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197 アルとスマホ

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「・・・・」

『アル?』

「・・・・これは・・何だ?中に人が入っているのか?」

『ん?あぁそっかアルは写真を知らないんだね。これは写真、その瞬間を絵に残して置ける物だよ。そうだ!アルも写真撮ってみる?一寸待ってね・・・これでOKよし!アルここを見てね、撮るよ~』

「なっ!?私が居る!!」

『はい、チーズ!』

「えっ!?」

『えっと、はいこれ。これが今撮ったやつ。アル驚いた顔面白い。くくくっ。』

アルは写真を見ながら声にならない声で「えっ?」「はぁ?」「ん?」を繰り返して驚いている。人がびっくりして驚いている顔って面白い。

『これはね、こうやって写真と撮って取って置けるし、メールやENISHIを使って写真を送る事も出来るんだよ。・・・皆・・・、ENISHIを開いて写真を添付して送信!これで受け取った方でもこの写真が見れるの。』

早くて付いて来れなかったかな?
アルの顔が面白い事になってる、リカルドがここに居たら一緒に笑ってくれたかな?

『写真以外にも音楽を聞いたり、絵を描いたり、計算も出来るし、これ1つで色々な事が出来る便利アイテムで現代人の必需品だね。』

アルに見せながら色々と説明して行く。
説明している間は少しは淋しさが紛れていた、勿論色々と思い出もあるのでそれを思い出しては悲しくはなったけど、横で驚いているアルを見ていると少しは元気になった様な気がする。

その日はアルにスマホの説明をして眠りに着いた。
いつもより少しだけ良く眠れた様な気がする・・・。


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