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promitto of memory
第11話 封印に触れし者。
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そうして、自分たちはとある所に行く途中だ。
地図によれば、"それ"はとある洞窟に封じられてあって
封印が解かれれば、それらは解き放たれるだろう。
…と書いてあった。
『少し大袈裟だけど…其処に何かあるのかな』
気になった自分たちは、
それを確かめるべくその場所へと向かった。
【禁じられし神殿】
「わぁ…大きな神殿ですねぇ~。
ここに何かあるのですか?お師匠…」
リウラが不思議そうにそう言うと、
自分は眉間に皺を寄せてこう答えた。
「ここに何か封じられてる…との事で、
それが妙に気になってここに来たのです。」
「普段は封鎖されているので
……普通に入る事は不可能ですね」
するとアギトさんが、
封鎖された門の前に立ってこう言った。
「っし、じゃあ俺の出番だな。」
そう言うと大剣を手に取り、
構えてそれを振りかざし、門を破壊する。
「…オラァッ!!」
「?!」
ドカン、と爆発音のような音がした。
相変わらずの怪力さに自分は驚愕する。
それに兄さんは目を点にして驚いていた。
「んえええ!?ブラザー!
そんな事しちゃっていいの…!?」
兄さんが慌ててそう言うと、
アギトさんは当たり前かのようにこういった。
「おいおい、こんなの俺にとっちゃぁ朝飯前だぜ?」
そう答えるとアギトさんは
その後にニィッと悪い笑顔を浮かべていた。
ヴァルフは少しした後こう言った。
「…ルーラさん、師範は元々こういう人だよ」
……そして数分後、自分達は門を潜っていった。
「おししょぉ…なんだかこことても怖いです…」
リウラがプルプル震えてそういう。
「オレが居るので…大丈夫ですよ。」
しばらく歩いて行くと、
大きく長い穴に落ちていってしまった。
「うわっ…!?」
「アンルっ!!」
兄さんがそう言うと、全員が穴の中へと落ちていった。
―第11話 封印に触れし者―
────。
『▉▆█……▆▉▉▆█…』
『………っアンル、ここから逃げて。』
『──リーエッ!!』
「っ!」
……そして目を覚ますと、目の前に広がっていた光景は
青い鉱石が辺り一面に広がっている大きな洞窟だった。
「リー、エ…」
「…リウラは何処に…」
意識が戻り、リウラがいないと思い探した。
すると、目の前にリウラが居た。
「うぅ、おししょぉ…あれ?ここは…」
リウラが目を覚まして次にそう言った。
「どうやら離れ離れになってしまった様です、
此処がどこかは分かりませんが…」
「…取り敢えず、兄さん達を探しましょうか。」
そして…自分たちは知らされていなかった。
人々、神、あらゆる物の封されし記憶が封じられている
【刻印の洞窟】に来てしまったという事に。
「逸れると行けないので、手を繋いで行きましょう。」
小さく震える手を握り、足を運び奥へと進んだ。
当たり一面に広がる青い鉱石のようなもの
…これに一体、何があるのだろうか。
───そうして、辿り着いた先には…。
「…!」
大きな岩の様な鉱石を見つけた。
…何やらそれに触れてみたくなってしまう。
「お師匠…!僕もそれ、触れてみてもいいですか……?」
「…何故ですか?」
そう自分が問うと、リウラは
頭にうーん、と
