空色の天使

瑠璃

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現実

弟side

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俺の双子の姉、とわは1年前、自ら命を絶った。でもそれは未遂で終わった……
俺は、何もしてやれなかった。

*****************

とわが入学して少し経った頃、少しずつとわの様子がおかしくなっていった。いつもは帰ってきたらリビングに顔出して「ただいま!」って笑顔で言っていた。…なのに、それもなくなっていった。俺は、俺達は、おかしいなと思いつつも、何も言わなかった。



とわが自殺する前日、あいつは帰りが7:00と遅く帰ってきた。やはり、挨拶もなかった。実加にあいつを部屋から連れ出して来てもらうことにした。父さんや兄さんも呼んで話し合った方がいいと思ったからだ。呼びに行った、その時、ガターンッッッ!!!!



何かが、倒れる音がした。




急いで向かおうと思ったが実加が慌てて降りてきた。
「ねえ!とわの様子がおかしいの!!」
母さんも慌ててキッチンから飛び出してきた。
「何があったの!?」

「めて…やめて…」
とわがぶつぶつ何かを呟きながら降りてきた。

「とわ、何があったんだ?父さん達に話してみろ。」
父さんが近づこうとしたその瞬間、


「やめてっ!もういやぁ!!嘘つき!しんじてたのにぃ!いやぁぁぁ!!」

とわは叫んだ。何かに怯えているような、全く泣かないあのとわが、泣き叫んでいる。…幻覚を見ているような…

「とわ、どうしたの!落ち着いて!」

母さんが声をかけたとき、とわの動きが止まった。
「お、母さん……?あ…私…ごめんなさいっっ」


そういって階段をかけ上がって部屋に閉じ籠ってしまった。

俺達は何がなんだかわからなかった。こんなこと初めてだったから。 そのあと家族と実加とハルトと話し合って、明日の放課後にでも詳しく聞こう!ということになった。
このとき、今すぐにでも、とわに聞いていれば、あんなことにはならなかったんだ。




pipipi
朝か…


「おはよう」

父さんも母さんも早いな。
「とわは?」
「それが、もう家を出たみたいなのよ」
「早くね?」
まだ7:00だぞ?いくらなんでも…



プルルルル プルルルル
「はい、もしもし。…はいそうですが…。…えっ?……うそ、でしょう?…はい、はい、わかりました‼急いで向かいます。はい、失礼します」

「なんかあったの?」
いつの間にいたんだ、兄さん。
「と、とわが、学校の屋上から飛び降りたって。意識不明で大学病院に運ばれたって!」


は?飛び降りた?とわが?うそ、だろ?
「あなた、車出して!」


信じられないまま俺たち家族は病院へと向かった。そこでみたのは人口呼吸器や色々な機械に繋がれたとわの姿だった。涙が溢れてきた。


どうして、こうなるまで放っておいたんだ!こんなことになるなら、昨日ちゃんと聞くべきだった!…そんなことを考えても、もう遅い。


俺は、俺達は決意した。ここまで追い込んだやつを、どうして、こうなってしまったのか突き止める。そうすれば、目覚めてくれるよな?


とわ








今度こそ、俺が姉貴を守る
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