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秘密
林の中に、小屋がある。
なつは縄で縛られていて、その背に黒い着物の男が地面に魔方陣を描いていた。
なつは、
「ねぇ?おじさん!あなたは、何者なの?」
男は、こちらに視線をむけ
「儂は、陰陽師・長加茂光明単語だ!」
「陰陽師?陰陽師の人が、私に何のようよ?」
「お前と母親のことは、よく覚えている…昔、九尾の狐の所で暮らしていた人間であろう?よく覚えているぞ!妖怪に情けをかけてもらい一緒に暮らすなど…あってはならないことなのだ!!まだ外で寝ている流浪者の方が、よほど人間らしいわ!!!」
なつは、子供ながらに腹が立った。
“何、このおじさんは…?九尾のお父ちゃんの何を知っていると言うの…?”
【お~い!なつ!千世!魚を焼く準備をしよう!】
【九尾のお父ちゃんは、妖怪だから…火は出せるんじゃないの?】
となつは不思議がると千世は、
【こらっ!なつ!失礼でしょ!!】
九尾の狐は、なつの頭を撫でながら
【よい!よい!あのな、人間の世界では人間のように火を焚きたいと思っているんだ!楽しそうだと思わないか?】
なつは、笑顔で
【うん!楽しそう!】
ずっと黙っているなつを見ていた陰陽師は、ニタアァァと笑いながら
「お前が、今住んでいる長屋も何かが…結界があるな…妖怪の分際で、そのようなことができることに驚きだ!そうだ!よい考えを思いついた!今から行って、妖怪を滅しに行こう!」
縄を持ち陰陽師は、
「行くぞ!小娘!お前の目に焼きつけろ!妖怪が母が死んでいくのを!!そしてすべての絶望をお前にみせてやるわ!!」
なつは、もがきながら
「やめてよ!!誰も傷つけないで!!」
そして小屋を出た。
ザッザッザッ
入れ違いで、新右衛門・一之丞・栄が来た。
新右衛門は、眉毛をあげ
「なつの匂いがしていたが…薄くなっている…」
一之丞は戸を開け、中をみると
「新右衛門、この陰陽師…よっぽど妖怪が嫌いみたいだ…」
栄は、辺りをみながら
「この陰陽師、祓う仕事を辞めたのではないのか?」
「「どういうことだ?!」」
指を差し
「これをみろ!ありとあらゆる…妖怪の血の臭いがキツすぎる…」
栄は、手で覆う。
新右衛門は、
「長屋へ帰るぞ!なつや乙女達が、危ない!!急がなくては!」
三人は、また走る。
一ツ柳長屋─
乙女と綾は、何かの気配を感じとっていた。
乙女は、千世とこまりに
「いいかい?今から、なつを連れていった奴がここへくる…新右衛門からもらった気配を消す御札だよ?持っておきな!そこの押し入れに、千世とこまりは隠れな!」
千世は、焦りながら
「そんな!私もお手伝い…」
乙女は、首を振りながら
「こまりちゃんを守ってくれ!いいかい?二人とも何があっても、私がいいよと言うまでは絶対に出てきちゃダメよ…」
二人は、頷いた。
乙女の家から外へ出て、綾は古里を探す。
「古里~?って、アイツ昼寝しに行ったな…」
ガン
と結界を壊そうとする音がする。
綾は、家の中にいる乙女に
「乙女さん!来なすったよ!」
乙女は、
「はいよ~!さぁ、久しぶりに妖怪らしいことをしようかね~!」
二人は、定位置についた。
ガン ガン
陰陽師は、長屋の結界を破壊しようと頑張っている。
「なかなか、強いな…」
なつは、汗をかきながら
“なにか…この人が不利になるものを探さなきゃ…”
ガン ガン ガン ガッ
結界が崩れた。
そこには、いつも活気がある一ツ柳長屋ではなく、いかにも…おばけ屋敷のような草木や長屋が廃れた景色になっていた。
一ツ柳長屋の別名は、おばけ長屋と言われる由来なのだ。
陰陽師は、なつを引っ張りながら
「来い!行くぞ!フッ!娘、ずいぶんな住まいで暮らしていたのだな…感心したわ!」
なつは、皮肉まじりに
「どーも、ありがとうございます。」
“ここの結界は、普通の人間がここへ入ると普通の長屋に見えるが、悪い人間がここの長屋へ入ると廃れた長屋に見えてしまうと新右衛門が言っていた。こういうことは、初めてだから…なんというか正直、よくわからない…どうなるのかな?”