ハテナを浮かべるような顔をしてこう言った。
「えっと、分からないです…
でも心の中の何かがそれに触れろって…」
まさかと思い、それに承諾した。
……
もしかしたら…リウラにも
前世の記憶が眠っているのだろうか…。
「貴方に支障が出ては行けないので
万が一何かあったら触れるのをやめてください。」
「はい、お師匠!」
そして青い鉱石の1部に触れると同時に、
とある記憶が流れ込んだ。
─────。
嘗て、原初の民は平穏に暮らしていた…。
そこで、2人の少年少女らが
神々に選ばれ、称号を与えられた。
【約束の賢者】と【追憶の神】。
少女は神になり、世界に平和をもたらした。
そして少年は賢者になり、人々を制した。
──然しある日、
【追憶の神】が祟に蝕まれ死んでしまう。
世界は混乱へと導かれてしまい、戦争が起こった。
【千紡世界戦争】…これが
最初の戦だった。
やがて戦争が終わり、変わり果ててしまった世界に
約束の賢者が一雫の涙を零すと、
ひとつの命が生まれた。
…それが彼ら人間と、多様な種族だった。
─────。
「…」
「……リウラ…?」
リウラは驚いて唖然としているのか、
そのような顔をしていた。
「…お師匠…」
「…信じなくても、いいですが……僕…
リーエの生まれ変わり、なのかも知れません」
「…!」
自分はリウラの元へ駆け寄り、
彼女を精一杯ぎゅっと抱きしめた。
「お師匠…心配なさらないでください。
僕は、また人として生きてますよ。」
ニコリと優しく笑顔で笑う彼女を見ていた。
……知っている。
リーエの手の体温、眼差し…目と髪の色…。
…全て此処に、最初から居たんだと。
最初から自分は気づけていなかったんだと。
「…本当におれ、馬鹿だなぁ…っ」
「相変わらずに…大事な事に
何一つ気づけて居なかった…」
涙を流しながら、自分はそう言った。
あの日は彼女を助けられなかった。
でもこうやって、長い年月をかけて会いに来てくれた。
数分後、兄さんたちが此方に駆け付けた。
「アンル!…あれ、何があったの…?」
自分の膝の上で眠る彼女を見ていた。
「リウラは眠ってしまいました。」
するとその後アギトさんが駆けつけた。
「……まさか、その鉱石に触れたのか?」
自分は、それに応じ『はい』と答えた。
そしてアギトさんは言いずらそうにこう言った。
「…そうか…まぁいい、舟に戻ったら話そう。」
……
そうして、自分たちが舟に戻って
自分とアギトさんは別室で話をすることになった。
そんな状況の中、窓の外に雨が降りしきっていた。
「…話とは、なんでしょうか。」
そう言うと、アギトさんは
何とも言えない複雑な表情でこう答えた。
「嬢ちゃん…いや、リウラは
神々の記憶がある事を黙っていたのか?」
「…自ら明かして
信じてくれるか分からないと言っていました。」
すると、
「…っ!信じない訳ねぇだろ…!!」
拳を握りしめて、
少し怒鳴り口調でそう言う彼は
その声を殺しつつどこか悲しんでいるようにも見えた。
「嬢ちゃん…いや、リウラの前世が
【追憶の神】だって事なら尚更だ…!」
「っ、お前ももう分かってんだろ…
俺が前世でお前を殺した"罪人"だって事を…!!」
「っ…だとしてもそれは、もう昔のことに過ぎません。」
そう冷静で真剣に答えると、
ハッと気がついて彼はこう言った。
「!そう…だよな、
つい感情に任せちまった…すまん。」
…そうして部屋を出た、
ただ少しだけ、気まづい空気になりつつあった。
「あ…アンル、何があったの…?」
