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姫様の華麗なる逃亡劇
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まったく、何がどうあってこんなことになってしまったのか、私は甚だ疑問である。普通に暮らしていたはずなのに、いつの間にか私は下働きの侍女になっていて、来る日も来る日も働いていた。
お掃除から洗濯、料理。全てが私一人に課せられた仕事であった。こんな大きな城を一人で掃除し切れるわけもないし、義理の母にあたるお妃様の沢山のドレスをそれぞれの生地ごとの洗い方で洗濯するのも、なかなかの重労働だ。豪華絢爛を好む女王陛下の食事も、文字通り汗水垂らして作っていた。
何が大変かってそれは、それら全ての事を一人でやっていることだった。朝早くに起きて夜遅くに眠る生活。部屋なんてものは私にはなく、埃っぽくてみすぼらしく、隙間風が吹く屋根裏が私の部屋だった。なんとベッドすら私にはなく、布切れの上にいつも体を預けて、襤褸毛布を被って寝ていた。夏は暑くて冬は寒い。手がかじかんで、あまりの寒さに手足の感覚がなくなって、触れたり動かしたりしたら指がぽきっと取れてしまうのではと思った。
冬の寒さを忘れた頃には、夏の暑さにうなだれた。冬は防寒すればなんとか過ごせたが、暑さはどうにもならない。裸で過ごすわけにもいかず、扇子なんて物は没収されてなくなっている。できるだけ薄着になっても、熱帯夜のじめじめとした暑さはなんともならなかった。
食事が少ないのも困りものだった。いつも私に許されたのはパンとスープで、運が良ければ女王陛下が残した物も食べることが出来た。女王陛下とは不仲だったし、最初の内は彼女の食べ残しを食べるなんてと理性が働いていたが、飢えには勝てなかった。
パンとスープだけの日が続いて、お妃様の食べ残したチキンをキッチンに下げたところだった。常日頃お腹が鳴るくらいに空腹で、胃袋が空だった。そしてチキンを見つめているうちに、涎が湧いてきて……抗えぬ食欲に押されて、食らいつくように肉に歯を立てた。黒胡椒がきいた肉の味は、飢えた私にはたまらなかった。美味しい。弾力のある肉の感触。噛む度に溢れる肉汁。その味に、自尊心がごりごりと削られていくのを、私は確かに感じていた。そして私はそれからというもの、バレないように残り物を貪った。
でも、私だって最初からそんな生活を送っていなわけではなかった。優しくて綺麗な母様と、かっこよくて温厚な父様。そんな二人の愛情を受けて私は育った。笑顔がなにより素敵な母様は、夜眠る時はお伽噺を語ってくれた。ハッピーエンドのお話を聞く度に、私は幸せな気持ちになった。お姫様と王子様が幸せに暮らしました。そんなありきたりなお話でもそのときの私には新鮮で夢のあるお話だったし、語りかけるお母さんの声が何より優しくて、いつもぐっすりと眠っていた。
父様はかっこよくて、母様のことが大好きな人だった。もちろん私のことも愛してくれていたけど、それでもいつも母様のことを気遣っていたし、身の回りのことをやたら世話したがった。でもそれが何故なのか、五歳になった冬にわかった。
母様が亡くなった。寒い冬の風が母様の命の灯火をふっとかき消してしまった。すうと静かに、眠るように息を引き取った母様の姿は眠姫のようだった。本当は眠っているだけで、明日になればふと起きてきそうなくらい。父様は寝台で眠る母様にすがり付いてわんわん泣いた。私には母様が亡くなった実感がもてなくて、いや、信じたくなくて心が死んでしまったように何も感じなかった。
母様が死んだ。もう話すことは出来ない。笑顔を見ることは出来ない。声を聞くことが出来ない。抱きしめてもらえない。冷たい。動かない。死んでしまったのだ。信じられない。嘘だ。だって、昨日までお話してくれたじゃないか。笑ってくれてたじゃないか。
あれが最後だってわかってたなら、どんなに貴女を愛しているか伝えたのに。
母様の葬儀が終わったあと、城は真っ暗だった。父様は人が変わったようにげっそりとやせ細り、母様の部屋で日々を過ごした。消えた母様の面影を追い求めるように、母様の名前を虚ろに呟いていた。そんな父様の姿を見ていられなくて、お手伝いの人は次々とやめていく。けれどそれすらどうでもいいらしく、父様は何も言わなかった。何をすることもなかった。
