小界奇談～ちょっと怖い物語～（100話完結）

白い息のおもいで

寒くなって息が白くなると思い出すことがある。
去年のことなんですけど。

朝、登校する時、まだ校門が開いていなくて並ぶことがあるんです。

いつもは一番乗りなんてことなくて、誰かしら前にいるんだけれど、その日はなんかいろんなことがタイミングよくて、学校に着いたら一番乗りだったんですよね。

なんかシンッとしてて、中に先生はいると思うんだけど静かだな～寒いな～早く開かないかな～って言いながら、白い息がモワモワ～っと上がっていって結構白いなって、おもしろいからいっぱい白いの出してやろうと思ってハァーハァーやってたんです。

白いのが上がって行った目の先がニ階の二年生教室だったんですけど、窓に近い天井から腰から下の下半身だけが足をバタバタさているのが見えたんですね。

最初、三階の床が抜けたの？と思ったけど、違っていて。

ちょうど腰の所からスカートはいてるので
女の人で青白い足に素足だったんで、

あ、これはもしかしたら見えてるの私だけのやつだと思ったんです。

考えると腰から上は三階に？って考えたら
三年生になるともしかしたらあの教室に当たる場合も・・・と、思って嫌だな～って思ったんです。


そして今、三年生になってその教室の窓際に座っています。