何も知らない様な顔をして兄さんが問った。
自分は、ありのままの事を全て話した。
…自分らが【刻印の洞窟】にいた事、
リウラが、【追憶の神】
だった時の記憶を取り戻した事…全てを話した。
「…そう、なんだね…」
そう言った後に
息を揃えて、続く様にこう言った。
「そういえば…リウラちゃん、
アンルに会いたがってたよ、行っておいで」
「…うん、分かった。」
……
そうして、彼女一人しかいない部屋に足を運んだ。
部屋の中で、ドアを開ける音が鳴り響く。
「あ、お師匠っ」
ベッドに居る彼女が、少し元気のないように見えた。
自分はリウラの小さい体を、めいいっぱい抱き締めた。
「へへ…会いに来てくれたんですね、お師匠。」
「っ…リウラ……ごめんなさい。」
「あの日…オレが駆けつけていれば…」
『…だとしてもそれは、もう昔のことに過ぎません』
その時ふと、自分が先程
アギトさんに言ってしまったことを思い出した。
「…」
「……いえ…何でもないです…」
自分は、なんて冷酷な言葉を
放ってしまったのだろうと思った。
あの時、彼は…アギトさんは
どんな顔をして自分の出ていく背中を見ていたのか。
…遅いのに今更、罪悪感を感じていた。
すると、リウラが俯いていた自分の顔を
その小さな手でぺちぺち、と軽く叩く。
「……リウラ…?」
自分のように真剣で、
何処か優しい顔でこう言った。
「お師匠は…神様に近い存在です、
それでも、何もかも知ってるワケでは無いです。」
「人間でも、神様でも…分からない事だらけなのです。
だからこそ沢山喧嘩して、仲直りするのですよ。」
その言葉に、少しだけ救われた気がした。
『──アンルも、沢山喧嘩して…
沢山、仲直りしてきたんだね。』
「…!」
彼女に言われた事が、頭をよぎった。
…やっぱり、顔が似ていると思った。
「…リーエ、」
ボソッとそう言うと、
彼女は何の疑いも無くこう答えた。
「…大丈夫、ここに居ますよ。」
自分はもう、
涙があふれるばかりでどうしようもなかった。
「……っ寂しかった…ずっと、」
自分が記憶を取り戻した時も、
彼女はこんな心境だったのだろうと、今でも思っている。
そうして数分後、部屋から出ると
降っていた雨が止んで虹が空に架かっていた。
自分の視界に写っている
澄んだ青空はとても綺麗だった。
「…師匠」
降り止まない雨が、いつしか晴れるように。
自分たちの心も…いつしか救われて霧が晴れるのだろう。
地図によれば、"それ"はとある洞窟に封じられてあって
封印が解かれれば、それらは解き放たれるだろう。
…と書いてあった。
『少し大袈裟だけど…其処に何かあるのかな』
気になった自分たちは、
それを確かめるべくその場所へと向かった。
【禁じられし神殿】
「わぁ…大きな神殿ですねぇ~。
ここに何かあるのですか?お師匠…」
リウラが不思議そうにそう言うと、
自分は眉間に皺を寄せてこう答えた。
「ここに何か封じられてる…との事で、
それが妙に気になってここに来たのです。」
「普段は封鎖されているので
……普通に入る事は不可能ですね」
するとアギトさんが、
封鎖された門の前に立ってこう言った。
「っし、じゃあ俺の出番だな。」
そう言うと大剣を手に取り、
構えてそれを振りかざし、門を破壊する。
「…オラァッ!!」
「?!」
ドカン、と爆発音のような音がした。
相変わらずの怪力さに自分は驚愕する。
それに兄さんは目を点にして驚いていた。
「んえええ!?ブラザー!
