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年明けがこわい

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今日で今年も終わる。

昨日から家族総出で掃除や買い出しで大忙しだったけれど、ひと段落したので僕は友達と遊ぶことにした。

学校の前で待ち合わせて裏山に友達と作った秘密基地でゲームをしたり、漫画を交読んだり、割り箸でゴムピストルを作って撃ち合ったり、楽しい時間を過ごしてあっという間に夕方になっていました。

山を降りかけて学校の後ろ側まで来た時に
一人が学校のニ階の方を指さして、

「あれ、誰だ?手ぇ振ってる」

というので、みんなで見ました。

すると他の子も、

「あ!本当だ。誰だろう?」

そう言ってみんなは校舎に近づこうとしている。

学校と山の境目は深くはないけれど溝があって、今は枯葉で埋もれているからかなり危ない。

近づこうとした子たちの手を引っ張りました。

すると、その子は、

「だってこっちに来いって手を振って呼んでるし」

って言いながらまだ近づこうとしている。

「こっち来いって言われたって行かないだろ、ってかどこにいるんだよ、そいつ!」

って僕が言ったら、

みんな、えっ?って顔をして。

「お前、何言ってんの?ほら、あそこ!」

ってを指をさすんです。

けど、僕には全く見えなくて。

あ、なんか僕以外、ヤバいのかもって思った。
なので、

「誰でも良くない?これ以上そっち行っても学校に入れないし、もう日が暮れるだろ?怒られるからもう行かないと」

と言うとちょっとみんなは考えて、

「お前らのとこのかーちゃんも怒ると怖いだろ?帰ろう!」

と言うと、みんなの雰囲気が少し変わったので、引っ張った手を更に強く引いて、

「今日のお前ん家の夕飯なんだよ?」

とな話しかけながら山の入口の方まで進んで行くと、さっきまでの見えていた事が無かったみたいに怒ると怖いかーちゃんの話とか、今日食べたい物の話になって、そのまま校門のところまで戻ってきました。

「さっき見えてたってのは誰だか知っていたの?」

って聞いてみると、誰も知らないって。

でも呼ばれているし、何か言ってるから聞こうと思ったって。

何だったんだろ?と思いつつ、ふと校舎を見た。


二階の窓に女の人がいた。

ちょうど僕たちの教室だ。


こっちに来い、と手を振っている。


年明け最初の登校が早くも嫌になりました。
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