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第47話●キメラ
しおりを挟む「まだ終わってはおらん、皇国が負ける事などない。」
「なにを言っておるユスティアノス親王。なぜ他国を侵略する。そんな事をすれば皇国が破滅するとわかっておるはずであろう。」
「彼らが我々の使役していた魔獣を奪ったのだ。我々はその報復をしているのだ。理は我々にある。戦え!奴らを駆逐するのだ。」
この男はただ現状に変化が欲しかったのだ。
この戦いの許されない停滞した平穏な世界。
エンドロール後の異世界に。
飽き飽きしたのだ。
それだけのこと。
その為に摂政である立場を悪用して皇帝を傀儡にして国政を専横した。
巨大な魔獣?が現れた。
だけどこの子、戦うと言うより痛がっているし苦しんでいる。
バシリスクにコカトリス、ミノタウロス、スキュラを無理矢理くっつけて強そうに見せている。
苦し紛れに暴れているので攻撃するというより街を破壊しているだけだ。
アレインは少しがっかりした。
魔獣達はただ自由に生きているだけなのに。
希少素材として狩る。
自分達の生活の安全のために討伐する。
それは仕方ないと思う。
だけどこれは残酷すぎる。
生きたまま刻んで縫い合わせた。
なんの意味もない。
不自由で痛くて、苦しい。
魔獣が悲しんでいる?
魔獣は天真爛漫で純真無垢な存在だ。
その魔獣が悲しんでいる。
アレインは魔獣に対して感情移入しすぎかな?と思わなくもない。
ターフメとヒナ。
アイゼイヤとザウアーラがアレインを囲んで何かを求めるように目をうるうるさせて上目遣いに見上げてくる。
お前たち、それ、反則だから。
ヒナにつかまってキメラの上に飛ぶ。
インベントリからエリクサーを取り出してキメラに向けてばら撒く。
魔獣達がそれぞれ本来の姿に戻る。
そして人化する。
まだ幼い。
アイゼイヤとザウアーラがかけよって抱き上げている。
ユスティアノス親王と呼ばれた男が呆然としている。
皇帝が言う。
「もう、終わりだよ義兄さん。街を壊して、民を苦しめ、兵を損なった。そして神聖な魔獣を穢した。何か得るものがありましたか?」
「余は変えたかったのじゃ。」
「停滞し腐敗していく政治、軍は有っても動かすことは許されず徐々に弱体化して行く皇国に我慢が出来なかった。」
「バカに力を持たせるとタチが悪いわね。誰も止めてあげる事は出来なかったのかしら。」
アンドロイドが冷たく言う。
「パパー。帰ろうよー。」
ヒナが言う。
パパはやめて。
アレインはキメラだった子達も連れてさっさと帰る事にした。
「王よ朕の謝罪を....。」
皇帝が言いかける。
「今後、敵対する形でネーヴェサム魔獣国に関わらないこと。後の始末は自分達でしてね。」
アンドロイドが言う。
なんでおまえが言ってしまうんだ?
いいけど。
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