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資料室の心霊写真

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クラスで新聞を作るのに過去の学年のアルバムを借りるのに資料室に入った時のことです。

アルバムには過去の出来事や行事などの記録も書いてあるので、それを見せてもらうってことでした。

先生とかの付き添いはなくて、職員室で鍵を預かって使ったら返すんです。

部屋はそんなに広くはなくて、棚と折り畳み式の長机と折り畳み椅子が何個か置いてあるくらい。

使えそうなものをそこに一度集めてから使うものだけ決めて係の4人で書き写していました。

書き写しながらこんな行事は今やってないとか〇〇先生若い!とか言ってた時に隣の子の開いていたアルバムに何か挟んであったらしくて森山くんって子がそれを見て、

「コレって心霊写真じゃね?」

と言って皆んなに見せました。

多分クラス全員では無いけれど、数人が集まった学校で撮ったものでした。

子供達が集まっている左上から斜めに赤黒い光の線みたいなものが炎みたいに降りていて、その光の影がなんか壺みたいな形をしていました。

写真をのぞいた時に鳥肌が出てきて嫌な感じがしてたんです。

写真に触ってたのは森山くんだけで怖いからまたアルバムに戻して作業をサッサと終わらせて資料室を出ました。


その写真を見た次の日。

あの写真を触った森山くんはお昼から登校してきた。手をヤケドしたらしく病院に行ったらしい。

森山くんはいつ、どうしてヤケドをしたのかわからないと言っていて、親は火遊びをしていたんだろうと起こったけれど、火が出るものは持ってもいなかったし、昨日の心霊写真のせいだったと思っているみたいだった。

それを聞いた佐久間くんっていう子が面白がって今度自分が行ったら見てみよう~なんて言っていたんです。


それからしばらく資料室を使うことも無かったんだけど、クラスも変わったりして忘れた頃に佐久間くんが焼却炉の火でヤケドをしたらしい。
午後の授業を早退にして先生が付き添って病院に行くことになって別の先生が来て授業になった。

森山くんの時の事を覚えている子たちは資料室で写真を持ったのかもしれないって話したんです。

後日、確認したらやっぱり触ったって言ってました。


まだあの写真はアルバムにはさんであります。
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