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第十四話 恋愛話
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その後寮へ帰って、夜寝る前のときだった。お互いベッドへ横たわりつつ、目が合ってしまった。なんか話さなきゃという気分になって口を開く。
「知識欲のためとはいえ、ルーカスは僕に尽くしすぎているだろう。嬉しいけれど、そこまでしなくていいんだ。実はルーカスって僕のこと結構好きだったりするのか。そんなわけないか。変なこと言った。すまない」
意味不明なことを言ってしまった。反省しなければ。
「僕はアルロのことを嫌っていない」
ルーカスの発言を聞いて少し悲しくなる。ルーカスは僕のことを嫌いではないけれど好きでもない。つまり、どちらかと言うと苦手寄りなんだろうな。
「嫌われてなくて嬉しいな。でもそっか。ルーカスが愛しているのは知識や経験であって、人間やハーフエルフという存在自体じゃないもんな。もし特別な体験が出来るなら、僕と付き合っちゃったりするのか」
ああ。僕が変なことを言っている。分かってはいるんだけど止められない。
「そうだな。もしハーフエルフとの交際にメリットを見出せるなら、僕はアルロと付き合うだろう。しかし、得られる経験が少なくなったら飽きて別れるだろう。そういうものだ」
ルーカスの言葉を聞いて、とても寂しくなった。きっと今のルーカスの協力だって、ルーカスが僕に興味を失えば消えてしまうくらい儚いものなんだ。
別に僕はルーカスのことを愛しているわけでもない。でも、ルーカスと一緒にいて孤独が薄れるから嬉しかった。それこそ、僕は魔法人形サムとの会話を忘れ気味になるくらい、ルーカスとのやり取りに夢中だった。
そう。僕はルーカスといると幸せで、居心地がとっても良かったんだ。ルーカスの毒舌は時々嫌になるけれどさ。
「そうだよな。おかしなことばっかり言ってすまなかった。おやすみ」
明るく言って、頭から布団を被る。もう何も見たくないし聞きたくない。
「アルロは恋愛に興味があるのか」
ルーカスが不思議そうに聞いてくる。仕方がないので、お布団から顔を出して答えた。
「僕は恋愛なんかに興味ない。ただ、ルーカスには日頃から感謝はしている。それだけだ」
そう伝えたら、ルーカスは納得したような表情を浮かべた。
「そうだろうな。エルフは生殖本能が薄いと言われている。エルフは寿命が長いせいで、子どもを焦って産む必要がないことが理由らしい。アルロは純粋なエルフではないものの、やはり似たような傾向を持っているのだろう」
ルーカスはあくまで僕をハーフエルフという種族としてしか見ていない。なんだかつらい。いつかルーカスが僕自身のことを見てくれたらいいのに。
いや、無理だろう。だって、赤の他人にそんな重いことを期待しても無駄だ。
「知識欲のためとはいえ、ルーカスは僕に尽くしすぎているだろう。嬉しいけれど、そこまでしなくていいんだ。実はルーカスって僕のこと結構好きだったりするのか。そんなわけないか。変なこと言った。すまない」
意味不明なことを言ってしまった。反省しなければ。
「僕はアルロのことを嫌っていない」
ルーカスの発言を聞いて少し悲しくなる。ルーカスは僕のことを嫌いではないけれど好きでもない。つまり、どちらかと言うと苦手寄りなんだろうな。
「嫌われてなくて嬉しいな。でもそっか。ルーカスが愛しているのは知識や経験であって、人間やハーフエルフという存在自体じゃないもんな。もし特別な体験が出来るなら、僕と付き合っちゃったりするのか」
ああ。僕が変なことを言っている。分かってはいるんだけど止められない。
「そうだな。もしハーフエルフとの交際にメリットを見出せるなら、僕はアルロと付き合うだろう。しかし、得られる経験が少なくなったら飽きて別れるだろう。そういうものだ」
ルーカスの言葉を聞いて、とても寂しくなった。きっと今のルーカスの協力だって、ルーカスが僕に興味を失えば消えてしまうくらい儚いものなんだ。
別に僕はルーカスのことを愛しているわけでもない。でも、ルーカスと一緒にいて孤独が薄れるから嬉しかった。それこそ、僕は魔法人形サムとの会話を忘れ気味になるくらい、ルーカスとのやり取りに夢中だった。
そう。僕はルーカスといると幸せで、居心地がとっても良かったんだ。ルーカスの毒舌は時々嫌になるけれどさ。
「そうだよな。おかしなことばっかり言ってすまなかった。おやすみ」
明るく言って、頭から布団を被る。もう何も見たくないし聞きたくない。
「アルロは恋愛に興味があるのか」
ルーカスが不思議そうに聞いてくる。仕方がないので、お布団から顔を出して答えた。
「僕は恋愛なんかに興味ない。ただ、ルーカスには日頃から感謝はしている。それだけだ」
そう伝えたら、ルーカスは納得したような表情を浮かべた。
「そうだろうな。エルフは生殖本能が薄いと言われている。エルフは寿命が長いせいで、子どもを焦って産む必要がないことが理由らしい。アルロは純粋なエルフではないものの、やはり似たような傾向を持っているのだろう」
ルーカスはあくまで僕をハーフエルフという種族としてしか見ていない。なんだかつらい。いつかルーカスが僕自身のことを見てくれたらいいのに。
いや、無理だろう。だって、赤の他人にそんな重いことを期待しても無駄だ。
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