異世界転生ワールド

ユキワラシ

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第1章:ようこそ!異世界バブロニア王国

第44話「ゼルト陥落――決着の時」

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「神剣・天翔閃!!」

紫苑の剣が黄金の閃光を放ち、ゼルトへと振り下ろされた。

ズガァァァァン!!

光の奔流がゼルトを包み込み、神殿全体が揺れるほどの衝撃が走る。

「ぐっ…!」ゼルトは剣を交差させて光を防ごうとするが、紫苑の一撃はそれを突き破り、彼の胸元を貫いた。

「バカな…!」ゼルトの瞳が驚愕に染まる。「この俺が…負ける…だと…?」

ゼルトの最期――崩れゆく神殿

ゼルトの身体から黒いオーラが弾けるように散り、彼の姿が徐々に崩れ始めた。

「ぐ…ぐぅぅ…!」ゼルトは膝をつきながら、紫苑たちを睨みつける。「こんな…こんなはずでは…!」

悠斗が一歩前へ進む。「ゼルト、お前は"時の石"の力を独占しようとした。でも、"時"は誰か一人のものじゃない。」

サラが続ける。「私たちは、みんなの未来のために戦ったの。だから、あなたに負けるわけがない。」

ゼルトは苦笑しながら、薄れる意識の中で呟いた。

「未来のため…か…。くだらん…だが…悪くは…なかったな…。」

――ゼルトの身体が闇と共に消え去る。

同時に、神殿が大きく揺れ始めた。

「しまった!神殿が崩壊するぞ!」リュウが叫ぶ。

悠斗が時の石の残滓を手にし、叫んだ。「"時の封印"!!」

その瞬間、時の石の光が最後の輝きを放ち、神殿の崩壊を止める。

新たな世界――未来の選択

静寂が訪れる。

紫苑たちは、ようやく勝利を実感し、互いに安堵の笑みを浮かべる。

「…終わった?」サラが息を切らしながら言う。

「ああ。」紫苑が剣を収める。「ゼルトは消えた。もう、世界は…守られたんだ。」

悠斗は空を見上げる。「でも…時の石は、もうない。」

「そうだな。」アスラが静かに頷く。「時の石は、俺たちの戦いの中で力を使い果たした。だが、もう必要ないのかもしれない。」

紫苑が微笑む。「私たちが未来を選んだ。この手で。」

悠斗が頷く。「これからは、"時の石"に頼るのではなく、みんなで未来を作っていくんだね。」

リュウが拳を握る。「ああ。これからが、本当の"新しい時代"の始まりだ!」

そして、紫苑たちは新たな未来へと歩み出した。


---

次回、最終話「未来へ――新たな時代の幕開け」

ゼルトとの戦いを終えた紫苑たち。それぞれの未来に向かって、新たな旅が始まる。
次回、物語の結末へ――。
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