俺を信じろ〜財閥俺様御曹司とのニューヨークでの熱い夜

ラヴ KAZU

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第六章 皮肉な運命

この時の亜紀の気持ちがどうしてもわからなかった。

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この時は真相に触れずにプロポーズをしただけに留めた。

俺は亜紀を諦められずに途方に暮れていた。

どうしても亜紀の気持ちを確かめたくて、健のマンションへ向かった。

「亜紀、俺だ、開けてくれ、大事な話があるんだ」

亜紀は躊躇していたが、しばらくして開けてくれた。

「亜紀、亜紀の本当の気持ちが知りたいんだ、本当に健を選んだって事か」

亜紀はずっと俯いたまま黙っていた。

「俺は婚約者との話はなかった事にして貰う」

「いけません、そんな事したら社員の皆さんはどうされるのですか、健さんだって、やっとここまでやって来たと言っていました、そんな事駄目です」

「会社を倒産させるとは言っていない、資金繰りのための他の手立てを考える、だから亜紀は何も心配しなくていいんだ」

「理樹さん」

この時の亜紀の気持ちがどうしてもわからなかった。

健を好きになったとはどうしても思えなかった。

俺を信用出来なくなったと言う事も考えにくい。
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