輝夜物語

輝夜

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スピリチュアルへの誘い

封印を解く

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 パン屋は朝がはやい。仕事が昼に終わると私はすぐに出かける。色んな人のセッションを受けるためだ。
 数秘やカラーセラピー・・・アロマセラピー、動物占い。これがまた、同じものでも人によって伝え方が違う為、それがまた新しく面白かった。

色んな人のセッションを受けるが、聞くことはいつも同じだ。

『自分の使命とは何か』

ということ。

今思えば、何度も何度も自分に入れ込むと同時に、誰かに決めて欲しかったのかもしれない。

『一体私は何者で、何の為に生きるのか』

自分は分からなくても、自分の鏡である目の前の人はきっと知っているはず。

そう思っていた。

 人は、産まれる前にたくさんの封印をして産まれてくるという。前世で使っていた能力の封印、感情、記憶・・・。たくさんのものに制限をかけている。それは、産まれてからもだという。

その封印を解けば、人生はものすごいスピードで変化するという。

 アロマオイルでその封印を解くことができる人がいる話を耳にした私は、その人のサロンへと車を走らせた。
その人は私と同じ街に住んでいるMOMOさんというかたらしい。

同じ街にそんなすごい人がいるとは・・・

そんなワクワクでいっぱいだった。

 最近では、主人はパートで働くようになっているとはいえ、私もパート・・・どこにそんなお金があるのか・・・

しかしだからといって、自分の楽しみを押し殺してまで我慢し続けるのか・・・

それこそ心を壊しそうだ。

サロンは、ある高台にあった。

MOMOさんは、サバサバした方で、肝がすわったお母さん・・・という感じの方だった。色んな話をしながら明るく元気に豪快に笑う。

セラピストさんは、ステキな方ばかりだな・・・。

 関節に溜まっているゴリゴリした感情を解きほぐし、1つ1つ封印を解除していったときだ。

不思議な現象が起きた。

私の指先から腕の上の辺りまでが、だんだんと緑色に変化してきたのだ。

な・・・なにこれ・・・!?

それは、腕の内側が緑色に発光しているような・・・プールの水面が太陽の光を受けて波打っているような・・・まるで爬虫類のような色だが、トカゲの皮のように生々しくはない、何ともいえない色に変化していた。

「うわ~・・何これ・・腕が緑色に変色してます・・・」

「え!?まわりの色はどう!?」

「まわり・・・」

お店を見まわす。

きちんと、ピンクはピンク。黄色は黄色・・
青は青だ。

「どうも、私の目と腕がおかしいらしいです・・・」

 この出来事により、私の中で、MOMOさんは、私の腕を緑色に染めたすごい人物として君臨した。
 
これは、私が体験した不思議体験であり、後にあることをきっかけに思い起こすことになるのだ。
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