異世界転生ワールド

ユキワラシ

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第2章・「歪んだ未来――時の試練」

第61話「真の力を持つ者――試練を超えて」

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新たな危機

紫苑とサラは、アルドレイから「空間を越える技」の試練を乗り越えたばかりだった。その成果に満足し、次のステップへと進む準備を整えていたが、思いもよらない知らせが届くこととなった。

アルドレイが紫苑とサラを呼び寄せ、手にした手紙を見せた。その手紙は、バブロニア王国のドラゴンから届けられたものだった。

「これは…アル国王からの手紙だな。」アルドレイは真剣な面持ちで言った。

「バブロニア王国に危機が迫っている?」紫苑はその一文に目を通し、眉をひそめた。「一体何があったんだ?」

サラもその手紙に目を落とし、続けて言った。「王国にドラゴンが危機を知らせるために来るなんて、よほどの事態だわ。」

手紙には、アル国王からの緊急のお願いが記されていた。内容は、バブロニア王国を脅かす巨大な魔物が現れ、王国の防衛が限界に達しているというものだった。さらに、魔物の正体は未だ不明であり、その強さに誰も太刀打ちできていないと記されていた。

「これはただ事じゃない。」紫苑は険しい表情で言った。「私たちが修行している場合じゃない、すぐに王国に戻らなきゃ。」

アルドレイはその言葉を受け、静かに頷いた。「お前たちの力は確かに成長した。しかし、まだ未熟な部分もある。だが、今の王国の危機において、お前たちが戻るべきだと思う。」

「アル師匠、ありがとうございます。」サラが感謝の意を込めて頭を下げた。「私たちはバブロニア王国を守るために、力を尽くします。」

「だが、今一度、心を落ち着けることを忘れるな。」アルドレイはその目をしっかりと見据えながら言った。「焦って力を振るうだけでは、失敗することが多い。冷静に、周囲の状況を見極めることが重要だ。」

「はい。」紫苑とサラは同時に答え、決意を新たにした。

王国へ帰還

紫苑とサラは、アルドレイの言葉を胸に、すぐにバブロニア王国へ向けて出発する準備を整えた。アルドレイから最後に言われた通り、二人は焦らず冷静に状況を把握することを誓い、道を急ぐ。

「急げ、紫苑、サラ!」アルドレイの声が遠くから響いた。「王国の危機に間に合うように、力を合わせて進むのだ!」

二人は、ドラゴンと共に王国へ向けて飛び立った。その途中、紫苑とサラはお互いに目を合わせながら、再度確認し合った。

「私たち、必ず王国を守る。」紫苑は強い決意を示す。

「うん、一緒に行こう、紫苑。」サラはその言葉に力強く頷き、王国へと向かう道を進み続けた。

王国の門前で

バブロニア王国に到着した二人は、王国の門前でアル国王とドラゴンたちを迎えた。王国の防衛は、すでに数多くの勇士たちが戦っているものの、魔物の強さには太刀打ちできず、王国は危機的状況に陥っていた。

「紫苑、サラ!待っていたぞ!」アル国王が二人を見つけると、急いで駆け寄ってきた。「ついにお前たちが戻ったな。あの魔物が、我が王国に襲い掛かっている。お前たちの力が必要だ!」

「その魔物、どこにいますか?」紫苑は国王の問いに真剣な眼差しで応じた。

「すぐに城内へ来てくれ。」アル国王は少し震えた声で言った。「城内に向かう途中で、再び魔物の影を見かけた。奴の正体はまだ分からんが、巨大で恐ろしい力を持っているのは確かだ。」

紫苑とサラは、すぐに王国の城に向かうと決め、国王と共に城へと急いだ。

魔物の正体

城内に到着した紫苑とサラは、すぐにその魔物の正体を目撃した。それは、巨大な黒いドラゴンのような姿をしており、その周囲には不気味なエネルギーが渦巻いていた。その魔物の威圧感は、見る者を圧倒し、空気すらも震わせるような力を感じさせた。

「これが…魔物…!」サラが息を呑みながら言った。

「恐ろしい力を感じる…でも、私たちは恐れない。」紫苑は剣を抜き、サラもまた剣を握りしめた。

「さあ、行こう。私たちの力で、王国を守るんだ!」紫苑が力強く言った。

二人の心は、王国を守るという強い決意で一つになり、次の瞬間、紫苑とサラは魔物へと駆け出した。
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