旦那様は、パーフェクト高校生

ぱるゆう

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キャプテンとキャプテン

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優一と航は先に喫茶店に到着した。後で小百合が渚を連れてくることになっている。

4人掛けのテーブルて、優一の隣に座っいる航が
「ヤバい、緊張してきた」と言った。

「キャプテンなら、大丈夫だよ」

「そんなこと言っても、僕は優一みたいに女性慣れしてないんだ」

「別に僕だって女性慣れしている訳じゃない」と言ったが、詩織のことが頭に浮かんだ。これを女性慣れしてると言っていいものなのか?

「それに、渚さんもどっちかと言うと、男子慣れしてないから、丁度いいよ」

「そうかもしれないけど」




すると、喫茶店のドアが開いた。

まず小百合が入ってきて、渚がそれに続いた。

「来た」優一が立ち上がって、2人に手を振った。航もつられて立ち上がった。

小百合が見つけて笑顔になり、渚を振り返った。渚は下を向いていた。小百合は渚の手を取って引っ張ってきた。

優一達に近づいても、渚は下を向いていた。

「こんにちは、櫻井小百合です」約束通り小百合は初対面という形を取った。

「はじめまして、島野航です」航は明るい声で言った。

「ほら、渚、自信持って」と小百合は渚に声をかけた。

渚はチラリと航を見たが、直ぐに視線を落とし、
「はじめまして。海野渚です」と言った。

「とりあえず座りなさい」小百合は渚を奥の方の航の正面に座らせて、隣に座った。

航と優一も座った。

航は、渚のことをずっと見ていた。

「海野さん、顔を上げてくれませんか?」航は真剣な表情をして言った。

渚も驚いたが、優一と小百合も驚いた。

「ほら、渚」と小百合が言う。

渚はゆっくりと顔を上げて、航を見た。

航はホッとした顔をして、
「分かる?」と航は言った。

「えっ?」渚は呟いた。

「やっぱりダメか・・・」航はがっかりした声を出した後、

「海野さん、大砂土小だよね?」

「えっ?何でそれを・・・」

航が再び口を開こうとしたら、
「ちょっと待って」と渚は言って、考え込んだ。

そして、
「あっ!いた!背の高い島野君」と航の顔をマジマジと見た。

「良かった。忘れられてなかった」

「もうちょっと女の子っぽい顔してなかった?」

「もう高3だよ。さすがに男っぽくなってるよ」

「あっ、分かるぅ。優一も小さい頃は女の子だと思われてた」

「小百合、しっ」と優一は口に人さし指を立てた。

小百合は申し訳なさそうにした。



「もしかして、ずっと分かってたの?」

「うん、一目で分かった。昔と変わらずに可愛いなって思った」

「可愛い・・・」渚は恥ずかしそうに、また下を向いた。

「何だ。同級生だったんだ?」と小百合が言った。

「僕と海野さんは、ずっと朝礼とかで一番後ろだったんだ。だから、よく顔を合わせてた」

「言ってくれれば良かったのに」渚は顔を上げて言った。

「覚えてないと言われたらショックだから、言えなかった」

「小学校以来ってこと?」小百合が言った。

航は頷いて、
「僕が小5から親の仕事でドイツに行ったんだ。高校から日本に戻ってきた。だから、それ以来」

「ねぇ、渚って、どんな子だったの?」

「背が高くて、可愛くて、学校で目立ってた」

「目立ってたのは背が大きかったからでしょ」

「そんなことないよ。運動会でも、スポーツ大会でも目立ってたよ」

「運動ばっかりじゃないの!もぉ」

「僕は、あんまり運動得意じゃなかったから、凄いなって思ってた」

「えっ?でもサッカー部」渚が言った。

「ドイツだよ。僕が行ってたのは」

「なるほどね」

「まぁ、上手いかどうかは別問題」

「フフフッ、島野君、面白い」と渚と小百合は笑った。

「それで、どうする?」と優一は話を元に戻そうとした。

「えっ、何が?」航も渚も、小百合までキョトンとした顔をして、優一を見た。

「おいおい、ここに来たのは、昔話をするためじゃないんだぞ」

「あっ!」3人とも思い出したようだ。

「キャプテン、言うことは決まってるんだろ」優一は言った。

「どういうこと?」小百合は言った。

「ただの昔の友達なら、忘れられてても笑い飛ばして、また話すようになれるはずだ。でも、それがショックなほど話しかけられなかった理由は、一つしかない。さっ、キャプテン!」

航は真剣な顔をした。
「海野さん、小学生の時からずっと好きだった。僕と付き合って欲しい」

「私でいいの?」

「僕は海野さんがいいんだ。お願いします」航は立ち上がって、頭をテーブルに付きそうなほど下げた。

「私も島野君がいい。よろしくお願いします」と渚も立ち上がって頭をさげた。

「良かったぁ」と小百合が笑顔で言い、
「キャプテン、よく言った」と優一も笑顔になった。

航と渚は頭を上げて、恥ずかしそうに見つめ合った。

「やった!こんなに可愛い彼女ができて、嬉しい!」と航は喜んだ。

「もぉ、島野君。そんなことばっかり」と渚は照れた。

航と渚は座った。
「キャプテンは、性格も真面目だし、優しいし、リーダーシップもある。自信を持っておすすめするよ」と優一は言った。

「渚は可愛いし、料理もできるし、優しいし、運動神経はいいし・・・」と小百合が話していると、

「ちょっと待ってくれ。僕も海野さんも、変な期待をしちゃうじゃないか。あれ?言われたことと違うってなるから止めてくれ」

「それもそうだな。フフフッ」

「後は2人に任せるわ」

航と渚は連絡先を交換して、お開きとなった。

店の外で、
「ちょっと優一と話があるから」と小百合は言い出して、優一と駅とは別方向に歩き始めた。

「ちょっと小百合!」と渚は言ったが、
「少し話したいな」と航が言ったので、2人で駅へと向かった。


「上手くいってよかった」と小百合は言った。

「キッカケを与えただけだったね」

「ねぇ、今週は、あの人と会うの?」

今晩から来ることになっている。
「うん・・・・」と優一は申し訳なさそうに言った。

「分かった」小百合は言って、優一に背中を向けて駅へと歩き始めた。

「小百合」と優一は声をかけた。

小百合が振り返ると、寂しそうな顔をしていた。
「日曜日、会えない?」と優一は言った。

「いいの?」

優一は頷いた。

「うん。どこ行こうかなぁ」小百合は楽しそうな顔になった。

「何処でもいいよ」

「え~っ、優一も少しは考えてよ」

「そうだなぁ」

小百合とは駅で別れた。




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