127 / 165
野球部の助っ人 3
しかし、ボールは無事にフェンスを越えた。
「おぉ~」と観客席から歓声が起こった。今日は、多くの生徒や父兄が応援に来てくれている。まさか一瞬でも真正高校がリードするとは誰も思わなかっただろう。
優一はベンチに戻る途中、
「ストレートがたまに甘く来る。それを狙うんだ」と次のバッター達に告げた。それでも打てるとは思わなかったが、みんなもこの流れに乗れば何とかなるかもと期待した。
しかし、あっさりと3者三振に打ち取られた。相手ピッチャーも意地を見せたという所だろう。
そして、2回、相手が下位打線ということで、優一はセンターに行った。
7番は打ち取ったが、8番にはヒットを打たれた。
9番は打ち取ったが、1番にはまたヒットを打たれ、ツーアウト一三塁となった。次は、前の打席でヒットを打たれている2番バッターだ。
ここで打たれて次行くんなら、ここで抑えたほうがいいと判断した優一は、また大きく手を振った。
そして、優一がまたマウンドに立った。
「さすがに不自然だよな。そろそろ気づかれてもおかしくないな」
優一が投げてもツーストライクまでは、バッターは微動だにしなかった。
「これはバレたな」
ずっとは投げられない理由が何かあると、相手ベンチは考えるはずだ。それを球数と考えたから、球数を投げさせるために見逃すことにしたのだろう。
「大正解だ」と優一は呟きながら、優一はツーシームを投げて詰まらせ、ピッチャーゴロにして、無事に3つ目のアウトを取った。
ここまで10球。
2回の裏も、真正高校の攻撃は、あっという間に終わった。
「監督、次は3番からです。頭から行きます」優一は自ら申し出た。
「仕方ない。頼む」監督も同じことを考えているようだ。優一を温存したところで、結局ランナーを置いてから任せることになると。
優一はマウンドに立った。予想通り追い込まれるまでは、相手バッターに打つ様子はなかった。
「ここからファールで粘るつもりだろうが、そんなことはさせない」
優一は一段ギアを入れ、高めのストレートで空振り三振に打ち取った。
次は、インコースのツーシームで空振り三振。その次はチェンジアップで同じく空振り三振にした。
ここまで19球。
3回の裏の真正高校の攻撃。9番バッターの時に、優一がウェイティングサークルに行くと、突然と相手のピッチャーが制球を乱し始めた。
もしかして僕を意識しているのか?
そして、ストレートのフォアボールを得た。ワンアウト一塁。
優一がバッターボックスに入った。
やはり制球を乱し、ツーボール、ノーストライクとなった。
フォアボールが一番マズイ、と優一が思っていると、キャチャーがピッチャーの所に行った。
何とかピッチャーを落ち着かせてくれ、と優一は願った。
次のボールはストライクとなった。よし、大丈夫そうだと安心したら、次のボールは、ギリギリボールになりそうだった。優一はカットしてファールにした。
スリーボールにしないようにボールをカットして、ツーボールツーストライクのまま甘い球を待った。
そして、
「来た!」と優一はまた振り抜いた。
ボールは、前の打席と同じように高々と上がり外野フェンスを越えた。
走っている途中でピッチャーを見ると、膝に両手を置いて、頭を下げていた。
その後、相手ベンチから監督が出て来て、ピッチャーの交代となった。
優一が大興奮のベンチに戻って、ピッチャーマウンドを見ると、背番号1を付けた右腕が投球練習を始めていた。
「こっちがエースか」投げている姿は堂々としていて、少しも表情を変えていない。
「おぉ~」と観客席から歓声が起こった。今日は、多くの生徒や父兄が応援に来てくれている。まさか一瞬でも真正高校がリードするとは誰も思わなかっただろう。
優一はベンチに戻る途中、
「ストレートがたまに甘く来る。それを狙うんだ」と次のバッター達に告げた。それでも打てるとは思わなかったが、みんなもこの流れに乗れば何とかなるかもと期待した。
しかし、あっさりと3者三振に打ち取られた。相手ピッチャーも意地を見せたという所だろう。
そして、2回、相手が下位打線ということで、優一はセンターに行った。
7番は打ち取ったが、8番にはヒットを打たれた。
9番は打ち取ったが、1番にはまたヒットを打たれ、ツーアウト一三塁となった。次は、前の打席でヒットを打たれている2番バッターだ。
ここで打たれて次行くんなら、ここで抑えたほうがいいと判断した優一は、また大きく手を振った。
そして、優一がまたマウンドに立った。
「さすがに不自然だよな。そろそろ気づかれてもおかしくないな」
