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昔話
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ザーザーザー バシャバシャバシャバシャ
雨が降っている中、薄汚れた着物を着た女性と子供が怪我をしながらも走っていた。
女性は、子供に
「なつ?もう少しだから…もう少しだから…走ろうね!」
子供は、泣きじゃくりながら
「お母ちゃ~ん!!もう、走れないよ~!!」
そう言いながら、二人は走っている。
すると後ろの方から、足音が聞こえてきた。
「おぬしら!!待てーーーー!!!!!!!!この化け物がぁぁぁぁああー!!!!」
黒の烏帽子を被った男性が、刀を持って追いかけてくる。
女性は、キョロキョロと隠れる所を探していると左に何かがあると感じ、そこへ入ると長屋だった。
「たっ助けてください!!お願いします!」
ガラッ
すると奥から、とても大きな男が出てきて
「入んな!」
と言われ安堵した表情で、もう一度走る女性。
ホッとしたのか中へ入る前に力尽きてしまい、男が
駆け寄る。
「おい!大丈夫か?おい!おい!何があった?!
みんな!手伝ってくれ!」
ガラッ
「もう!さっきから、新右衛門の声は、うるさいね!!なんのようだい?」
男の家の左斜めの戸が開いた。
男は、女に
「乙女!!大変だ!女性と子供が倒れてしまった!」
「…あんたの背のでかさに驚いたのかい?」
赤い髪の男も出てきて、
「どうした?腹減ったのか?」
プリプリしながら怒っている女も出てきて
「なんか人間のにお…い?…へっ?」
顔が整った男も
「人間だな…何用で?ん?」
と長屋の出入り口をみる。
黒い烏帽子の男が、じっとこちらをみていた。
新右衛門は、顔が整った男に
「一之丞!結界を強めにしておいてくれ!あの男は、危険だ!」
「承知した!!」
長屋の出入り口には鈴がついていて、それを強く鳴らすとすべての気配が消えるようになっている。
一之丞は、黒い烏帽子の男が入ろうとしていたので戦う準備をしている。
赤い髪の男が
「一之丞、俺も手伝うぞ!」
「助かる!栄!」
二人は、出入り口を守っていると黒い烏帽子の男は、舌打ちをして遠ざかる。しばらくここでいることにした。
─新右衛門の家の中では、大忙しだ。
「あの…烏帽子の男は、どこかへ行ったな…」
と新右衛門が言う。
乙女と綾が、女性と子供の面倒をみていて
「女性の方は、体力の限界だと思うけど…子供の方は、ひどい熱だ。綾!あんた、氷を出しな!」
「そんな大きな氷は、出せないわよ!あっ!そうだ!枕に私の息を…」
フゥー………
枕が凍っていき、手拭いで冷たさを覆う。
綾は、子供の額を撫でながら
「がんばれ!がんばれ!私に、元気な姿をみせてほしい!」
看病は、丸二日続いた。
女性は、目を開ける。
「…ここは?」
とキョロキョロしていると、部屋の襖が開き乙女が驚きながら
「ちょっと!あんた!大丈夫?身体は、どう?痛いとこある?」
女性を起こしながら
「大丈夫かい?」
「あっあの!なつ!むっ娘は!?」
「あんたの隣で、寝てるよ!」
「なつ!」
「まだ寝てるよ!やっと高熱から、平熱になったみたいだから安心しなよ!」
女性は、涙を流しながら乙女に
「あの…私達親子を…お助けいただき…ありがとうございます。このご恩をどうお返ししたら、いいか…」
と平伏する。
「ちょっと!そんな…頭をあげてくれよ!お互い様だろ?ところで、あんた名前は?」
ガラッ
新右衛門が入ってきて驚く。
「あんた!目が覚めたのか?!」
外に向かって、
「みんな!!お客人が、目を覚ましたぞー!!」
と大きな声で言うと、乙女が
「あんたのでかい声に、驚いちまうだろ?いい加減にしな!」
「…はい。」
としゅんとする新右衛門。
他の長屋の人達も、安心した顔をしていた。
女性は、改めて
「皆様、本当に私達を助けていただきありがとうございます。私の名前は、千世単語と申します。そして横で寝ているのが、娘のなつと言います。」
新右衛門は、
「千世殿、何故陰陽師に追いかけられていた?」