するん
“ん?家の屋根から…首が…乙女さんがいる!!”
なつは、陰陽師に
「おじさん!おじさん!こっこの家に、なにかいる!!ねぇ?本当に、ここ私の家なの?」
「なっ何を言っている?お前の住んでいる長屋だろうが?」
「私の住んでいる長屋は、活気に溢れているもの!こんな廃れている長屋じゃない!!うえぇ~ん!!お母ちゃ~ん!!!」
「チッ!家に入るぞ!!」
ガラッ
「おや?お客人かい?」
と乙女が薬を調合していた。
陰陽師は、キョロキョロしながら
「ここの長屋は、ずいぶん廃れているようだが…人は、住んでいるのか?」
「えぇ…住んでおりますよ?ちょいと旦那、この子供に水をあげてもいいかい?」
陰陽師は、まだ外を眺めながら
「娘、女に水をもらえ!」
なつの縄を刀で切り乙女の方へ向かわせる。
乙女の顔をみて安堵するなつ、乙女は頭を撫でながら右に目線を送る。そこには、裏の戸が見える。
「ほら?水をお飲み?」
ピュー
と風が吹いた。
陰陽師が、乙女の方へ向きをかえるとそこにはなつがいる。なんだ、気のせいかと思った。
なつの腕をとり
「おい!もう、行くぞ!」
と立ち上がらせようとすると…
「…っ…なぜお前、こんなに冷たいんだ!!」
なつは、笑いながら
「おじさんの体温が温かいから、溶けちゃったじゃない?」
そう言うと、なつの全身が溶けだした。
「うわあぁぁぁああー!!!!!出たな!妖怪めがあぁぁぁああー!!!」
綾は、陰陽師の顔に息を吹きかける。
フゥ~
陰陽師の顔が、少し凍る。
首を振りながら綾は笑顔で
「ふぅ~雪女って、化けないのよ?いろいろ大変だったんだからね?」
陰陽師は、顔を押さえながら
「ぐっ…ふぅ…娘をどこへ連れていった?」
すると陰陽師の耳元に
「旦那~?綾とばかり遊ぶのは、やめて…私とも遊んでおくれよ?」
左を向くと、首が長くなった乙女がウインクをしていた。
「フフッ私の自慢は、首の長い所!最高に美しいだろ?」
陰陽師は、刀を出し
「ただの化け物だろうがー!!!!!」
と叫んだ。
乙女は、陰陽師に向かって
「私の美しさを知らない男には、痛い目にあってもらう!」
陰陽師は首に巻き付けられてしまう。
乙女は楽しそうに陰陽師のほっぺにキスをする。
「フフフ、旦那~?おや?震えているの?私の事が怖いかい?」
「おのれ~妖怪めがあぁあぁぁぁああー!!!」
乙女と綾は、久しぶりに人間(陰陽師)を驚かせて楽しそうだった。
ガクンと陰陽師の首が垂れる。
乙女は、陰陽師に
「旦那~?もう終わりかい?楽しませておくれよ?綾!終わったよ!さて…」
ガラ…
綾は首の骨をならしながら、手をつないでなつを連れてくる。
「もう終わり?陰陽師なら、もうちょっと骨があると思ってたけどね?」
「ほっ本当に終わり?あいつ、なんか…陰陽師とは違う何かをしてたと思ったんだけど…」
綾は、なつに
「どんなこと?」
なつは、怯えながら
「わかんないけど…黒い靄が陰陽師の中に入ったり出たり…」
「「黒い靄!?」」
乙女は、綾に
「綾!なつをもう一度、避難させて!」
「あいよ!」
そう言うと陰陽師の身体が浮き、頭から角が生え、目が黒くなりブツブツと呟いていた。
乙女は、
「コイツ!陰陽師の癖に悪霊を体内に入れている!!なんて奴だい!!」
陰陽師は、綾となつが逃げた方向をみていて
「娘、コロスコロス…コロスコロスコロスコロス殺すコロスコロス……」
なつは縄で縛られていて、その背に黒い着物の男が地面に魔方陣を描いていた。
なつは、
「ねぇ?おじさん!あなたは、何者なの?」
男は、こちらに視線をむけ
「儂は、陰陽師・長加茂光明単語だ!」
「陰陽師?陰陽師の人が、私に何のようよ?」
「お前と母親のことは、よく覚えている…昔、九尾の狐の所で暮らしていた人間であろう?よく覚えているぞ!妖怪に情けをかけてもらい一緒に暮らすなど…あってはならないことなのだ!!まだ外で寝ている流浪者の方が、よほど人間らしいわ!!!」
なつは、子供ながらに腹が立った。
“何、このおじさんは…?九尾のお父ちゃんの何を知っていると言うの…?”