父様に、私の姿は見えていなかったんだろうと思う。
それはとても複雑なことだった。母様が死んでしまったことで、私の家族はすべてバラバラになったのだ。母様で繋がっていたのだ。そういえば、私と父様の距離は何より遠かった気がする。それはもう、星と星との間のように。同じ屋根の下で過ごしていても、心の距離は遥か遠く。
でも、母の死から二ヶ月後。父様は縋るように私と一緒の時間を過ごしたがった。朝は誰より早くにおはようを言って、夜眠る前は誰より遅くにおやすみを言った。いただきますもごちそうさまも一緒だ。私が一人で外に出るのを嫌がったし、自らなにかしようとすることを嫌がった。そのかわりに、歌を歌って欲しいと願うことが多くなった。母様が好きだった、子守唄を。
母様と私を重ね合わせている。すぐにそれは理解出来た。それで父様のお心が休まるのなら、少しの間だけそうしていようと私は思って、暫くの間父様のために歌った。それはきっと、お互いにお互いの心を埋めていたのだと思う。母様を失ってぽっかり空いた心の穴をどうにか埋め込もうと、二人寄り添っていた。皮肉にも、母様を失って初めて父様との時間を持つようになってしまった。
そうして何年か過ぎて……父様が夜おでかけになることが多いなと思い始めた矢先のことだった。父様が、綺麗な女性を連れてお城にやってきたのだ。
「新しいお母さんだよ」
そう言って笑う父様の顔を、私は生涯忘れることはないだろう。引きつったように無理やり笑顔の形を作った口角。生気を失った虚ろな目。ボサボサの髪。それは生きながらに死んでいる人形のようだった。
それに対して、やってきた女の人の過多な装飾。高そうなファー、真っ赤なマーメイドラインのドレス、同じく赤いパンプス。大粒の真珠のネックレス。孤独に過ごしている未亡人だと言っていたが、どうにもそれを感じさせないのは、常にうっすらと蠱惑的な笑みを浮かべているからだろうか?それでも父様が選んだのなら。最初私はそう思っていたけれど、その考えはすぐに変わった。
父様が、母様のあとを追うように死んでしまったのだ。自殺だった。長年見た父様の筆跡とは違う文字で、家督と遺産は妃にと書いてあった。しかし、私以外にそれを疑問に思う人はいなかった。だって、私以外に誰もいなかったからだ。その頃の城には、私と父様と継母以外誰もいなかったのだ。
私は声を上げてみっともなく泣いた。喉が壊れるまで、叫ぶように泣いた。獣の咆哮かと間違えるほどの声だったと自分でも思う。涙腺が壊れたかのようにぼろぼろに涙が流れて、言葉通り三日三晩泣き続けた。
心は穴だらけで、形もない。母様も父様も失って、ズタボロに引き裂かれた心はもうあって亡きようなものだった。襤褸布が鋭利な爪で引き裂かれるような、空っぽのガラス瓶の上に鉄球が降ってきたようなそんな感じだ。
そんなときに唐突にかけられた言葉があった。
「可哀想な娘。これからは私の侍女として頑張りなさいな。悲しみは時間が癒してくれるわ」
扇子で口元を覆いながら、緑の目を細めて妖艶に微笑んだ女の顔。あの顔が脳裏に焼きついて離れなかった。
それから今日に至るまで、下働きの生活が続いているのだが、私が今何をしているかというと、脇目も振らずに走っている。
「待てぇ!!」
「待てと言われて待つわけないでしょう!」
ぎらりと日の光を反射して光るナイフを片手に、黒ずくめの男が私を追いかけてきた。庭で花に水やりをやっていたところ、何処からか花を踏み散らしながら着地してきて、ナイフで切りかかってきたのだ。横に薙いできたそれをかろうじて避けた。心臓をよこせと叫んだ男は、ナイフを突き出してくる。それから逃れる様に宛もなく走っている。
「どうして私を狙うの!?」
「言えるわけねぇだろ!馬鹿女が!!」
「馬鹿なのは貴方だわ!馬鹿者!」
そんな応酬を繰り返しつつ、走った先にあったのは。
「……!」
魔窟の森と呼ばれる森だった。昼でも薄暗くて中の様子は窺えない。真っ黒な木々が立ち並び、鬱蒼としている。その森の周辺だけ空気がどんよりと淀み、ひんやりと冷たいのだ。その森に入って生きて出られたものはいなかった。それが魔窟の森と呼ばれる由縁だ。
しかし考えている暇はなかった。ここで立ち止まっても男に殺されて死んでしまう。どうせ死ぬのなら、生き延びられる可能性にかけたい。私は止めた足を再び走らせた。
