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第30話●ペレペルキナ2
しおりを挟むあの人間型の機械はアンドロイドと言って古代遺跡から出て来たものでゴーレムの様なものだと説明された。
今のところ私は王様の部屋の中に放置されている。
王様の部屋はヒナちゃんと同室らしい。
あんなちっちゃな子と同室って犯罪じゃないの?変態?
部屋はヒナちゃん基準でコーディネートされている。
なんか可愛いらしい。
時々アレイン王が私を見て赤い顔をしている。キモ。
「王様ーっ。ボール投げてー。」
人化を解いてグリフォンになったアイゼイヤがボールではなくて王様の頭を咥えて走っている。
ペレペルキナはびっくりした。
魔獣っ娘達が急に人化を解いて本来の魔獣の姿になったのだから無理
もない。
普通に遭遇したら死を覚悟するところだから。
「間違えてるわよ、それ王様だから。ボールじゃないから。」
「ブランコして。」
アラウネのエイベルが糸で天井から王様を吊り下げて揺らしている。
「それブランコじゃないし。」
アラウネの糸からヒュドラのターフメが王様を引き剥がしてぐるぐると体を巻き付けて、
「撫でて、頭撫でて。」
と言う。
他にも「ブラシかけてー。」とか、
「高い高いして。」とか。
「ジャラシで遊んでー。」とか。
王様死んじゃうんじゃないかしら。
それでもこの王様は嫌な顔をしないし疲れた様子もない。
「いい子いい子。」とか
「かしこいなー。」とか言って相手をしている。
これって「わんこ」とか「にゃんこ」の世話をしているのと同じなのでは?
魔獣国じゃなくて動物王国?
ムツ○○○さん?
ドリ○○先生?
(そんな人ペレペルキナは知らないよね。)
「あんた疲れないの?」
ペレペルキナはつい「あんた」と読んでしまう。
それぐらい気安い雰囲気を持っているのだこの王様は。
「なんで?こいつら無邪気でめちゃくちゃ可愛いだろ。むしろ癒される。」
「あんなに頭を咥えられたりして、その内死んじゃうわよ。」
「あいつら、ちゃんと加減を知っているよ。甘噛みしかしないし。」
そういう問題じゃないと思う。
ひとしきり遊ぶと魔獣っ娘達は思い思いの場所でくつろいでいる。
アンドロイドやゴーレム達がやって来る。
「毎日毎日よく飽きないわね。」
などと言いながら部屋を掃除する。
落ちているのはロック鳥の羽、アラウネの糸、グリフォンの爪、ヒュドラの鱗.......。
錬金術師垂涎の素材が大量に、そして無造作にある。
この国が財政で苦しむことはないでしょう。
「私はここで何をすればいいのかしら。」
「今、ゴーレムが部屋を用意しているからでき次第案内するよ。ゆっくり自由に過ごしてくれればいいよ。」
「私はこの国との関係を強くするために、あなたに嫁いできたのよ。」
覚悟を決めてきたのだ肩の震えは止まらない。
どうして私がこんなことに....。
「気にしなくていいし、自由にしたらいい。この国には貴族なんかいないし、そうしないといけない決まりも何もない。」
「そして他の国にどうこう言われて従わなくてはいけない様な弱い国ではない。」
「ペレペルキナが望むならその王子もヴァイグル王国も滅ぼしてあげるよ。そういう事なら勇者も分かってくれそうだし。」
アレイン王は人化したヒナの頭を撫でながら普通のことの様にそう言った。
ペレペルキナは、はっとしたように顔を上げると大粒の涙をぼたぼたと床に落とした。
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