ハチ切れ令嬢は、笑みを浮かべながら復讐する。

晴海りく

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第二章 レイモンド・ヴェセリー

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少し昔の話とレイモンド・ヴェセリーの話をしようと思う。


レイモンド・ヴェセリーという男は、オレンジ色寄りの茶髪・肩より上の髪型で、よく緑色のYシャツとこげ茶スーツを好んで着ている。それから骨董品を売る仕事をしている。一応、侯爵家ではあるが骨董品が好きすぎて、ありとあらゆる国へ行き絵画や花瓶、いわく付きの人形などを買ってきて、色んな人達からドン引きされている。
そして、その買ってきた商品を店に出したり家に飾って楽しそうに暮らしていた。
その性格を理解しているのが、アイナの兄・バイロン・ルメールである。
またバイロンも骨董品の仕事をしていて、いわく付き絵画のオークションで出会い、カナリ意気投合した。
貴族達からは、変な二人組とよく言われている。

実は、レイモンドとバイロンには家族も知らない秘密がある。
それは、骨董品の商売人と表向きでは思われているが…本当は、外交官で色んな国の情報をかき集めていた。昔の外交官は、少しスパイに近い。

自分の国へ帰った後、バイロンがレイモンドを馬車に無理矢理乗せ
「もしよければ…うちの屋敷で食事をしないか?」
と誘った。
「え?私は、構わないが…アイナ嬢や侍女に迷惑がかかるんじゃ…?」
ベージュのスーツジャケットを脱ぎながらバイロンは、レイモンドの肩をバシバシ叩きながら
「おいおい!言ったろ?俺の家は、俺が家主という名目で妹のアイナが家主なんだよ!んで、侍女のサブリナの飯は、絶品だ!!」
レイモンドは、額を押さえながら
「あのな…私は、家族も誰もいないが…お前は、二人の女性がいて許可をとらねば…ならないだろう?」
キョトンとしたバイロンは、
「そうなのか?」
「…はぁ~」
とレイモンドは、ため息をついた。
バイロンは、レイモンドに肩を組み
「むしろ二人は、喜んでくれるよ!安心しろ!」


ールメール屋敷ー
バイロンが屋敷のドアを開け、大きな声で
「アイナー!!!サブリナー!!!戻ったぞー!!!そしてなー!!!!」
アイナは、自分の部屋から出てきて階段をおりながら
「兄さん!!声が、うるさいわ!!サブリナが驚いちゃう!!って、おっお客様?!」
レイモンドは、アイナをみて頬を赤らめて
「夜分遅くに申し訳ない…レイモンド・ヴェセリー侯爵と言う。お見知りおきを…」
アイナは、慌てながら
「あっ!わわわ!初めまして、アイナ・ルメールと申します。兄・バイロンの妹です。」
バイロンが、うんうんと二人の自己紹介を聞いて
「よしっ、飯を食おう!」
レイモンドは、アイナに
「夜も遅いし、出直し…」
「ヴェセリー様、お待ちください。お疲れでしょう?今日は、屋敷に泊まって食事をいただいて下さい。」
と微笑んだアイナに、顔を真っ赤にするレイモンド。
バイロンは、レイモンドに
「おい!レイモンド、アイナに惚れたのか?顔が真っ赤だぞ?」
「なっ何を!…確かに、アイナ嬢は…魅力的だが…」
アイナも照れながら
「では、食事をとりましょう。侍女のサブリナは、とてもおいしい食事を作ってくれているんですよ?」

移動していると、とてもいい香りがしてきた。

テーブルには、コーンスープ・焼きたてのリンゴとレーズンが入っているパン・揚げた白身魚のフライにマッシュグリーンピース。白ワインや水などを用意していた。

レイモンドは、驚く。
そこには大きな丸い机に料理が置かれ、周りに椅子が置かれていた。
「家主が中央に座らないスタイルか?!普通は、お前…」
バイロンは、レイモンドの肩を叩きながら
「レイモンド~?頭が固すぎるぞ?この家では、みんなが偉い!家族なのだから、座りの席でゴチャゴチャいう奴は、ほっとけってね?
ようこそ!レイモンド!ルメール家の食事会へ!」
アイナは、レイモンドにそっと
「すいません、兄に言っても聞いてくれなくて…こういう感じなのです。」
と言う。
レイモンドは、適当に椅子に座り食事を楽しんだ。
アイナはレイモンドに
「レイモンド様は…」
「あの!ぜひっレイモンドと呼んでください。」
「はい、レイモンド。私の事は、アイナと。」
二人は、微笑んだ。







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