【お~い!なつ!千世!魚を焼く準備をしよう!】
【九尾のお父ちゃんは、妖怪だから…火は出せるんじゃないの?】
となつは不思議がると千世は、
【こらっ!なつ!失礼でしょ!!】
九尾の狐は、なつの頭を撫でながら
【よい!よい!あのな、人間の世界では人間のように火を焚きたいと思っているんだ!楽しそうだと思わないか?】
なつは、笑顔で
【うん!楽しそう!】
ずっと黙っているなつを見ていた陰陽師は、ニタアァァと笑いながら
「お前が、今住んでいる長屋も何かが…結界があるな…妖怪の分際で、そのようなことができることに驚きだ!そうだ!よい考えを思いついた!今から行って、妖怪を滅しに行こう!」
縄を持ち陰陽師は、
「行くぞ!小娘!お前の目に焼きつけろ!妖怪が母が死んでいくのを!!そしてすべての絶望をお前にみせてやるわ!!」
なつは、もがきながら
「やめてよ!!誰も傷つけないで!!」
そして小屋を出た。
ザッザッザッ
入れ違いで、新右衛門・一之丞・栄が来た。
新右衛門は、眉毛をあげ
「なつの匂いがしていたが…薄くなっている…」
一之丞は戸を開け、中をみると
「新右衛門、この陰陽師…よっぽど妖怪が嫌いみたいだ…」
栄は、辺りをみながら
「この陰陽師、祓う仕事を辞めたのではないのか?」
「「どういうことだ?!」」
指を差し
「これをみろ!ありとあらゆる…妖怪の血の臭いがキツすぎる…」
栄は、手で覆う。
新右衛門は、
「長屋へ帰るぞ!なつや乙女達が、危ない!!急がなくては!」
三人は、また走る。
一ツ柳長屋─
乙女と綾は、何かの気配を感じとっていた。
乙女は、千世とこまりに
「いいかい?今から、なつを連れていった奴がここへくる…新右衛門からもらった気配を消す御札だよ?持っておきな!そこの押し入れに、千世とこまりは隠れな!」
千世は、焦りながら
「そんな!私もお手伝い…」
乙女は、首を振りながら
「こまりちゃんを守ってくれ!いいかい?二人とも何があっても、私がいいよと言うまでは絶対に出てきちゃダメよ…」
二人は、頷いた。
乙女の家から外へ出て、綾は古里を探す。
「古里~?って、アイツ昼寝しに行ったな…」
ガン
と結界を壊そうとする音がする。
綾は、家の中にいる乙女に
「乙女さん!来なすったよ!」
乙女は、
「はいよ~!さぁ、久しぶりに妖怪らしいことをしようかね~!」
二人は、定位置についた。
ガン ガン
陰陽師は、長屋の結界を破壊しようと頑張っている。
「なかなか、強いな…」
なつは、汗をかきながら
“なにか…この人が不利になるものを探さなきゃ…”
ガン ガン ガン ガッ
結界が崩れた。
そこには、いつも活気がある一ツ柳長屋ではなく、いかにも…おばけ屋敷のような草木や長屋が廃れた景色になっていた。
一ツ柳長屋の別名は、おばけ長屋と言われる由来なのだ。
陰陽師は、なつを引っ張りながら
「来い!行くぞ!フッ!娘、ずいぶんな住まいで暮らしていたのだな…感心したわ!」
なつは、皮肉まじりに
「どーも、ありがとうございます。」
“ここの結界は、普通の人間がここへ入ると普通の長屋に見えるが、悪い人間がここの長屋へ入ると廃れた長屋に見えてしまうと新右衛門が言っていた。こういうことは、初めてだから…なんというか正直、よくわからない…どうなるのかな?”
