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70 淫らな抱擁②
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茫然自失、とはこのことだ。
一ノ瀬渉が部屋を出て行った後も、僕はしばらくその場でぼうっと佇んだままだった。
バレてる。
と思った。
彼は、僕が地下鉄の中で痴漢たちに襲われた時に、催してしまったことに気づいていたのだ。
無理もなかった。
僕はうなだれついでに己の股間に目をやった。
剃毛されてツルツルになった陰部。
滑らかなそのカーブを台無しにして、青白い静脈を鎧状の海綿体に浮き立たせた筋肉の棒がいきり立っている。
その角度は30度を超え、硬くなりすぎて先端を覆った包皮が少し後退してしまっているほどだ。
チューリップ形の包皮の間から覗く赤黒い亀頭は先走り汁で濡れそぼち、酸っぱいような匂いを発していた。
これを見れば誰もが僕の欲求不満に気づくに違いない。
部屋の奥は寝室になっていて、大きなダブルベッドと鏡があった。
魅惑的な光景だった。
あのベッドの上で、のたうちまわりながら、オナニーできたら…。
半ば真剣に、そう思った。
全身を鏡に映し、目いっぱい恥ずかしい自分の痴態をオカズにして、扱いて扱いて扱きまくるのだ…。
ふらふらと、糸で引かれるように、僕は寝室に向かった。
全裸の躰が、熱かった。
歩きながら、無意識のうちに、乳首を触っていた。
「あんっ」
変な声が出た。
軽く撫でただけで、両の乳首はむくむくと立ち上がり、見る間にツンツンに尖ってきた。
それを指で抓みながら、寝室に入り、壁に嵌め込まれた等身大の鏡の前に立つ。
いやらしい躰が、大写しになった。
僕は全裸の自分をうっとりと見つめ、股間に右手をやった。
左手で乳首を交互に弄りながら、弓なりに反り返った陰茎の裏側を手の甲で撫でさする。
「はう…」
鏡の中の僕の表情が、変わった。
とろんとした目、半開きの唇。
唇と唇の隙間から、唾液で濡れた舌が見える。
ふいに抗いがたい衝動に駆られ、僕は右手で鏡に亀頭をすりつけながら、鏡像の自分の唇にそっと唇を近づけた。
変態じみていた。
鏡の中の自分のペニスに己のペニスの先を押しつけ、乳首同士を触れ合わせ、その上更に接吻まで…。
でも。
むちゃくちゃ、興奮した。
鏡の表面に、亀頭の先から滲んだカウパー腺液が、ナメクジの這った跡のような筋を描く。
「アアアアアアアア・・・」
そのまま出しそうになった時、
「待ってって、言ったよね」
ドアが開く音とともに、一ノ瀬渉の声が悲鳴のように響き渡った。
「ひとりで逝く前に、まずこれを穿いてみてくれないか」
鏡の中。
僕の肩越しに、小さな紙袋を掲げた一ノ瀬渉が、怒ったような顔をして立っていた。
一ノ瀬渉が部屋を出て行った後も、僕はしばらくその場でぼうっと佇んだままだった。
バレてる。
と思った。
彼は、僕が地下鉄の中で痴漢たちに襲われた時に、催してしまったことに気づいていたのだ。
無理もなかった。
僕はうなだれついでに己の股間に目をやった。
剃毛されてツルツルになった陰部。
滑らかなそのカーブを台無しにして、青白い静脈を鎧状の海綿体に浮き立たせた筋肉の棒がいきり立っている。
その角度は30度を超え、硬くなりすぎて先端を覆った包皮が少し後退してしまっているほどだ。
チューリップ形の包皮の間から覗く赤黒い亀頭は先走り汁で濡れそぼち、酸っぱいような匂いを発していた。
これを見れば誰もが僕の欲求不満に気づくに違いない。
部屋の奥は寝室になっていて、大きなダブルベッドと鏡があった。
魅惑的な光景だった。
あのベッドの上で、のたうちまわりながら、オナニーできたら…。
半ば真剣に、そう思った。
全身を鏡に映し、目いっぱい恥ずかしい自分の痴態をオカズにして、扱いて扱いて扱きまくるのだ…。
ふらふらと、糸で引かれるように、僕は寝室に向かった。
全裸の躰が、熱かった。
歩きながら、無意識のうちに、乳首を触っていた。
「あんっ」
変な声が出た。
軽く撫でただけで、両の乳首はむくむくと立ち上がり、見る間にツンツンに尖ってきた。
それを指で抓みながら、寝室に入り、壁に嵌め込まれた等身大の鏡の前に立つ。
いやらしい躰が、大写しになった。
僕は全裸の自分をうっとりと見つめ、股間に右手をやった。
左手で乳首を交互に弄りながら、弓なりに反り返った陰茎の裏側を手の甲で撫でさする。
「はう…」
鏡の中の僕の表情が、変わった。
とろんとした目、半開きの唇。
唇と唇の隙間から、唾液で濡れた舌が見える。
ふいに抗いがたい衝動に駆られ、僕は右手で鏡に亀頭をすりつけながら、鏡像の自分の唇にそっと唇を近づけた。
変態じみていた。
鏡の中の自分のペニスに己のペニスの先を押しつけ、乳首同士を触れ合わせ、その上更に接吻まで…。
でも。
むちゃくちゃ、興奮した。
鏡の表面に、亀頭の先から滲んだカウパー腺液が、ナメクジの這った跡のような筋を描く。
「アアアアアアアア・・・」
そのまま出しそうになった時、
「待ってって、言ったよね」
ドアが開く音とともに、一ノ瀬渉の声が悲鳴のように響き渡った。
「ひとりで逝く前に、まずこれを穿いてみてくれないか」
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