じゃあ勇者でお願いします。

本能寺隼人

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第四章ー異世界転生ー少年編後半

THE22ー襲来、南へー

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空より飛来した者は金色の瞳を妖しい光を放ちこちらに襲い掛かってきた。

俺とナージャは即座に戦闘態勢に移る。
ナージャは魔法と拳で応戦し俺は絶対零度アブソリュートゼロを放つ。

襲い掛かってきた者は後退し態勢を整えて攻めてくる。

「退いてろっ!お前はエリスを守れっ!」

「はうっ!」

俺はナージャの襟元を掴み後方にいるエリスの下に放り投げる。

襲撃者を左手で殴り飛ばしてはまた攻めてくる。
何度か剣を打ち合わい襲撃者の剣を弾き飛ばし蹴り飛ばす、仰向けになるよう踏みつけ助骨を折った。

「あっぎゃっ!」

ナージャの時もそうだがどうも俺は魔族に容赦がないようだ。

俺は襲撃者を足で踏みつけた状態でとどめをさそうとしていた!

「魔族にしては中々やる方だ!…とっとと死ねっ!」

「まっ!!」

剣を心臓につき刺そうとしたその時だった。

スカーレットが飛びついてきて俺は尻餅をついた。

「やめよ!良く見るのじゃ!義姉上じゃ!」

「「「…えっ?」」」

俺達はスカーレットが何を言っているのか理解出来ずに目が点になっていた。

俺が踏みつけている襲撃者は脇を抑え涙を流し睨みつけていた。

たっ確かに、髪色や長さや瞳の色は違うがよく見ると確かにエイシャであった。

「えっ?エイシャ?」
「ヒックッそうよっ!!」

「ごめん…お…かえり?」

「っもうっどいてよっバカッ!」




ー数分前ー




義姉上、そろそろご実家に到着しますぞ?

マスター…実家…龍九様…楽…シミ

「わざわざここまでありがとうございました、リリョウ?言っておくけど愚弟に会わせないから安心してねっ!」

そ…そんな…ヒドイ…私…泣クヨ?

ふふふっ妾の夫は女性に好かれやすいから困るものよ、おっ龍九と奥方様がおられるぞ?