千世の息を呑む音がした。そして、ゆっくりと
「少し私の昔話をしなければ…いけません。私は、武家の娘として生まれ、なつの父親と駆け落ちしましたが…賭事にうつつをぬかし借金に手を出し耐えられなくなりました。私と赤子のなつは、家を出て途方にくれている時に美しい男性に出会い、一緒に暮らすようになりました。その方は、妖怪でした。ですが、私達を助けてくれた恩人なのです。実家へ帰っても門前払い…仕方のないことと割りきりました。住み込みで働いても、満足に貰えませんでした。唯一、あの方だけが…私達に愛をくれました。幸せの束の間、陰陽師があの方に刃をむけたのです。逃げろ!と言われ逃げました。」
乙女は、千世に
「そんなことが…」
「…あの方が、陰陽師というのなら…妖怪を倒したら終わりのはず…何故私達を?」
綾は、なつの額を触りながら
「嫌な奴!こんな幼子を!」
新右衛門と栄が
「千世殿、その妖怪は九尾の狐か?」
「九尾の旦那から文が届いていたんだ。」
「なっ!!」
と千世は、驚く。
栄は
「私に何かあった時、その時は頼むと!まっ!私は、強いけど!と書いていたのです。」
新右衛門は、考えながら
「おそらく…妖怪といる人間は、殺すと言う概念なのだろう?まったく…」
パン
と新右衛門が自分の膝を叩き千世に
「千世殿!!もしよければ、この長屋…一ツ柳長屋で暮らさないか?」
千世は、動揺しながら
「えっ?!よろしいのですか?」
と周りの人達の顔をみる。
綾は、千世に
「千世さん、私達は人間の姿をしているけど…妖怪だよ?もう…わかってるよね?」
千世は、首を縦に
「妖怪も人間も…心は、あります。どうぞ、娘共々よろしくお願いします。」
一之丞と栄が
「よしっ!栄!そうと決まれば、上手い飯でも作ろうじゃないか!」
「千世さん!何が食いたい?腹一杯食わせてやるよ!」
乙女が笑いながら
「病み上がりなのだから、胃に優しいものだよ!」
千世は、少し手をあげ
「あの…皆さん?」
「「「「「ん?」」」」」
「皆さんは、どんな妖怪ですか?」
新右衛門は、ガハハハハと笑いながら
「私は、単語伊勢新右衛門と申す。天狗だ!」
「私の名前は、単語乙女だよ!ろくろ首さ!」
「儂は、単語栄!鬼じゃ!」
「私の名前は…単語一之丞!がしゃどくろだ!」
「私は、単語綾よ!みての通り、雪女よ?」
「「よろしく!!」」
と言いあった。
なつが、小さい声で
「お腹すいた…」
と言うと辺りは大慌てである。
千世は、
「なつ!!なつ!大丈夫?」
なつは、目を擦りながら
「九尾のお父ちゃんの夢をみてた!大丈夫だよって!」
妖怪達は、
「そうか…」
新右衛門は、なつに
「九尾のお父ちゃんと私達は、友達だ!」
千世は、娘を撫でながら
「これからは、ここでお世話になるから…安心だよ?」
「本当?フフ、楽しみだな…」
そう言い笑顔になる。
新右衛門が、なつに
「ここは、色んな妖怪がいる!大丈夫か?」
なつは、
「お友達になってくれるかな?」
新右衛門は、ガハハハハと笑いながら
「色んな奴がいるから、話しかけてみろ!ここにいる皆は、お前さんの家族だ!!」
「家族!?…うれしい!!」
─千世となつは、この一ツ柳長屋で暮らし始めた。
何事もなく、三年後の月日が過ぎた─
雨が降っている中、薄汚れた着物を着た女性と子供が怪我をしながらも走っていた。
女性は、子供に
「なつ?もう少しだから…もう少しだから…走ろうね!」
子供は、泣きじゃくりながら
「お母ちゃ~ん!!もう、走れないよ~!!」
そう言いながら、二人は走っている。
すると後ろの方から、足音が聞こえてきた。
「おぬしら!!待てーーーー!!!!!!!!この化け物がぁぁぁぁああー!!!!」
黒の烏帽子を被った男性が、刀を持って追いかけてくる。
女性は、キョロキョロと隠れる所を探していると左に何かがあると感じ、そこへ入ると長屋だった。
「たっ助けてください!!お願いします!」
ガラッ
すると奥から、とても大きな男が出てきて
「入んな!」
と言われ安堵した表情で、もう一度走る女性。
ホッとしたのか中へ入る前に力尽きてしまい、男が
駆け寄る。
「おい!大丈夫か?おい!おい!何があった?!
