どんな時も威厳を持っていなければならない。それが王女として祖国の威厳を保つ最も大切な事。
瞳を閉じて己に言い聞かせると静かに扉が開いた。入ってきた男は恐らく貴族。それも上位であろう。こちらに歩みを進める立ち居振る舞いがそれを物語っていた。
『あら、歓迎ありがとう。』
キャサリンが微笑むと男は感心したように
『ほお、流石は妃殿下。』
‥妃殿下と言った。誰?どこかで見た事があるような無いような。
少しの沈黙の後、それを破るかのように乱雑に扉が開く。大きなツバの帽子を被っている女。キャサリンは小さく笑う。
『今更そのような。お顔を上げて、エリーヌ様。』
キャサリンは煩い鼓動をかき消すように言うと女は笑いながら帽子を取った。
『流石は妃殿下よくお分かりで』
薄ら笑いを浮かべこちらを見るエリーヌに
『私あまり恨みを買う方ではないの。だからすぐに分かるわ』
‥。
『で?どうするの?これからここでカードゲームでもしようって訳じゃないわよね?』
『何よ!余裕ぶっちゃって!』
2人がやり取りしているうちにへやには5人の男が集まってきた。
‥なるほどね。
キャサリンは確信した。1人では分からなかったが5人とならばアレだ。以前孤児院を調査した時に炙り出された者だ。
『余裕ぶってなんてないわ。余裕だもの。ねえ?バレル侯爵?』
真ん中に立つ男が顔色を変えた。キャサリンはバレル侯爵を知らない。だが嫌疑が掛かっていたのが確かバレル侯爵とか言ってたのを少し知っていただけ。
‥5人も居てくれて助かったわ。
『私はこれでもヘリンズ王国の王女。もちろん今はムヌク王国王太子妃ね。でもね産まれながらの王
女だから死ぬのは怖くはないの。ただ無駄死にはしてはいけない。これが王族として義務なのね。分かる?この意味が。』
出された問に答えられない貴族たち。
『あらあら揃いも揃って。私がこうして居られるのは無駄死には無いって事を知っているからよ?』
キャサリンは首から下げた王族の石を取り出した。
赤く輝くその石に皆、目を見開く。
『この石の力知らないの?ムヌク王国の貴族らは。』
残念そうに語るキャサリンに一人の男が口を開く。
『何なんだ?その石の力って。』
キャサリンは微笑むと
『もうすぐここに私の迎えが来るわ。この石を頼りにね。その時貴方たちはどうする?ここから逃げる?それともまずは私を殺る?』
‥。
『まあ、どちらにせよ大変よ?逃げるにしても命は助かるかもしれないけれど、ムヌク王国には二度と帰って来られないわね。私を殺るとしても犯人は既にわかってるから先程と一緒ね。どちらも逃げるしか無いわよ?』
面白い程わかりやすく真っ青になる。
『あ!もう一つあるわ。』
その言葉に6人は一斉にキャサリンを見る。
『ここでお茶をしながらカードゲームをするのよ。皆仲間ってことでね?幸い私はまだ貴方たちの目的を聞いていないもの。どう?』
鼻歌を歌うキャサリンと顔を合わせて目を泳がせる6人。こういう時に1番肝が据わっているのは空気が読めない奴。
『私、お茶会するわ!カードゲームも!』
声を上げたのはもちろんエリーヌであった。
抜け駆けとばかりに焦る男たちにキャサリンは
『一緒に楽しみましょう?』
ここは天使の様に首を傾げると男たちはすぐさま席に付いた。
キャサリンは内心焦っていた。
そんな時に静かに扉が開かれる。一斉に扉に視線が集まると現れたのはリッカルドであった。
『妃殿下、お待たせ致しました。』
リッカルドが最上級の礼を取ると、6人も立ち上がる。
『あら?もうバレてしまったの?では帰りますわ!』
キャサリンはリッカルドを連れて部屋を出ようとしたがリッカルドは
『お疲れの所申し訳ございませんが殿下が皆様も王宮に上がるようにとの事でございます。』
バレル侯爵は平静を装い頷いた。
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