「あっ本当だ!…っ!?…また女が増えてる…ね…愚弟…殺す!リリョウッ!!」

…ウン…

「「龍神昇華」」

………

……




と言うわけだった。
俺は、エイシャに回復魔法をかけた。

「…で、誰よその女は?言っとくけど、もう嫌だからね!?」

「んっ?良くわからないけど、ナージャ、俺の姉のエイシャだ」

俺はナージャにエイシャを紹介した。

「はぅっ!お、お義姉…様…」

ブチッ!
「愚弟殺すっ!」


エイシャはギャーギャー叫き剣を振り回して俺を追いかけてきた。

「まっ待てっ!違うから!ナージャもちゃんと説明しろ!」

「イエス、マスター

我が名は大魔王ナージャ・ヘドロビッチ
4魔王の頂点に君臨する者なり、今は我が主人リューク・ボーエンの下僕でございます」

そう言い礼儀よく頭を下げる。

「そうそう」

「…ま …魔王?」
「そうそう」

「あの、最恐のナージャ?」
「知らないけどたぶん?」

「はぁーーーーー?」

エイシャは耳が痛くなる程の声量で叫んでいる。

「お義姉様も驚きますわよねっ」
「義姉上もウブよの、ふふふ」

「もう…義姉、義姉ってあんたの貞操を疑うわよ…しかも、魔王にまで義姉って…頭痛い…」

「…ははっ色々と事情があるんだよ…とりあえず家に帰ろよ姉さん」

するとエイシャが四つん這いで落胆していたが光出しエイシャの隣には黒髪のロングヘアーで金色の瞳をした女性が立っていた。

「は…初め…まシテ…りゅ龍九様…リリョウ・ドラゴと申し…マス」

「あっ初めまして、いつも姉がお世話になってます」

握手のつもりで手を差し出しリリョウも両手で握手しようとしたが、俺はエイシャに手を叩かれ未遂に終わった。

「「っ!?」」

「触らないでっ!リリョウには手を出させないからっ!」

いやいやっ!そんな目で弟をみるなよ…

「リリョウよ我等の夫に色目を使っても無駄じゃぞ!」
「…ウン…頑張…ル!」

「「「っ!?」」」
エリスとスカーレットとエイシャは驚いた。

俺はその会話が耳鳴りで聞こえていなかった。


その後、俺達6人は家に入る。

エイシャと母は久しぶりに顔を見て涙を流して喜んでいる。

「エイシャお帰り、なさい」
「た、ただ今戻りましたお母様!」

「おいっナージャ母様の代わりに茶を出してくれ」

「イエス、マスター」

そう言いキッチンに消えて行った。

「まさか、魔王が召使いになるとは…ね」

そして父と兄が見回りから戻り久しぶりに家族全員にナージャとリリョウが混ざって座っていた。

ナージャは初めのうちは俺の後ろに立ちあれこれとやっていたが、運んできた皿を俺の頭に落としたりと食事にありつけない事もしばしばあった為、今は一緒に座り母の手伝いをする事になっていた。

「我が家も、以前は全く考えもしなかったが、家族が増えると手狭に感じるものだなっ」

「そうですね」

「リュークが家族増やしすぎなのよっ!」

「「「「「…」」」」」
俺の妻達と召使いは何も言えなかった。
何故かリリョウも顔を赤くしてた。

「で、あんた魔王を召使いにしたはいいけど勇者としての勤めはどうするのよ?私も勇者だしさ」

「っ!?最怖の姉弟だ…」

ナージャは驚き口走った。

「…そうだな、スカーレットかナージャはここから近い魔王ってどこにいるか知ってる?」

「あんた、魔王討伐を買い物に行くみたいに言うのやめなさいよ…」

「イエス、マスター
ここからなら西の魔王が近いかと。
それとお義姉様失礼ですが、マスターは…怖ろしい…程強いです…この身を持って実感しましたので…」

「あんた、魔王に怖ろしいってまぁ私も殺されかけたけど…」

「ははは、エリスを救うのに必死だったんだよ」

「まあ嬉しいっ」
「妾とも一体になっておったしの」 

俺の両腕に2人が抱きついている。

「はいはい…両手に花ね…」

「ちなみにマスターのお義姉様の先程の実力なら西のも倒せるかと思います…ただ最近連絡が取れずにおりますが…」

「だったらとりあえずエイシャが行ってきたら?」

「私は…リュ…龍九…様と…」
「あんたも行くのっ!」

「そんな………冗談…ダヨ?」

なぜかスカーレットとエリスの視線が痛い。

なっ何もしてないよ!さっき見てたろ!
お主はすぐ手篭めにするからの!
本当に女性にモテてよかったね!

……
……

「マスターそういえば、以前に西の木偶の…いえ、魔獣王が倒されていたと報告はありました」

「へぇー魔獣王ね…魔獣王ってあの超デカイの?」

「恐らくその超デカイのでございますマスター」

「ナージャちなみに西のはチャラチャラしててペラペラ喋る男の魔王かい?」

「???はい、マスター」

「…エイシャ…そのー南は暖かいらしいぞ?どうだそのー観光のついでに南の魔王を討伐してきたらいいんじゃないのかな?」

「だから観光ついでって!西でいいわよ!」

「西はだめだ!」
「なんでよっ!近いんだからいいじゃない!」

「お前も近いって言ってるじゃないかっ!それに…もう!…いない…かもよ?」

「マスター…まさか…」
「あんた…まさか…」

「…そーだよ…俺がもう討伐した!っぽい…」

「「やっぱり」」

「マスター、ステータスに星はございませんか?」

「星?…あっ2つあるっ!」

「マスターそれは魔王の討伐の証明でございます」

「じゃあやっぱりあいつか…」

「で、どうやって倒したのよ?」
「んっ?一刀両断したよ?」

「「魔王を一刀っ!?」」

「「ハハハハハ」」
父と兄は引きつって笑っていた。

「ったく、わかったわよっ!南ね!」
「南…暑い…キライ」

「じゃあリューク行くわよ?」
「っ!!イク…」

「いや、俺はやめておくよ」
「じゃ…私…も…」
「リリョウもバカーーー!」
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