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第六章 信じがたい事実
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俺は服部祐志に会ってみたくなった。
そして服部総合病院へ向かった。
「祐志先生、あのう、工藤飛鳥さんと言う方がご面会にいらしてます」
「工藤飛鳥、誰だろう、応接室に通してくれる」
通された部屋で待ってると、ドアがノックされた。
そして一人の男性が入ってきた。
「失礼します、自分が服部祐志ですが、どのようなご用件でしょうか」
こいつか、まゆが愛している男は……
「俺は工藤飛鳥、工藤組若頭だ」
「それでご用件は」
「まゆを預かってる」
こいつの顔色が変わった。
「まゆは無事でしょうか」
「ああ、まゆの親父、深海健一郎の借金を返すため、俺の女になった」
「と言うことはあなたが借金を払ってくれて、代わりにまゆにあなたの女になれと脅迫したんですね」
「さすが先生はあたまの回転が早い、でも脅迫してないぜ、まゆが俺の女になると言ったんだ」
「そんなわけない」
「あんたに迷惑かけられないと、あんたの元を出てきたと言ってた、先生、あんたはフラれたんだよ、まゆに、だから、まゆのことは諦めてくれ」
「まゆは絶対にあなたから連れ戻す」
「借金はどうするんだ」
「自分が払います」
「マジかよ、まゆはもう、毎晩俺に抱かれてるんだぞ、そんな女を先生はこの先愛せるのか」
「はい」
「そうか、でも、俺の立場ってもんがあるんでな、また連絡するよ」
先生は急に頭を下げた。
「まゆに手荒な真似はしないでくれ、まゆは嫌な目に遭っている、これ以上まゆの意にそぐわないことがあると、精神的に壊れる恐れがある」
「分かった」
俺は病院を後にした。
まさか、まゆが極道に捕まってるなんて思いもしなかった。
確かにまゆの義兄は捕まり、親父さんの会社は倒産した。
そのため、闇金に手を出したんだろう。
俺のところに金の工面に来ると思っていたが、多分まゆに金をせびりにきたんだろう。
だから、まゆは今後俺に迷惑がかかると、俺の前から姿を消した。
なんとか、工藤飛鳥と言う極道から、まゆを助け出さないといけないと、
考えを巡らせた。
その頃、私は夕飯の準備をしていた。
私が唯一作れるメニューはカレーだった。
カレーはみんなが褒めてくれた。
そこに、工藤さんが帰ってきた。
「お帰りなさい、今日、カレー作ったんですよ、食べますか」
「あっ、いい匂いだ、でも食べられるのか」
「ひどい、工藤さんはいつもそうやって意地悪ばかり言うんだから、だから彼女出来ないんですよ」
「それなら、まゆがなってくれよ、俺の彼女に」
「それは……ダメです、極道の彼女なんて、私には無理です」
「何にも難しくないぜ、毎晩俺に抱かれてればいいんだ」
「はい、ご飯食べますよ」
そして服部総合病院へ向かった。
「祐志先生、あのう、工藤飛鳥さんと言う方がご面会にいらしてます」
「工藤飛鳥、誰だろう、応接室に通してくれる」
通された部屋で待ってると、ドアがノックされた。
そして一人の男性が入ってきた。
「失礼します、自分が服部祐志ですが、どのようなご用件でしょうか」
こいつか、まゆが愛している男は……
「俺は工藤飛鳥、工藤組若頭だ」
「それでご用件は」
「まゆを預かってる」
こいつの顔色が変わった。
「まゆは無事でしょうか」
「ああ、まゆの親父、深海健一郎の借金を返すため、俺の女になった」
「と言うことはあなたが借金を払ってくれて、代わりにまゆにあなたの女になれと脅迫したんですね」
「さすが先生はあたまの回転が早い、でも脅迫してないぜ、まゆが俺の女になると言ったんだ」
「そんなわけない」
「あんたに迷惑かけられないと、あんたの元を出てきたと言ってた、先生、あんたはフラれたんだよ、まゆに、だから、まゆのことは諦めてくれ」
「まゆは絶対にあなたから連れ戻す」
「借金はどうするんだ」
「自分が払います」
「マジかよ、まゆはもう、毎晩俺に抱かれてるんだぞ、そんな女を先生はこの先愛せるのか」
「はい」
「そうか、でも、俺の立場ってもんがあるんでな、また連絡するよ」
先生は急に頭を下げた。
「まゆに手荒な真似はしないでくれ、まゆは嫌な目に遭っている、これ以上まゆの意にそぐわないことがあると、精神的に壊れる恐れがある」
「分かった」
俺は病院を後にした。
まさか、まゆが極道に捕まってるなんて思いもしなかった。
確かにまゆの義兄は捕まり、親父さんの会社は倒産した。
そのため、闇金に手を出したんだろう。
俺のところに金の工面に来ると思っていたが、多分まゆに金をせびりにきたんだろう。
だから、まゆは今後俺に迷惑がかかると、俺の前から姿を消した。
なんとか、工藤飛鳥と言う極道から、まゆを助け出さないといけないと、
考えを巡らせた。
その頃、私は夕飯の準備をしていた。
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そこに、工藤さんが帰ってきた。
「お帰りなさい、今日、カレー作ったんですよ、食べますか」
「あっ、いい匂いだ、でも食べられるのか」
「ひどい、工藤さんはいつもそうやって意地悪ばかり言うんだから、だから彼女出来ないんですよ」
「それなら、まゆがなってくれよ、俺の彼女に」
「それは……ダメです、極道の彼女なんて、私には無理です」
「何にも難しくないぜ、毎晩俺に抱かれてればいいんだ」
「はい、ご飯食べますよ」
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