優一が投げてもツーストライクまでは、バッターは微動だにしなかった。
「これはバレたな」
ずっとは投げられない理由が何かあると、相手ベンチは考えるはずだ。それを球数と考えたから、球数を投げさせるために見逃すことにしたのだろう。
「大正解だ」と優一は呟きながら、優一はツーシームを投げて詰まらせ、ピッチャーゴロにして、無事に3つ目のアウトを取った。
ここまで10球。
2回の裏も、真正高校の攻撃は、あっという間に終わった。
「監督、次は3番からです。頭から行きます」優一は自ら申し出た。
「仕方ない。頼む」監督も同じことを考えているようだ。優一を温存したところで、結局ランナーを置いてから任せることになると。
優一はマウンドに立った。予想通り追い込まれるまでは、相手バッターに打つ様子はなかった。
「ここからファールで粘るつもりだろうが、そんなことはさせない」
優一は一段ギアを入れ、高めのストレートで空振り三振に打ち取った。
次は、インコースのツーシームで空振り三振。その次はチェンジアップで同じく空振り三振にした。
ここまで19球。
3回の裏の真正高校の攻撃。9番バッターの時に、優一がウェイティングサークルに行くと、突然と相手のピッチャーが制球を乱し始めた。
もしかして僕を意識しているのか?
そして、ストレートのフォアボールを得た。ワンアウト一塁。
優一がバッターボックスに入った。
やはり制球を乱し、ツーボール、ノーストライクとなった。
フォアボールが一番マズイ、と優一が思っていると、キャチャーがピッチャーの所に行った。
何とかピッチャーを落ち着かせてくれ、と優一は願った。
次のボールはストライクとなった。よし、大丈夫そうだと安心したら、次のボールは、ギリギリボールになりそうだった。優一はカットしてファールにした。
スリーボールにしないようにボールをカットして、ツーボールツーストライクのまま甘い球を待った。
そして、
「来た!」と優一はまた振り抜いた。
ボールは、前の打席と同じように高々と上がり外野フェンスを越えた。
走っている途中でピッチャーを見ると、膝に両手を置いて、頭を下げていた。
その後、相手ベンチから監督が出て来て、ピッチャーの交代となった。
優一が大興奮のベンチに戻って、ピッチャーマウンドを見ると、背番号1を付けた右腕が投球練習を始めていた。
「こっちがエースか」投げている姿は堂々としていて、少しも表情を変えていない。
あなたにおすすめの小説
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
Emerald
藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。
叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。
自分にとっては完全に新しい場所。
しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。
仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。
〜main cast〜
結城美咲(Yuki Misaki)
黒瀬 悠(Kurose Haruka)
※作中の地名、団体名は架空のものです。
※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。
※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。
ポリン先生の作品はこちら↓
https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911
https://www.comico.jp/challenge/comic/33031
今さらやり直しは出来ません
mock
恋愛
3年付き合った斉藤翔平からプロポーズを受けれるかもと心弾ませた小泉彩だったが、当日仕事でどうしても行けないと断りのメールが入り意気消沈してしまう。
落胆しつつ帰る道中、送り主である彼が見知らぬ女性と歩く姿を目撃し、いてもたってもいられず後を追うと二人はさっきまで自身が待っていたホテルへと入っていく。
そんなある日、夢に出てきた高木健人との再会を果たした彩の運命は少しずつ変わっていき……
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。