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第40話●交渉
しおりを挟む「ずいぶん長いお風呂なのね。」
ペレペルキナが不機嫌そうに言う。
「あのね、アイゼイヤね、王様とセイレーン達とで地底湖に行ってきたの。それでね洞窟の天井がピカピカしてすっごくきれいでー。」
ペレペルキナがぷーっと頬を膨らませて涙をぽとぽと落とす。
「あーっ王様ペレペルキナ泣かしたー。」
いや俺かー?
「また、私を置いて魔獣っ娘達と遊びに行った。いっつも仲間外れにする。」
ベーベー泣き始めた。
「えーっ、だってペレペルキナ一緒に温泉に入れないし仕方ないじゃん。」
「仕方ないじゃない。私にはあなただけしかいないのに、私を1人にしてー。」
「でもペレペルキナは家の都合で無理矢理ここに来させられて俺の婚約者にされて、だから俺の事なんか....。」
「バカー。」
泣きながら走っていっちゃったよ。
ヒナがジーッと俺の顔を見上げる。
エイベルが横でボソッと言う。
「すぐに追いかけて、謝った方がいいと思う。」
結局その日はベッドにうつ伏せになってぐずっているペレペルキナが泣き疲れて眠るまで髪を撫でながら謝り続けた。
地底湖に連れて行く約束をさせられた。
翌日、空族のウェストリと見るからに変な少年とお守りのお姉さんみたいなのが謁見の間に来ていた。
謁見の間と言ってもだだっ広い部屋にテーブルと椅子があるだけなんだけど。
「どうだい、ガセじゃなかっただろ。」
ウェストリは自慢そうに言う。
俺が不審そうな顔をしているのを見て気がついたように紹介を始める。
アンダレスプ共和国カヴートの街のギルド長エリクセンと事務員のノナロロ。
彼らは前回魔導飛機から降りていないのでアレインは知らない。
ギルド長は明らかに子供なんだけど髭を鼻の下にくっつけている。
ちょっと曲がっているし。
事務員のノナロロさんがお母さんみたいに面倒を見ている。
ウェストリの話しを聞いて冒険者ギルドでも魔獣さがしをしたいらしい。
別に積極的に魔獣を集めている訳でもないんだけど。
むしろ魔獣達はそっとしてみまもってあげて欲しいところ。
人間の恐怖心がそうはできないんだ。
部屋でGを目撃した人がGを完全に駆逐するまで安心出来ないみたいなものなんだろうな。
たぶん、きっと迎えに行かずにはいられない。
どうして俺はこんなに魔獣に入れ込んでしまったのだろう?
ターフメやヒナが俺の手を引いてにこにこしている。
ペレペルキナがピボを抱えて俺の横に立つ。
「魔獣に手を出して痛い目に合うのはあなた達よ。」
なんで俺の言いたい事がわかるんだ?
「魔獣に手を出さないか、私たちに連絡するか、それはあなた達にとってのメリットなのよ。万が一討伐したら?私達が許さないわ。そうでしょ王様。」
俺はコクコクとうなづくだけ。
「前に来ていた空族のクランにもチャンスをあげるって伝えて、情報を持ってくれば呪いは解いてあげるって。」
それはペレペルキナのアイデアだね。
第一あれは単純な暗示で後催眠効果ってやつで呪いなんかじゃない。
勝手に効果が終わっていると思う。
この世界の人間も心根がひねくれて無いのかコロリと暗示にかかったよ。
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