みんな!手伝ってくれ!」
ガラッ
「もう!さっきから、新右衛門の声は、うるさいね!!なんのようだい?」
男の家の左斜めの戸が開いた。
男は、女に
「乙女!!大変だ!女性と子供が倒れてしまった!」
「…あんたの背のでかさに驚いたのかい?」
赤い髪の男も出てきて、
「どうした?腹減ったのか?」
プリプリしながら怒っている女も出てきて
「なんか人間のにお…い?…へっ?」
顔が整った男も
「人間だな…何用で?ん?」
と長屋の出入り口をみる。
黒い烏帽子の男が、じっとこちらをみていた。
新右衛門は、顔が整った男に
「一之丞!結界を強めにしておいてくれ!あの男は、危険だ!」
「承知した!!」
長屋の出入り口には鈴がついていて、それを強く鳴らすとすべての気配が消えるようになっている。
一之丞は、黒い烏帽子の男が入ろうとしていたので戦う準備をしている。
赤い髪の男が
「一之丞、俺も手伝うぞ!」
「助かる!栄!」
二人は、出入り口を守っていると黒い烏帽子の男は、舌打ちをして遠ざかる。しばらくここでいることにした。
─新右衛門の家の中では、大忙しだ。
「あの…烏帽子の男は、どこかへ行ったな…」
と新右衛門が言う。
乙女と綾が、女性と子供の面倒をみていて
「女性の方は、体力の限界だと思うけど…子供の方は、ひどい熱だ。綾!あんた、氷を出しな!」
「そんな大きな氷は、出せないわよ!あっ!そうだ!枕に私の息を…」
フゥー………
枕が凍っていき、手拭いで冷たさを覆う。
綾は、子供の額を撫でながら
「がんばれ!がんばれ!私に、元気な姿をみせてほしい!」
看病は、丸二日続いた。
女性は、目を開ける。
「…ここは?」
とキョロキョロしていると、部屋の襖が開き乙女が驚きながら
「ちょっと!あんた!大丈夫?身体は、どう?痛いとこある?」
女性を起こしながら
「大丈夫かい?」
「あっあの!なつ!むっ娘は!?」
「あんたの隣で、寝てるよ!」
「なつ!」
「まだ寝てるよ!やっと高熱から、平熱になったみたいだから安心しなよ!」
女性は、涙を流しながら乙女に
「あの…私達親子を…お助けいただき…ありがとうございます。このご恩をどうお返ししたら、いいか…」
と平伏する。
「ちょっと!そんな…頭をあげてくれよ!お互い様だろ?ところで、あんた名前は?」
ガラッ
新右衛門が入ってきて驚く。
「あんた!目が覚めたのか?!」
外に向かって、
「みんな!!お客人が、目を覚ましたぞー!!」
と大きな声で言うと、乙女が
「あんたのでかい声に、驚いちまうだろ?いい加減にしな!」
「…はい。」
としゅんとする新右衛門。
他の長屋の人達も、安心した顔をしていた。
女性は、改めて
「皆様、本当に私達を助けていただきありがとうございます。私の名前は、千世単語と申します。そして横で寝ているのが、娘のなつと言います。」
新右衛門は、
「千世殿、何故陰陽師に追いかけられていた?」
千世の息を呑む音がした。そして、ゆっくりと