するん
“ん?家の屋根から…首が…乙女さんがいる!!”
なつは、陰陽師に
「おじさん!おじさん!こっこの家に、なにかいる!!ねぇ?本当に、ここ私の家なの?」
「なっ何を言っている?お前の住んでいる長屋だろうが?」
「私の住んでいる長屋は、活気に溢れているもの!こんな廃れている長屋じゃない!!うえぇ~ん!!お母ちゃ~ん!!!」
「チッ!家に入るぞ!!」
ガラッ
「おや?お客人かい?」
と乙女が薬を調合していた。
陰陽師は、キョロキョロしながら
「ここの長屋は、ずいぶん廃れているようだが…人は、住んでいるのか?」
「えぇ…住んでおりますよ?ちょいと旦那、この子供に水をあげてもいいかい?」
陰陽師は、まだ外を眺めながら
「娘、女に水をもらえ!」
なつの縄を刀で切り乙女の方へ向かわせる。
乙女の顔をみて安堵するなつ、乙女は頭を撫でながら右に目線を送る。そこには、裏の戸が見える。
「ほら?水をお飲み?」
ピュー
と風が吹いた。
陰陽師が、乙女の方へ向きをかえるとそこにはなつがいる。なんだ、気のせいかと思った。
なつの腕をとり
「おい!もう、行くぞ!」
と立ち上がらせようとすると…
「…っ…なぜお前、こんなに冷たいんだ!!」
なつは、笑いながら
「おじさんの体温が温かいから、溶けちゃったじゃない?」
そう言うと、なつの全身が溶けだした。
「うわあぁぁぁああー!!!!!出たな!妖怪めがあぁぁぁああー!!!」
綾は、陰陽師の顔に息を吹きかける。
フゥ~
陰陽師の顔が、少し凍る。
首を振りながら綾は笑顔で
「ふぅ~雪女って、化けないのよ?いろいろ大変だったんだからね?」
陰陽師は、顔を押さえながら
「ぐっ…ふぅ…娘をどこへ連れていった?」
すると陰陽師の耳元に
「旦那~?綾とばかり遊ぶのは、やめて…私とも遊んでおくれよ?」
左を向くと、首が長くなった乙女がウインクをしていた。
「フフッ私の自慢は、首の長い所!最高に美しいだろ?」
陰陽師は、刀を出し
「ただの化け物だろうがー!!!!!」
と叫んだ。
乙女は、陰陽師に向かって
「私の美しさを知らない男には、痛い目にあってもらう!」
陰陽師は首に巻き付けられてしまう。
乙女は楽しそうに陰陽師のほっぺにキスをする。
「フフフ、旦那~?おや?震えているの?私の事が怖いかい?」
「おのれ~妖怪めがあぁあぁぁぁああー!!!」
乙女と綾は、久しぶりに人間(陰陽師)を驚かせて楽しそうだった。
ガクンと陰陽師の首が垂れる。
乙女は、陰陽師に
「旦那~?もう終わりかい?楽しませておくれよ?綾!終わったよ!さて…」
ガラ…
綾は首の骨をならしながら、手をつないでなつを連れてくる。
「もう終わり?陰陽師なら、もうちょっと骨があると思ってたけどね?」
「ほっ本当に終わり?あいつ、なんか…陰陽師とは違う何かをしてたと思ったんだけど…」
綾は、なつに
「どんなこと?」
なつは、怯えながら
「わかんないけど…黒い靄が陰陽師の中に入ったり出たり…」
「「黒い靄!?」」
乙女は、綾に
「綾!なつをもう一度、避難させて!」
「あいよ!」
そう言うと陰陽師の身体が浮き、頭から角が生え、目が黒くなりブツブツと呟いていた。
乙女は、
「コイツ!陰陽師の癖に悪霊を体内に入れている!!なんて奴だい!!」
陰陽師は、綾となつが逃げた方向をみていて
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