そんな事しちゃっていいの…!?」
兄さんが慌ててそう言うと、
アギトさんは当たり前かのようにこういった。
「おいおい、こんなの俺にとっちゃぁ朝飯前だぜ?」
そう答えるとアギトさんは
その後にニィッと悪い笑顔を浮かべていた。
ヴァルフは少しした後こう言った。
「…ルーラさん、師範は元々こういう人だよ」
……そして数分後、自分達は門を潜っていった。
「おししょぉ…なんだかこことても怖いです…」
リウラがプルプル震えてそういう。
「オレが居るので…大丈夫ですよ。」
しばらく歩いて行くと、
大きく長い穴に落ちていってしまった。
「うわっ…!?」
「アンルっ!!」
兄さんがそう言うと、全員が穴の中へと落ちていった。
―第11話 封印に触れし者―
────。
『▉▆█……▆▉▉▆█…』
『………っアンル、ここから逃げて。』
『──リーエッ!!』
「っ!」
……そして目を覚ますと、目の前に広がっていた光景は
青い鉱石が辺り一面に広がっている大きな洞窟だった。
「リー、エ…」
「…リウラは何処に…」
意識が戻り、リウラがいないと思い探した。
すると、目の前にリウラが居た。
「うぅ、おししょぉ…あれ?ここは…」
リウラが目を覚まして次にそう言った。
「どうやら離れ離れになってしまった様です、
此処がどこかは分かりませんが…」
「…取り敢えず、兄さん達を探しましょうか。」
そして…自分たちは知らされていなかった。
人々、神、あらゆる物の封されし記憶が封じられている
【刻印の洞窟】に来てしまったという事に。
「逸れると行けないので、手を繋いで行きましょう。」
小さく震える手を握り、足を運び奥へと進んだ。
当たり一面に広がる青い鉱石のようなもの
…これに一体、何があるのだろうか。
───そうして、辿り着いた先には…。
「…!」
大きな岩の様な鉱石を見つけた。
…何やらそれに触れてみたくなってしまう。
「お師匠…!僕もそれ、触れてみてもいいですか……?」
「…何故ですか?」
そう自分が問うと、リウラは
頭にうーん、と
ハテナを浮かべるような顔をしてこう言った。
「えっと、分からないです…
でも心の中の何かがそれに触れろって…」
まさかと思い、それに承諾した。
……
もしかしたら…リウラにも
前世の記憶が眠っているのだろうか…。
「貴方に支障が出ては行けないので
万が一何かあったら触れるのをやめてください。」
「はい、お師匠!」
そして青い鉱石の1部に触れると同時に、
とある記憶が流れ込んだ。
─────。
嘗て、原初の民は平穏に暮らしていた…。
そこで、2人の少年少女らが
神々に選ばれ、称号を与えられた。
【約束の賢者】と【追憶の神】。
少女は神になり、世界に平和をもたらした。
そして少年は賢者になり、人々を制した。
──然しある日、
【追憶の神】が祟に蝕まれ死んでしまう。
世界は混乱へと導かれてしまい、戦争が起こった。
【千紡世界戦争】…これが
最初の戦だった。
やがて戦争が終わり、変わり果ててしまった世界に
約束の賢者が一雫の涙を零すと、
ひとつの命が生まれた。
…それが彼ら人間と、多様な種族だった。
─────。
「…」
「……リウラ…?」
リウラは驚いて唖然としているのか、
そのような顔をしていた。
「…お師匠…」
「…信じなくても、いいですが……僕…
リーエの生まれ変わり、なのかも知れません」
「…!」
自分はリウラの元へ駆け寄り、
彼女を精一杯ぎゅっと抱きしめた。
「お師匠…心配なさらないでください。
僕は、また人として生きてますよ。」
ニコリと優しく笑顔で笑う彼女を見ていた。
……知っている。
リーエの手の体温、眼差し…目と髪の色…。
…全て此処に、最初から居たんだと。
最初から自分は気づけていなかったんだと。
「…本当におれ、馬鹿だなぁ…っ」
「相変わらずに…大事な事に
何一つ気づけて居なかった…」
涙を流しながら、自分はそう言った。
あの日は彼女を助けられなかった。
でもこうやって、長い年月をかけて会いに来てくれた。
数分後、兄さんたちが此方に駆け付けた。