「げっ、あの女……魔窟の森に……!?」
「バーカバーカ!臆病者!来れるものなら来てみなさいよ!」
「くっ……」
暗殺者はそこから動かない。動かないということは、私も戻れないわけで。仕方なしに私は森の奥へ進むのであった。
お掃除から洗濯、料理。全てが私一人に課せられた仕事であった。こんな大きな城を一人で掃除し切れるわけもないし、義理の母にあたるお妃様の沢山のドレスをそれぞれの生地ごとの洗い方で洗濯するのも、なかなかの重労働だ。豪華絢爛を好む女王陛下の食事も、文字通り汗水垂らして作っていた。
何が大変かってそれは、それら全ての事を一人でやっていることだった。朝早くに起きて夜遅くに眠る生活。部屋なんてものは私にはなく、埃っぽくてみすぼらしく、隙間風が吹く屋根裏が私の部屋だった。なんとベッドすら私にはなく、布切れの上にいつも体を預けて、襤褸毛布を被って寝ていた。夏は暑くて冬は寒い。手がかじかんで、あまりの寒さに手足の感覚がなくなって、触れたり動かしたりしたら指がぽきっと取れてしまうのではと思った。
冬の寒さを忘れた頃には、夏の暑さにうなだれた。冬は防寒すればなんとか過ごせたが、暑さはどうにもならない。裸で過ごすわけにもいかず、扇子なんて物は没収されてなくなっている。できるだけ薄着になっても、熱帯夜のじめじめとした暑さはなんともならなかった。
食事が少ないのも困りものだった。いつも私に許されたのはパンとスープで、運が良ければ女王陛下が残した物も食べることが出来た。女王陛下とは不仲だったし、最初の内は彼女の食べ残しを食べるなんてと理性が働いていたが、飢えには勝てなかった。
パンとスープだけの日が続いて、お妃様の食べ残したチキンをキッチンに下げたところだった。常日頃お腹が鳴るくらいに空腹で、胃袋が空だった。そしてチキンを見つめているうちに、涎が湧いてきて……抗えぬ食欲に押されて、食らいつくように肉に歯を立てた。黒胡椒がきいた肉の味は、飢えた私にはたまらなかった。美味しい。弾力のある肉の感触。噛む度に溢れる肉汁。その味に、自尊心がごりごりと削られていくのを、私は確かに感じていた。そして私はそれからというもの、バレないように残り物を貪った。
でも、私だって最初からそんな生活を送っていなわけではなかった。優しくて綺麗な母様と、かっこよくて温厚な父様。そんな二人の愛情を受けて私は育った。笑顔がなにより素敵な母様は、夜眠る時はお伽噺を語ってくれた。ハッピーエンドのお話を聞く度に、私は幸せな気持ちになった。お姫様と王子様が幸せに暮らしました。そんなありきたりなお話でもそのときの私には新鮮で夢のあるお話だったし、語りかけるお母さんの声が何より優しくて、いつもぐっすりと眠っていた。
父様はかっこよくて、母様のことが大好きな人だった。もちろん私のことも愛してくれていたけど、それでもいつも母様のことを気遣っていたし、身の回りのことをやたら世話したがった。でもそれが何故なのか、五歳になった冬にわかった。
母様が亡くなった。寒い冬の風が母様の命の灯火をふっとかき消してしまった。すうと静かに、眠るように息を引き取った母様の姿は眠姫のようだった。本当は眠っているだけで、明日になればふと起きてきそうなくらい。父様は寝台で眠る母様にすがり付いてわんわん泣いた。私には母様が亡くなった実感がもてなくて、いや、信じたくなくて心が死んでしまったように何も感じなかった。
母様が死んだ。もう話すことは出来ない。笑顔を見ることは出来ない。声を聞くことが出来ない。抱きしめてもらえない。冷たい。動かない。死んでしまったのだ。信じられない。嘘だ。だって、昨日までお話してくれたじゃないか。笑ってくれてたじゃないか。
あれが最後だってわかってたなら、どんなに貴女を愛しているか伝えたのに。
母様の葬儀が終わったあと、城は真っ暗だった。父様は人が変わったようにげっそりとやせ細り、母様の部屋で日々を過ごした。消えた母様の面影を追い求めるように、母様の名前を虚ろに呟いていた。そんな父様の姿を見ていられなくて、お手伝いの人は次々とやめていく。けれどそれすらどうでもいいらしく、父様は何も言わなかった。何をすることもなかった。
父様に、私の姿は見えていなかったんだろうと思う。