「少し私の昔話をしなければ…いけません。私は、武家の娘として生まれ、なつの父親と駆け落ちしましたが…賭事にうつつをぬかし借金に手を出し耐えられなくなりました。私と赤子のなつは、家を出て途方にくれている時に美しい男性に出会い、一緒に暮らすようになりました。その方は、妖怪でした。ですが、私達を助けてくれた恩人なのです。実家へ帰っても門前払い…仕方のないことと割りきりました。住み込みで働いても、満足に貰えませんでした。唯一、あの方だけが…私達に愛をくれました。幸せの束の間、陰陽師があの方に刃をむけたのです。逃げろ!と言われ逃げました。」
乙女は、千世に
「そんなことが…」
「…あの方が、陰陽師というのなら…妖怪を倒したら終わりのはず…何故私達を?」
綾は、なつの額を触りながら
「嫌な奴!こんな幼子を!」
新右衛門と栄が
「千世殿、その妖怪は九尾の狐か?」
「九尾の旦那から文が届いていたんだ。」
「なっ!!」
と千世は、驚く。
栄は
「私に何かあった時、その時は頼むと!まっ!私は、強いけど!と書いていたのです。」
新右衛門は、考えながら
「おそらく…妖怪といる人間は、殺すと言う概念なのだろう?まったく…」
パン
と新右衛門が自分の膝を叩き千世に
「千世殿!!もしよければ、この長屋…一ツ柳長屋で暮らさないか?」
千世は、動揺しながら
「えっ?!よろしいのですか?」
と周りの人達の顔をみる。
綾は、千世に
「千世さん、私達は人間の姿をしているけど…妖怪だよ?もう…わかってるよね?」
千世は、首を縦に
「妖怪も人間も…心は、あります。どうぞ、娘共々よろしくお願いします。」
一之丞と栄が
「よしっ!栄!そうと決まれば、上手い飯でも作ろうじゃないか!」
「千世さん!何が食いたい?腹一杯食わせてやるよ!」
乙女が笑いながら
「病み上がりなのだから、胃に優しいものだよ!」
千世は、少し手をあげ
「あの…皆さん?」
「「「「「ん?」」」」」
「皆さんは、どんな妖怪ですか?」
新右衛門は、ガハハハハと笑いながら
「私は、単語伊勢新右衛門と申す。天狗だ!」
「私の名前は、単語乙女だよ!ろくろ首さ!」
「儂は、単語栄!鬼じゃ!」
「私の名前は…単語一之丞!がしゃどくろだ!」
「私は、単語綾よ!みての通り、雪女よ?」
「「よろしく!!」」
と言いあった。
なつが、小さい声で
「お腹すいた…」
と言うと辺りは大慌てである。
千世は、
「なつ!!なつ!大丈夫?」
なつは、目を擦りながら
「九尾のお父ちゃんの夢をみてた!大丈夫だよって!」
妖怪達は、
「そうか…」
新右衛門は、なつに
「九尾のお父ちゃんと私達は、友達だ!」
千世は、娘を撫でながら
「これからは、ここでお世話になるから…安心だよ?」
「本当?フフ、楽しみだな…」
そう言い笑顔になる。
新右衛門が、なつに
「ここは、色んな妖怪がいる!大丈夫か?」
なつは、
「お友達になってくれるかな?」
新右衛門は、ガハハハハと笑いながら
「色んな奴がいるから、話しかけてみろ!ここにいる皆は、お前さんの家族だ!!」
「家族!?…うれしい!!」
─千世となつは、この一ツ柳長屋で暮らし始めた。
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