神様にお願いを…

晴海りく

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父の正体

護符が額の目に当たり、あざみは悲鳴をあげる。

当馬は、あざみに攻撃するために刀を出し、走る。
それを透子は見守っていた。
当馬はチラッと透子を見ながら少し笑う。

あざみの大きな前足が当馬の方へ向かってくる。
当馬は刀を構え、片足を下げ真っ向から斬った。


「ギャアアァァァァアアアアーーーーーー!!!!!!!!!!」

当馬は、次の攻撃に備えていた。それを見た燈吏もかわいた笑いを浮かべながら
「ハハ…マジか…陰陽師かよ…ん?」


あざみの頭の上から、黒い塊が声が聞こえてくる。

「ねぇ!!さっきのお返し!!」

と叫びながら、クウが落ちてくる。
あざみはクウの気配を感じ、前足ではらおうとした時にクウはニヤリと笑う。

黒く丸い物が、あざみにふれた時クウは
「破裂しろ!」

バン  バン  バン

と小さな火薬が破裂する。
あざみの目が見えなくなり、目から煙を出していた。
「目が…私の目が…己、子狐…よくも私の目を!!」
クウは、燈吏に受けとめてもらいながら
「スッキリした!!」
と大きな声で言う。

あざみに隙ができたのを見逃さず当馬と燈吏が、それぞれに攻撃をして


「おのれーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」

あざみは、倒れた。


透子は、汗をかきながらシノノメと一緒に当馬と燈吏の方へ移動する。
「お父様…燈吏も…ご無事で…」
砂ぼこりで視界が霞む。
当馬は、透子の肩を置きながら
「…透子…今まですまなかった。
話そうか…透子が知らない話を…」
「知らない話…」


当馬は、視線を下げながら
「先子と実紀子は、呪詛師に操られていた人間の形をした傀儡であり呪いで…その矛先が…透子だった。
さっきも…そこの狐様が言うように、私は陰陽師が仕事…言えなかったんだ。お前の母が呪われてしまって死んでしまったから…ショックで何も手がつかなくなった矢先…油断していた…先子と実紀子が家へ来て…気づいたら、お前を人質にとられてしまった。
お前に、心配させまいと冷たくし…なんとか生き延びてほしかったから…」
透子は、震えながら
「そっそんな…信じられない!お母様は、私を産んで…その…」

「お前には!!生きて…生きて…生き延びてほしい!!
そして、私を恨んでほしい…
ただ一つ…透子?真っ直ぐ優しい子になってくれて…私は幸せだ…」
と当馬は、微笑んだ。
透子は、ずっと泣いていた。

“何を考えているのか…ずっと…わからなかった…
私のことを…考えてくれていた…”


それを燈吏とクウとシノノメが二人を見ていた。
燈吏は、ふと
「あっ!!アンタ!あざみに数珠をつけたのは、もしかして…」
当馬は
「私の先々代が、九尾の狐に数珠を施したと…」
燈吏は頷きながら
「…納得!血筋は、すげえな!!
んで…」

パン

と透子の肩を叩きながら
「透子!!親父さんと仲直りできて、よかったな!!」
ニッコリと燈吏は笑い、透子も頷きながら笑った。
その様子を見ながら、当馬とクウとシノノメは見守る。





しゅるしゅるしゅるしゅるしゅる…





透子の背後に、尻尾が迫ってくる。




【私は…まだ終わっていない…】


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