1つの太陽

大林

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1つの太陽

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1つの太陽が北極で涼んでいた。
ペンギンや白クマ達は、
ごろんごろんと寝転んだ。

1つの太陽が海へ遊びに行った。
いたずら心でちょっとだけ、
あちち、あちちと踊らせた。

1つの太陽がみんなに命を降り注ぐ。
待ってましたと、うごきだす。

1つの太陽がジリジリと照らすが、
土の中のモグラは、知らん顔で穴を掘る。

1つの太陽が砂漠で、オアシスを飲み干した。
後に残されたのは、寒さと白い世界だけ。

1つの太陽が、永久凍土を溶かし始めた。
不動産屋は大慌て。
魚たちの、世界が広がる。
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