異世界転生ワールド

ユキワラシ

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第1章:ようこそ!異世界バブロニア王国

第18話:ヴェルザードの真名、暴かれる過去

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バブロニア王国の王宮。
ヴェルザードがスパイであったこと、そしてダグラ帝国の"魔神兵計画"が明かされ、緊迫した空気が広がっていた。

紫苑
「ヴェルザード……お前は本当にバブロニア王国の騎士だったのか?」

ヴェルザード
「ああ、そうだ。」

彼の表情は変わらない。だが、その目の奥には 何かを隠しているような影 があった。

すると、その時――

「お前の本当の名前を知っているぞ。」

王座の前で沈黙を守っていた バーベル王 が、低く呟いた。

ヴェルザードの表情が一瞬だけ揺らぐ。

紫苑
「……本当の名前?」

バーベル王は静かにヴェルザードを見つめ、 その名を口にした。

バーベル王
「"レオン・バルフォード"――それがお前の本当の名だ。」

紫苑 & サラ
「――!?」

紫苑とサラは驚愕し、ヴェルザード――いや、レオンは 目を伏せた。

紫苑
「レオン・バルフォード……? その名前、どこかで聞いたことが……。」

すると、サラが目を見開く。

サラ
「まさか……レオン・バルフォードって…… 十年前に戦死した王国の英雄騎士!?」

バブロニア王国の歴史に刻まれた 伝説の騎士 。
"王国最強の剣士" と呼ばれた男。
それが、"魔将軍ヴェルザード" の正体だった。

紫苑
「じゃあ、お前は……。」

ヴェルザード――いや、レオンは 静かに息を吐いた。

レオン(ヴェルザード)
「ああ……俺が、"かつての英雄" だった男だ。」


---

英雄の過去、そして闇の誓い

十年前、レオン・バルフォードは バブロニア王国最強の騎士 として、ダグラ帝国との戦争に参加していた。

しかし、ある戦いで 味方の裏切りに遭い、ダグラ帝国に囚われた。

バーベル王
「……お前が死んだという報告を受けた時、我々は全員、お前の死を悼んだ。」

レオンは苦笑した。

レオン
「だが、俺は死んでいなかった。ダグラ帝国に捕らえられ、"利用価値がある" と判断された。」

ダグラ帝国は、バブロニア王国最強の騎士を 洗脳し、"魔将軍ヴェルザード"として再生させようとした。

だが、レオンはその 洗脳を拒み続けた 。

レオン
「俺は、ただ"死んだふり" をして、ダグラ帝国の情報を探り続けたんだ。」

紫苑
「……お前、十年間もずっと?」

レオンは頷いた。

レオン
「バブロニア王国を守るために。俺は"英雄" なんかじゃない。ただのしがない亡霊さ。」

サラ
「……それなのに、どうして今、私たちの前に?」

レオンの目が鋭く光る。

レオン
「"魔神兵" が動き出すからだ。」


---

魔神兵計画、そして"最後の戦い"へ

レオンの情報によると、ダグラ帝国は "最強の魔神兵" を完成させようとしている。
それは、 「破壊神イグドラル」 と呼ばれる伝説級の兵器。

バブロニア王国の軍勢では 到底対抗できない存在 だった。

レオン
「だからこそ、紫苑……お前が"五大融合魔法" を完成させる必要がある。」

紫苑
「……俺が?」

レオンは静かに頷いた。

レオン
「お前の力なら、"魔神兵" を倒せるかもしれない。」

紫苑は 拳を握りしめる。

彼の中で、迷いは すでになかった。

紫苑
「……やるしかないな。」

レオンは不敵に笑う。

レオン
「そういうことだ。紫苑、俺が"最後の修行" をつけてやる。」

紫苑
「……望むところだ。」


---

次回予告:英雄の試練、紫苑VSレオン!

レオンの指導のもと、紫苑は"究極の融合魔法" を極めるための試練を受ける。

次回、「決戦前夜!紫苑VSレオン、最終試練!」

紫苑の力が、いま試される――!!
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