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ステファニーの社交
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ロマニア王国に突如現れた令嬢が、サラッとさらって行った王妃の座。
ロマニア王国の貴族会では得体の知れない令嬢が王妃になった事で当初様々な憶測が飛び交った。
ロマニア王国にももちろん派閥はあり、どこの家も立ち位置を模索していたのだ。
令嬢たちも然り。王妃候補と言われていた4家からすればここまで婚約者を定めず婚期を逃すかも知れない令嬢も居る。
そんな様々な思惑の眺めて開かれた夜会で王妃の力を見せつけられた貴族たちは完敗していた。
王妃は見目麗しいのは誰もが認める所。そして尚、いきなり現れた令嬢のはずが、ロマニア王国の地理から内政まで詳細を把握していたのだ。これには皆、何者だ?と余計に嫌悪感を表す者もいた。
そこでどの家も夜会だけではなく、頻繁に行われる夫人たちのお茶会にもこぞって参加するようになっていた。
『聞きまして?王妃はメープル王国の王太子の元婚約者だそうですわよ』
『あら?修道院にいらしたらしいですわよ?』
『まあ、修道院!何をやらかしたのかしら?』
メープル王国の公爵令嬢という情報は既に周知の事だが、それ以上の情報は何せいきなり担ぎ出されたステファニーである為に噂が噂を呼んで今では社交界の話題を独占している状態であった。
『ねぇ、ファビウス。今度の夜会はどのモードが良いかしら?』
真剣に悩むステファニーにファビウスは
『モード?ですか?』
『ほら?今や私は噂の根源よ?黙らせるには絶対的王妃を演じなきゃでしょ?でもそれでは悪評に繋がる。でもお淑やかモードでは、隙あらばの令嬢が出てくるわ。』
頭を抱えるステファニー。
『そのままでよろしいのでは?』
『そのまま?ファビウス、貴方他人事だと思って!』
『いえ、これは私の考えです。
当初、王妃は得体の知れない令嬢だと思ってました。その上、頭も切れる。私も少しばかり恐怖を覚えました。
しかし王妃がだんだんとご自分を出される様になってその恐怖は消えていきました。今、貴族たちは当初の私のような心境なのだと推測します。』
『なるほどね‥。でもね、仮面を装置せずに表に出るのはある意味怖いものよ‥』
そこへレオナルドが不機嫌そうに入ってきた。
『何を2人でコソコソと話しておるのだ?』
ファビウスはサッとステファニーから離れレオナルドに礼を取る。
『コソコソだなんて、相談に乗ってもらってましたのよ!』
眉間にシワを寄せて
『相談?ほお、ファビウスは私の妻の相談相手という訳か?』
ファビウスは大きく首を横に振りながら
『滅相もない言でございます!』
『レオ、ファビウスをあまりいじめるな!』
フレディックが突っ込む。
『で?何の相談なの?』
ステファニーがフレディックに
『だから、次の夜会の相談よ?』
『えっ?まだやってたの?あの、なんちゃって悪女とかいうの。』
驚き笑いを堪えるフレディックに
『ほら?フレディックに言うとバカにするもの!』
『してない、してない!けどあれあまり精度よくなかったよ?ねえ?レオ。』
レオナルドはステファニーを見ながら
『う~ん、あまりステフには合わないと思うぞ?』
『ファビウスはね、そのままでいけば良いって‥』
レオナルドはファビウスをジロリと睨み
『それは私が言おうとした事だが?』
『し、失礼しました』
頭を下げるファビウスに
『だからいじめるなって!』
フレディックがファビウスの肩を抱き笑った。
『じゃあ、装備品なしで戦うわ!』
『『それがいい』』
レオナルドとフレディックの声が重なった。
ロマニア王国の貴族会では得体の知れない令嬢が王妃になった事で当初様々な憶測が飛び交った。
ロマニア王国にももちろん派閥はあり、どこの家も立ち位置を模索していたのだ。
令嬢たちも然り。王妃候補と言われていた4家からすればここまで婚約者を定めず婚期を逃すかも知れない令嬢も居る。
そんな様々な思惑の眺めて開かれた夜会で王妃の力を見せつけられた貴族たちは完敗していた。
王妃は見目麗しいのは誰もが認める所。そして尚、いきなり現れた令嬢のはずが、ロマニア王国の地理から内政まで詳細を把握していたのだ。これには皆、何者だ?と余計に嫌悪感を表す者もいた。
そこでどの家も夜会だけではなく、頻繁に行われる夫人たちのお茶会にもこぞって参加するようになっていた。
『聞きまして?王妃はメープル王国の王太子の元婚約者だそうですわよ』
『あら?修道院にいらしたらしいですわよ?』
『まあ、修道院!何をやらかしたのかしら?』
メープル王国の公爵令嬢という情報は既に周知の事だが、それ以上の情報は何せいきなり担ぎ出されたステファニーである為に噂が噂を呼んで今では社交界の話題を独占している状態であった。
『ねぇ、ファビウス。今度の夜会はどのモードが良いかしら?』
真剣に悩むステファニーにファビウスは
『モード?ですか?』
『ほら?今や私は噂の根源よ?黙らせるには絶対的王妃を演じなきゃでしょ?でもそれでは悪評に繋がる。でもお淑やかモードでは、隙あらばの令嬢が出てくるわ。』
頭を抱えるステファニー。
『そのままでよろしいのでは?』
『そのまま?ファビウス、貴方他人事だと思って!』
『いえ、これは私の考えです。
当初、王妃は得体の知れない令嬢だと思ってました。その上、頭も切れる。私も少しばかり恐怖を覚えました。
しかし王妃がだんだんとご自分を出される様になってその恐怖は消えていきました。今、貴族たちは当初の私のような心境なのだと推測します。』
『なるほどね‥。でもね、仮面を装置せずに表に出るのはある意味怖いものよ‥』
そこへレオナルドが不機嫌そうに入ってきた。
『何を2人でコソコソと話しておるのだ?』
ファビウスはサッとステファニーから離れレオナルドに礼を取る。
『コソコソだなんて、相談に乗ってもらってましたのよ!』
眉間にシワを寄せて
『相談?ほお、ファビウスは私の妻の相談相手という訳か?』
ファビウスは大きく首を横に振りながら
『滅相もない言でございます!』
『レオ、ファビウスをあまりいじめるな!』
フレディックが突っ込む。
『で?何の相談なの?』
ステファニーがフレディックに
『だから、次の夜会の相談よ?』
『えっ?まだやってたの?あの、なんちゃって悪女とかいうの。』
驚き笑いを堪えるフレディックに
『ほら?フレディックに言うとバカにするもの!』
『してない、してない!けどあれあまり精度よくなかったよ?ねえ?レオ。』
レオナルドはステファニーを見ながら
『う~ん、あまりステフには合わないと思うぞ?』
『ファビウスはね、そのままでいけば良いって‥』
レオナルドはファビウスをジロリと睨み
『それは私が言おうとした事だが?』
『し、失礼しました』
頭を下げるファビウスに
『だからいじめるなって!』
フレディックがファビウスの肩を抱き笑った。
『じゃあ、装備品なしで戦うわ!』
『『それがいい』』
レオナルドとフレディックの声が重なった。
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