役目を終えた転生ヒロインは元男♂につき、隠遁してスローライフ を目指します。世界を救うヒーロー 達には絶対近づかない!逆ハーレムはお断りです

無限飛行

文字の大きさ
63 / 67

絶望

しおりを挟む
ブラック視点


ボルテック「リスィジョン解除!!」


ゲール「この裏切り者め、死ね」ザシュッ


ボルテック「うぐっ!」


ゲール「は?、こ、これは皇太子殿下?!」


ハベル「ひっ?!!」


ビュンッ、ザシュッ、ザシュッ


ゲール「ぐわあああっ?!!」


ハベル 「ぐわあ!」


俺は今、急に身体が動けるようになって、目の前に眼鏡のボサボサ頭の男を剣で刺していた、ゲールと男が居たので斬った。


マリン「いやああああああぁぁぁーっ、!!」


タン「お姉さん、わあああーん!」


グリン「うわあああ!!」


イエル「うおおお、きっさまーっ!」


レッド「皇帝ーーっ!!」


カル「リンーッ!」


皆が泣きながら走っていく。

まるで、スローモーションのように進んでいく。

スローモーション?スローモーションってなんだ?知らない言葉だ。

色がなくなり、景色が白黒だ。

まるで、昔のテレビジョンのようだ。

テレビ?なんだ?また知らない言葉だ。

知らない景色、なんなんだ?これは?


くそ、頭痛がする、吐き気もする。

だが、これを直す方法があることを知っている。

あいつ、憎い、憎いあいつを殺せればこれは直せる。

憎い?なんでだ?何故、憎いんだ?


あいつが俺の大切なものを奪ったから。

あいつが俺の大事なものを壊したから。

あいつが俺の愛していたものを




リンレイ麟太郎を殺したから。




「皇▪帝ーーっ!!!貴様は、貴様だけは必ず、必ず殺すー!!」




◆◆◆




レッド視点


やめろ、やめろ、止めてくれ。

奴が俺の大事なものに、汚ない手で触れる。


皇帝「ふむ?これか、どれ」


ズブリッ、奴がまだ血の吹き出て倒れているリンの胸に手を入れる。

雪のように白い肌が、みるみるうちに赤く染まる。

許さない、許さない、許さない!


「ぐぎぎぎがあああっ!」


まだ床が近い、身体が、足が、床から離れない。

力が抜ける、俺の最愛のあの子が憎いあいつに蹂躙されているのに、俺はまた、失うのか?また、俺はなにもできずに?いつもあいつに守られていたのに?あいつ?あいつって誰だ?


(佐藤はいつもそうやって一人になって、また俺みたいなだれかの盾になってるんだ)

(僕に近づくとお前、また虐めが始まる、離れるんだ)

(佐藤!)

(山田、佐藤っていうな、どこの佐藤かわからんだろ、日本で佐藤って何百万人もいるんだぞ)


なんだ?この記憶は?俺は、おれは、一体。



ボルテック「リスィジョン解除!!」


?!!身体が急に軽くなる、動ける!

リン麟太郎!!リン麟太郎!!リン麟太郎!!




「皇帝ーーっ!!」




◆◆◆




マリン視点


「いやああああああぁぁぁーっ、!!」


皇帝「フェッフェッフェッフェッ、これじゃ、これじゃ。見よ、この五セムcmもある巨大な宝玉を、この虹色の輝きを。これぞ、まさしく❪賢者の石❫じゃ」(注:通常の宝玉は最大1cm)


ああ、私の大事なあの子の胸に、憎いあいつが手を入れて血が滴っている石を取り出した。

倒れているあの子の身体を、憎いあいつがさらに傷つける。

憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、憎い


皇帝「フェッフェッフェッフェッ、お前達、今から良いものを見せてやろう」


ザシュッ、なにをやっているの?皇帝がナイフを自分の胸に突き立てた。

いまさら、自殺なんてさせない。

苦しませて、苦しませて、苦しませて殺さないとあの子が


皇帝「ぐふ、ふふふ、見よ、これぞ、❪賢者の石❫の力ぞ」


奴があの子から取り出した石を、自分の胸にねじ込んだ?!!

奴の身体が虹色に輝きだす?一体なに?!


皇帝の身体が、みるみるうちに若返っていく。

皇帝の瞳が青から金色に、白目が黒に、耳が長く尖っていく。


皇帝「フハハ、力が漲る、漲る、漲るぞ!これが❪賢者の石❫の力!不老不死!!」


「で、伝説の民族、エルフ?!」


皇帝「これは、もう要らんな。返すぞ?」


突然、皇帝の周りが突風に包まれ、リンちゃんの身体が此方に飛ばされてくる?!!

私の魔法で受け止めっ、魔力が、ほとんどない?!

やはり、あれは私達の魔力を吸い取るドレインの魔法!!


「だ、誰か、受け止めて!リンちゃんを助けて、お願い!」



レッド「うおおお!!」、ガッ、バキッドサッ


レッドが、飛びついてリンちゃんを守りながら、転がり着地してリンちゃんを受け止めてくれた!


「あああ、リンちゃん!」


私は、薄目を開けて微動だにしないリンちゃんの目を瞑らせた。

痛かったでしょう、苦しかったでしょう、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、また、貴女に命をかけて助けられた挙げ句、貴女を守れなかった私達を許して。


タン「お姉さん、うわ~ん」


カル「ちくしょう!ちくしょう!」


グリン「……………」


イエル「リン、リン、リーン!」


レッド「皇帝ーっ、殺してやるーっ」ダッ


レッドが、走って皇帝に向かっていく。


ブラックは?!もう、皇帝の目の前!

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜

具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです 転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!? 肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!? その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。 そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。 前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、 「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。 「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」 己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、 結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──! 「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」 でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……! アホの子が無自覚に世界を救う、 価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!

猫なので、もう働きません。

具なっしー
恋愛
不老不死が実現した日本。600歳まで社畜として働き続けた私、佐々木ひまり。 やっと安楽死できると思ったら――普通に苦しいし、目が覚めたら猫になっていた!? しかもここは女性が極端に少ない世界。 イケオジ貴族に拾われ、猫幼女として溺愛される日々が始まる。 「もう頑張らない」って決めたのに、また頑張っちゃう私……。 これは、社畜上がりの猫幼女が“だらだらしながら溺愛される”物語。 ※表紙はAI画像です

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜

具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」 居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。 幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。 そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。 しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。 そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。 盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。 ※表紙はAIです

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

処理中です...