「アンル!…あれ、何があったの…?」
自分の膝の上で眠る彼女を見ていた。
「リウラは眠ってしまいました。」
するとその後アギトさんが駆けつけた。
「……まさか、その鉱石に触れたのか?」
自分は、それに応じ『はい』と答えた。
そしてアギトさんは言いずらそうにこう言った。
「…そうか…まぁいい、舟に戻ったら話そう。」
……
そうして、自分たちが舟に戻って
自分とアギトさんは別室で話をすることになった。
そんな状況の中、窓の外に雨が降りしきっていた。
「…話とは、なんでしょうか。」
そう言うと、アギトさんは
何とも言えない複雑な表情でこう答えた。
「嬢ちゃん…いや、リウラは
神々の記憶がある事を黙っていたのか?」
「…自ら明かして
信じてくれるか分からないと言っていました。」
すると、
「…っ!信じない訳ねぇだろ…!!」
拳を握りしめて、
少し怒鳴り口調でそう言う彼は
その声を殺しつつどこか悲しんでいるようにも見えた。
「嬢ちゃん…いや、リウラの前世が
【追憶の神】だって事なら尚更だ…!」
「っ、お前ももう分かってんだろ…
俺が前世でお前を殺した"罪人"だって事を…!!」
「っ…だとしてもそれは、もう昔のことに過ぎません。」
そう冷静で真剣に答えると、
ハッと気がついて彼はこう言った。
「!そう…だよな、
つい感情に任せちまった…すまん。」
…そうして部屋を出た、
ただ少しだけ、気まづい空気になりつつあった。
「あ…アンル、何があったの…?」
何も知らない様な顔をして兄さんが問った。
自分は、ありのままの事を全て話した。
…自分らが【刻印の洞窟】にいた事、
リウラが、【追憶の神】
だった時の記憶を取り戻した事…全てを話した。
「…そう、なんだね…」
そう言った後に
息を揃えて、続く様にこう言った。
「そういえば…リウラちゃん、
アンルに会いたがってたよ、行っておいで」
「…うん、分かった。」
……
そうして、彼女一人しかいない部屋に足を運んだ。
部屋の中で、ドアを開ける音が鳴り響く。
「あ、お師匠っ」
ベッドに居る彼女が、少し元気のないように見えた。
自分はリウラの小さい体を、めいいっぱい抱き締めた。
「へへ…会いに来てくれたんですね、お師匠。」
「っ…リウラ……ごめんなさい。」
「あの日…オレが駆けつけていれば…」
『…だとしてもそれは、もう昔のことに過ぎません』
その時ふと、自分が先程
アギトさんに言ってしまったことを思い出した。
「…」
「……いえ…何でもないです…」
自分は、なんて冷酷な言葉を
放ってしまったのだろうと思った。
あの時、彼は…アギトさんは
どんな顔をして自分の出ていく背中を見ていたのか。
…遅いのに今更、罪悪感を感じていた。
すると、リウラが俯いていた自分の顔を
その小さな手でぺちぺち、と軽く叩く。
「……リウラ…?」
自分のように真剣で、
何処か優しい顔でこう言った。
「お師匠は…神様に近い存在です、
それでも、何もかも知ってるワケでは無いです。」
「人間でも、神様でも…分からない事だらけなのです。
だからこそ沢山喧嘩して、仲直りするのですよ。」
その言葉に、少しだけ救われた気がした。
『──アンルも、沢山喧嘩して…
沢山、仲直りしてきたんだね。』
「…!」
彼女に言われた事が、頭をよぎった。
…やっぱり、顔が似ていると思った。
「…リーエ、」
ボソッとそう言うと、
彼女は何の疑いも無くこう答えた。
「…大丈夫、ここに居ますよ。」
自分はもう、
涙があふれるばかりでどうしようもなかった。
「……っ寂しかった…ずっと、」
自分が記憶を取り戻した時も、
彼女はこんな心境だったのだろうと、今でも思っている。
そうして数分後、部屋から出ると
降っていた雨が止んで虹が空に架かっていた。
自分の視界に写っている
澄んだ青空はとても綺麗だった。
「…師匠」
降り止まない雨が、いつしか晴れるように。
自分たちの心も…いつしか救われて霧が晴れるのだろう。
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