それはとても複雑なことだった。母様が死んでしまったことで、私の家族はすべてバラバラになったのだ。母様で繋がっていたのだ。そういえば、私と父様の距離は何より遠かった気がする。それはもう、星と星との間のように。同じ屋根の下で過ごしていても、心の距離は遥か遠く。
でも、母の死から二ヶ月後。父様は縋るように私と一緒の時間を過ごしたがった。朝は誰より早くにおはようを言って、夜眠る前は誰より遅くにおやすみを言った。いただきますもごちそうさまも一緒だ。私が一人で外に出るのを嫌がったし、自らなにかしようとすることを嫌がった。そのかわりに、歌を歌って欲しいと願うことが多くなった。母様が好きだった、子守唄を。
母様と私を重ね合わせている。すぐにそれは理解出来た。それで父様のお心が休まるのなら、少しの間だけそうしていようと私は思って、暫くの間父様のために歌った。それはきっと、お互いにお互いの心を埋めていたのだと思う。母様を失ってぽっかり空いた心の穴をどうにか埋め込もうと、二人寄り添っていた。皮肉にも、母様を失って初めて父様との時間を持つようになってしまった。
そうして何年か過ぎて……父様が夜おでかけになることが多いなと思い始めた矢先のことだった。父様が、綺麗な女性を連れてお城にやってきたのだ。
「新しいお母さんだよ」
そう言って笑う父様の顔を、私は生涯忘れることはないだろう。引きつったように無理やり笑顔の形を作った口角。生気を失った虚ろな目。ボサボサの髪。それは生きながらに死んでいる人形のようだった。
それに対して、やってきた女の人の過多な装飾。高そうなファー、真っ赤なマーメイドラインのドレス、同じく赤いパンプス。大粒の真珠のネックレス。孤独に過ごしている未亡人だと言っていたが、どうにもそれを感じさせないのは、常にうっすらと蠱惑的な笑みを浮かべているからだろうか?それでも父様が選んだのなら。最初私はそう思っていたけれど、その考えはすぐに変わった。
父様が、母様のあとを追うように死んでしまったのだ。自殺だった。長年見た父様の筆跡とは違う文字で、家督と遺産は妃にと書いてあった。しかし、私以外にそれを疑問に思う人はいなかった。だって、私以外に誰もいなかったからだ。その頃の城には、私と父様と継母以外誰もいなかったのだ。
私は声を上げてみっともなく泣いた。喉が壊れるまで、叫ぶように泣いた。獣の咆哮かと間違えるほどの声だったと自分でも思う。涙腺が壊れたかのようにぼろぼろに涙が流れて、言葉通り三日三晩泣き続けた。
心は穴だらけで、形もない。母様も父様も失って、ズタボロに引き裂かれた心はもうあって亡きようなものだった。襤褸布が鋭利な爪で引き裂かれるような、空っぽのガラス瓶の上に鉄球が降ってきたようなそんな感じだ。
そんなときに唐突にかけられた言葉があった。
「可哀想な娘。これからは私の侍女として頑張りなさいな。悲しみは時間が癒してくれるわ」
扇子で口元を覆いながら、緑の目を細めて妖艶に微笑んだ女の顔。あの顔が脳裏に焼きついて離れなかった。
それから今日に至るまで、下働きの生活が続いているのだが、私が今何をしているかというと、脇目も振らずに走っている。
「待てぇ!!」
「待てと言われて待つわけないでしょう!」
ぎらりと日の光を反射して光るナイフを片手に、黒ずくめの男が私を追いかけてきた。庭で花に水やりをやっていたところ、何処からか花を踏み散らしながら着地してきて、ナイフで切りかかってきたのだ。横に薙いできたそれをかろうじて避けた。心臓をよこせと叫んだ男は、ナイフを突き出してくる。それから逃れる様に宛もなく走っている。
「どうして私を狙うの!?」
「言えるわけねぇだろ!馬鹿女が!!」
「馬鹿なのは貴方だわ!馬鹿者!」
そんな応酬を繰り返しつつ、走った先にあったのは。
「……!」
魔窟の森と呼ばれる森だった。昼でも薄暗くて中の様子は窺えない。真っ黒な木々が立ち並び、鬱蒼としている。その森の周辺だけ空気がどんよりと淀み、ひんやりと冷たいのだ。その森に入って生きて出られたものはいなかった。それが魔窟の森と呼ばれる由縁だ。
しかし考えている暇はなかった。ここで立ち止まっても男に殺されて死んでしまう。どうせ死ぬのなら、生き延びられる可能性にかけたい。私は止めた足を再び走らせた。
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