【完結】ヤンデレに恋愛フラグを仕込まれた俺の末路

かおり

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If編・黒川

If 編•黒川最終話 選ばれた熱、触れられる自由 ※

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 あの朝、レンくんが言った言葉──

「もう一回、しない?」

 ……そして、照れ隠しのように言い足した、

 ──俺が、したいから言ってんの。

 それは、命令の文字よりも強くて、甘くて、
 ぼくの中の“理性”を何度もぐらつかせた。

 だから、ちゃんと準備した。
 いつもより多めに香りを整え、
 鏡の前では笑顔の練習までした。

 そしてドアを開けると、そこにいたのは、
 少しだけ緊張した顔で、でも真っ直ぐに僕を見るレン君。

 ……いいよね? もう、触れても。

 ⸻

「……ちょっとだけ緊張してる」
 そう言ったら、黒川はくすっと笑った。

「ぼくもです。だって、今日は……レンくんが“したい”って言ってくれた日だから」

 ……なにそれ、ずるい。
 おまえ、前はあんなに迫ってきてたくせに。
 今は俺ばっかり……落ち着かねぇし……。

 でも、嫌じゃない。むしろ、心地いい。

「手、繋いでもいいですか」
 ──いちいち聞くなよ。でも、それが嬉しいんだって気づく。

 手のひらが重なった瞬間、
 ああ、このドキドキは“怖さ”じゃなく、“したい”っていう感情なんだ、って思った。

 ⸻

 ベッドに腰をかけたレンくんが、こちらを見上げる。
 少し照れてるのが分かるけど、目は、期待に揺れていた。

 ぼくはその前に跪いて、軽く顎を持ち上げる。

「レンくん、キス……していいですか?」

「……いちいち聞くなっつの」

 返事はツンとした声。でも、耳は真っ赤。

「じゃあ、いちいち聞かないで……触れてみますね」

 そう言って、唇を落とした。
 軽くじゃなくて、逃がさないように。
 すこしだけ噛むと、レンくんが肩を震わせる。

「……く、黒川……っ」

「はい。今日は、ちゃんと“感じて”くださいね。あなたの意志で」

 ぼくも、もう止まれない。レンくんを“自分から欲しがらせたい”

 ⸻

 シャツのボタンをひとつ外されるごとに、
 黒川の視線が熱を帯びていくのが分かる。

 なのに、指先はあくまで丁寧で、
 でもわざと焦らしてくるように、ゆっくり。

「黒川……もう……っ」

「ん? してほしいことがあるなら、ちゃんと言って」

 ……な、にその言い方。
 煽ってるのか? 俺を。

 でも──嫌じゃない。
 むしろ、俺の中の“してほしい”が、“したい”に変わる音がした。

 唇が触れた瞬間、
 もう聞かれる前に、俺の方から黒川の背中を引き寄せていた。

 もう、“される”だけじゃ足りない。自分から、欲しい

 ⸻

 黒川の指が、レンの敏感になった下腹をなぞる。
 そのたびに、ビクッと体が跳ねる。

「すごい、こんなに……敏感になってる」
 黒川が、すでに湿ったレンの股間を指でなぞりながら言い、レンにキスを落とし始めた。

 耳、首筋、鎖骨、乳首──。
 甘噛みや吸い付き、舌でたっぷり愛撫される。

「ぁっ……んんっ、ああぁ……」
 舌と指が同時に攻め立て、レンの喘ぎ声はどんどん大きくなっていく。

 指がぐちゅぐちゅと音を立てながら、レンの中をかき回す。

 舌先で乳首を転がされ、腰が勝手に跳ねる。

「ダメっ、も、もう、イク、あ、あぁぁっ──!!」
 レンは一度、びくびくと震えながら絶頂した。

 黒川が嬉しそう笑う。

「レンくんがおねだりしたんだから、もっと感じて」

「やっ、あぁぁっ、んん、あっ、だめ、また、イっちゃ、うぅっ──!」
 絶頂と絶頂の間隔はどんどん短くなっていく。

 舌でクリクリと乳首を転がされ、指で奥をえぐられ、
 何度も、何度も、何度も──。

 レンは、意識が飛びそうなほどイかされ続けた。

 快感で体がビクビク跳ね、
 声にならない悲鳴が漏れる。

「もう、……っ、も、無理……っ」

「レンくん……大好き」
 黒川が呟く。

 その言葉とともに、さらに深く、さらに激しく。
 レンは絶頂の波に溺れながら、涙を零した──。

 ⸻

 行為のあと、タオルケットに包まれながら、じんわりと熱が残る肌を感じる。

 前は……正直、怖かった。心まで支配されるのが。
 でも今日は違う。ちゃんと俺が、自分で“したい”って思ったんだ。

 隣で寝転んでる黒川の横顔に、ふと声をかける。

「なあ……おまえ、意外とドSだったな」

「……えっ!? す、すみませんっ……!」

「はは、怒ってねぇよ。嫌じゃないし」

 ちょっとだけ顔を隠した黒川の耳が、やっぱり真っ赤だった。

 ⸻

 “好き”は、命令じゃなくて、俺たちが選び取った感情だった。

If編•黒川【完】

If編•桐生へ続く
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