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第2章 帝国学園 1年生編
第31話-2 新歓キャンプに行きました
現在、王族専用馬車の中でオレ達四人とラックにチカが一緒に現地へ向かっているわけだ。
その瞬間、念話魔法で、寂しげな歌声が届いた。
♪ぼくは ぶる~ はったらき もの さ~♫
覚えてもらえなくても、ちゃんといますよ!
「あ~ わかったわかった。わかったから! 君もいるって覚えているから! 今、馬車の中の説明をしただけだからね?」
上空では、ブルー・ドラゴンがステルス状態で護衛してくれているが、突然、報告口調となる。
「予定地点の周りに四箇所の魔道具を検知しました。学園の警備陣の目をかいくぐる場所に設置されていたため、不審な魔道具として認定。ミリ弾を使用したピンポイント攻撃で破壊しておきました」
「ご苦労、助かるよ。やっぱり君は役に立つね」
「へへへ。働き者なので、いつでも呼んでくださいね!」
役に立つね、と言われると一転して上機嫌のブルー・ドラゴンである。
ぶるーが破壊してくれたのは、言わずとしれた「すずらん荘襲撃事件」用に設置されたANF発生装置だ。これによって、貴族子弟の魔法を奪っておき、夜中に襲撃する計画だ。
もちろん、狙いは第二皇女殿下や、高位貴族の子弟となる。
この計画の悪辣な部分は、襲撃してくる側にはちゃんと魔法部隊が3人付いてきている点だった。
対して学園側の外周警備は普通の冒険者達だから平民だけ。たとえ3人だけでも魔法を使う襲撃者側は有利すぎるほど。
その戦力差は圧倒的だ。
悠々と侵入を果たした30人の特殊部隊に、あわや、というところに素振りを終えたガイウスが出くわして、という展開になるんだ。
まあ、実際、襲撃が本当にあるかどうかは、半信半疑だったけど、魔道具があった以上「ある」と思っておいた方がイイだろう。
なぜ、半信半疑なのかと言えば、仕掛ける側の問題があったんだ。
実は裏で糸を引いているのはマルスだった。地下組織と既につながりのあったマルスは、組織の壊滅をもくろんだ。
地下組織に全力で襲撃させておいて、それを自らの手で殲滅するという、誰も信じないマルスらしいやり口だ。しかも、殲滅しておいて組織をそっくり手に入れようという、悪魔のような発想を持っている。
しかし、実際には組織もバカではなく「対マルス用」の魔物を持ちこむ高度な襲撃を見せるんだ。マルスに勝てなくても、時間さえ稼げば貴族の子弟の一人くらいは誘拐できるって計画なのだろう。
まあ、原作の中のマルスにとっては「自分の身も守れぬ貴族など勝手にやられてしまえ」と、マジでサイコパスな切り捨てをしてるんだけどね。
例によって「オレが全部救ってやる!」のガイアの活躍で、襲撃は失敗に終わるんだ。
ね?
オレは地下組織なんかと全く連携をしてないから、襲撃に関与なんてしてない。
だから、事件が起きるかどうか「半信半疑」だったんだよ。
まあ、そんな襲撃、どーでも良いから、オレはみんなと夜の部屋でトランプをしたいの!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
作者より
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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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